種類別の対策ガイド

タヌキの駆除・対策ガイド

目撃しただけのときと、敷地で被害があるときを分けたい。

タヌキは日本で昔から人の身近に暮らしてきたイヌ科の哺乳類で、山間部から農村、市街地まで広く生息しています。農林水産省のマニュアルによると、成獣は尾まで含めて50〜70cm、体重は平均4kgほどです。目の周りの黒い模様と、肩から前足にかけての黒い帯が外見上の目印で、ヒゲは黒く目立ちません。夜を中心に活動しますが昼間に動くこともあり、夫婦単位で決まった生活エリアを持って暮らします。

住宅で起きやすいのは、庭や敷地の同じ場所に繰り返しフンをされる「ため糞」と、床下に入り込んで住みつかれる被害です。タヌキは登ることが得意ではなく、建物の床下や空き家、ほかの動物が掘った古い巣穴を休み場所にします。屋根裏よりも地面に近い場所が中心になるため、床下の通風口など低い位置の開口部が点検の要所です。

雑食性で、新潟市の案内では植物質を好み、スイカやトウモロコシなどをよく食べるとされています。畑では作物を別の場所へ運んで食べ散らかす、地面近くの枝やつるをかんで傷めるといった荒い食べ方が特徴です。繁殖は2月ごろに始まり、5〜6月が出産のピークで、1〜7頭を産みます。毛が抜けた個体は疥癬というダニによる皮膚病にかかっている可能性があり、近づかず触れないことが大切です。

タヌキの被害を見分ける手がかり

手がかり特徴と確認のしかた
ため糞決まった場所に繰り返しフンをしてためます。太めで両端の形がほぼ同じフンで、生活エリアの境界を示すものとされ、掃除してもまた同じ場所にされやすいのが特徴です。
足跡イヌ科のため地面につく指は4本で、爪の跡が目立ちます。つま先だけをつけて歩くため、花模様に似た跡になります。アライグマ、ハクビシン、アナグマは5本指なので、指の数が最初の見分けどころです。
食害スイカはばらばらにして食べ散らかし、トウモロコシは倒したあと地面に着いた側を食べ残します。作物を別の場所へ運んで食べるため、離れた所に食べかすが散らばることがあります。
姿(顔と尾)目の周りが黒く、肩から前足にかけて黒い帯があります。尾は短く太く、しま模様はありません。アライグマには眉間の黒い縦筋と尾のしま模様があり、アナグマは目の上下に黒い模様が走り、耳が小さい点で見分けます。
床下の出入り登るよりも掘る・破ることを優先する動物で、建物では床下が休み場所になります。床下の通風口が壊れていないか、柵の下をくぐった跡がないか、出入りしそうな場所に足跡がないかを確認します。
毛が抜けた個体毛が抜けたタヌキは、ヒゼンダニによる疥癬にかかっている可能性があります。新潟市は、人にうつると一時的なかゆみや発疹が出るといわれているとして、むやみに近づかないよう呼びかけています。

法律・制度上の注意

タヌキは鳥獣保護管理法の対象となる野生鳥獣で、捕獲や殺傷は狩猟による場合を除いて原則として禁止されています。被害があっても、都道府県知事または権限を移された市町村長の捕獲許可を受けなければ捕まえることはできません。狩猟鳥獣でもありますが、狩猟には狩猟免許と都道府県への狩猟者登録が必要で、猟期や猟法が決められています。日本にもともとすむ動物で、アライグマのような外来生物法に基づく防除の対象ではないため、捕獲は鳥獣保護管理法の許可が前提になります。許可の基準や窓口は地域で異なるため、捕獲を考える場合は市区町村の担当課に相談してください。

自分でできる対策

  • ペットの餌や収穫しない果実、畑に残した作物の残りなど、餌になる物を敷地に放置しないようにします。
  • 床下の通風口など低い位置の開口部を点検し、壊れた部分は中に動物がいないことを確かめてから金属の網や板でふさぎます。
  • 庭や畑を柵で囲う場合は、すそを地面に固定してくぐられないようにし、網目が5cm以下の破られにくい資材で高さ1m以上にします。
  • ため糞は手袋を着けて片付け、作業後は手をよく洗います。新潟市は片付けた後に木酢液や竹酢液を定期的にまく方法も紹介しています。
  • 毛が抜けたタヌキや弱ったタヌキには触れず、屋外で飼っている犬や猫も近づけないようにします。

相談を考える目安

  • 床下に住みつかれ、追い払っても戻ってくる、または侵入口が特定できないとき。
  • ため糞が繰り返され、柵や清掃などの対策を続けても収まらないとき。
  • 毛が抜けて衰弱したタヌキが敷地内で動けなくなっているとき。触れずに市区町村の担当課へ相談します。
  • 捕獲を希望するとき。無許可では捕獲できないため、市区町村の担当課か、許可申請に対応できる専門業者に相談します。

タヌキのよくある質問

タヌキは自分で捕まえてよいですか?駆除に許可は必要ですか?
許可なく捕まえることはできません。タヌキは鳥獣保護管理法の対象で、捕獲や殺傷には都道府県知事または権限を移された市町村長の許可が必要です。新潟市も、床下に入られた場合の対応は追い払いと侵入口をふさぐことを基本とし、無許可の捕獲は違法であると案内しています。
タヌキとアライグマ、アナグマの違いは何ですか?
顔と尾、足跡で見分けます。タヌキは目と目の間に黒い縦筋がなく、尾は短くてしま模様がありません。アライグマは眉間に黒い筋があり、尾がしま模様です。アナグマは目の上下に黒い模様が走り、耳が小さい動物です。足跡はタヌキが4本指、アライグマとアナグマは5本指です。
タヌキのため糞とは何ですか?どう対策すればよいですか?
決まった場所に繰り返しフンをする習性のことです。生活エリアの境界を示すものとされ、片付けてもまた同じ場所にされやすい被害です。新潟市は、その場所へ行けないように柵などで物理的に防ぐ方法を有効とし、難しい場合はフンを片付けた後に木酢液や竹酢液を定期的にまく方法を紹介しています。
毛が抜けたタヌキを見かけました。疥癬は人やペットにうつりますか?
うつる可能性があるため、近づかず触れないでください。疥癬はヒゼンダニによる皮膚病で、新潟市は、人に感染すると一時的なかゆみや発疹が出るといわれていること、犬や猫が接触によりかかるおそれがあることを案内しています。餌になる物を屋外に置かず、敷地内で動けなくなっている場合は市区町村へ相談します。
タヌキは屋根裏に入りますか?
屋根裏よりも床下が中心です。農林水産省のマニュアルでは、タヌキは登れないわけではないものの得意ではなく、建物の床下や空き家などを休み場所にするとされています。天井裏で物音がする場合は、屋根裏や壁のすき間を利用するアライグマ、ハクビシン、テンなど別の動物の可能性も考え、足跡やフンで確かめます。

参考(確認日:2026年10月2日):農林水産省|野生鳥獣被害防止マニュアル 中型獣類編(アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ等、令和6年3月版)、新潟市|タヌキによる生活環境被害、仙台市八木山動物公園|タヌキシリーズ(2)見分け方講座、環境省|アライグマ防除の手引き(地域から構築する効果的な防除、2025年改訂版)、環境省|捕獲許可制度の概要

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タヌキと似た動物の見分け方の手掛かり、ためフンの記録、床下に出入りする場合の相談範囲を整理。捕獲や弱った個体への対応も確認します。

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