横手市のクマ対策は、通報先と情報の確認方法から
横手市は、クマの出没情報を県のマップシステム「クマダス」で確認するよう案内しています。目撃情報の投稿や、出没情報のメール配信の機能もあります。ただし、緊急の対応が必要な場合は、市(農林整備課または各地域課)か警察へ直接連絡するよう求められています。2026年10月時点の公式案内では、10月31日までツキノワグマ出没注意報が発令中です。
市が挙げる被害防止の方法は、単独行動を避けること、鈴やラジオで音を出すこと、子グマに近寄らないことに加え、家の周りの管理です。一時的な保管でも屋外に生ごみや空きビン、空き缶を置かない、車庫や倉庫の扉を開け放しにしない、山林や河川に近い集落や果樹園では廃棄果実や生ごみを取り除き、やぶを刈り払う、といった内容が並びます。
市はさらに、クマは食べ物がずっと手に入る環境では冬眠せずに活動を続けると説明しています。管理が必要なものの例として、柿などの実のなる木、地面に落ちたソバや大豆、倉庫の米ぬかや玄米、コンポストや廃棄作物が挙げられています。クマに冬眠してもらうには、人の生活圏での食べ物の管理が必要だというのが市の説明です。
横手市の柿の木の伐採補助はいくらですか?
伐採費用(税抜)の3分の2以内で、上限は個人5万円、団体10万円です。1,000円未満は切り捨てになります。市の案内では、自ら伐採する場合の人件費や運搬費用・産廃処理費などは対象外とされています。
柿・栗の伐採補助の条件。3分の2以内、個人は上限5万円
横手市の獣害防止対策事業費補助金には、クマを引き寄せる実をつける果樹の伐採を支援するメニューがあります。対象は放置された柿や栗などの果樹(放任果樹)で、申し込めるのは樹木の所有者である個人と、自治会などの団体です。市税などに滞納がないこと、対象の樹木が市内にあることが要件です。営利を目的に栽培していた果樹園の樹木は対象になりません。
補助率は伐採費用(税抜)の3分の2以内で、1,000円未満は切り捨て。上限は個人5万円、団体10万円です。対象になるのは誘引樹木の伐採費用で、市は対象外の例として「自ら伐採する場合の人件費や運搬費用・産廃処理費など」を挙げています。市はこの事業を、2026年度から2028年度までの重点事業として実施するとしています。
| 項目 | 誘引樹木の伐採 | 電気柵 |
|---|---|---|
| 対象者 | 樹木の所有者(個人)、自治会などの団体 | 農業者(個人)、農業法人、果樹共同防除組合など |
| 主な要件 | 市税などの滞納がない。樹木が市内にある | 市内に住所があり滞納がない。対象品目を出荷販売している |
| 対象費用 | 誘引樹木の伐採費用 | 電気柵と関連する資材費 |
| 補助率 | 税抜の3分の2以内 | 税抜の2分の1以内 |
| 上限 | 個人5万円、団体10万円 | 個人15万円、団体など30万円 |
申込みから伐採までの注意点。現地確認の前に切ると対象外
手続きで最も注意したいのは順番です。申込書を提出したあと、市の担当者が現地で樹木を確認します。この現地確認の前に伐採してしまうと、補助の対象になりません。緊急に切らなければならない場合は、電話で相談するよう市は案内しています。申込みには、見積書の写しなど金額が分かる書類を添えます。
時期にも目安があります。実がクマの食べごろになる前に済ませる必要があるため、市は遅くとも10月中旬ごろまでに申し込み、伐採を完了するよう求めています。実を収穫してから切る予定の場合は2026年度の対象にならず、翌年度の4月以降に申し込む扱いです。また、2026年10月時点の公式案内では、予算の上限に達したものの申込みは引き続き受け付けており、補助金の交付時期が遅くなる可能性があるとされています。
見積もりは1社でも申し込めますが、市は費用を抑えるために複数の業者への依頼を勧めており、一般的な価格からかけ離れている場合は見積もりの取り直しを求めることがあるとしています。費用の目安が分からないときは農林整備課に問い合わせられます。提出先は農林整備課の森林整備係で、横手地域以外の人は各地域局の地域課でも受け付けています。
- 業者から見積書を取り、申込書と一緒に市へ提出する
- 市の担当者による現地確認を受ける(確認が済むまで切らない)
- 業者が伐採する(自分で切った場合は対象外)
- 補助金の交付時期を市に確認する
木を切りたくない場合の対策と、電気柵の補助
市のよくある質問では、一度でもクマが引き寄せられたことのある果樹は伐採を勧めるとしたうえで、樹木は個人の財産であり、切りたくない人もいると認めています。その場合の個別の対策として、実を全部とる、登られないようトタンを巻く、電気柵で守る、という方法が挙げられています。2本あるうちの1本だけを切り、翌年度にもう1本を切ることもできますが、残した木にクマが来た事例があるため、市はすべての伐採を勧めています。
電気柵の補助は、対象が農業者などに限られる点に注意が必要です。野菜、果樹、水稲、畜産の対象品目を出荷販売している個人や農業法人、果樹共同防除組合などが対象で、補助率は税抜の2分の1以内、上限は個人15万円、団体など30万円です。家庭菜園だけを守りたい場合に使える制度かどうかは、申込み前に市へ確認してください。
フンを見つけたら。クマとタヌキの見分け方
横手市では、クマの目撃だけでなくフンの発見も増えており、クマのフンか分からず連絡を迷うという相談が増えていると市は説明しています。市のページによると、クマのフンは食べたもののにおいがすることが多く、一般に不快と感じるような臭さはありません。固形で直径が5センチ以上ある、あるいは成人男性の握りこぶし以上のまとまった大きさなら、成獣のクマのフンの可能性が高いとされています。柿を食べた直後のフンはオレンジ色です。
見間違えやすいのがタヌキです。タヌキには同じ場所に続けてフンをする「ため糞」の習性があり、集まるとクマのフンほどの大きさに見えることがあります。市が挙げる見分けの手がかりは、一つひとつの直径が1〜3センチ程度であることと、においがきついことです。判断がつかないときは、触らずに場所と大きさを記録して、市に相談してください。
| 特徴 | クマのフン | タヌキのフン |
|---|---|---|
| 大きさ | 直径5センチ以上、握りこぶし以上のまとまり | 一つの直径は1〜3センチ程度 |
| におい | 食べたもののにおい。不快な臭さは少ない | においがきつい |
| 中身 | どんぐりや栗がそのまま出てくることが多い | 食べたものがそのまま出ることはあまりない |
| 出方 | 大量に食べて大量に排泄する | 同じ場所に何日も続けてする(ため糞) |
ネズミ・スズメバチの駆除は横手市では行っていません
クマ以外の害獣・害虫については、市の役割がはっきり分かれています。横手市のよくある質問では、個人の住宅や敷地内で発生したネズミや害虫(スズメバチなどを含む)の駆除は市では行っていないと回答しています。対処は、専門業者に有料で依頼するか、薬局やホームセンターで殺鼠剤・殺虫剤を購入するかのどちらかで、使用上の注意や使い方は購入時に確認するよう案内されています。
市のページには、市内の主な駆除業者の連絡先と、県全域でより専門的に害虫駆除を行う業者を紹介する団体として秋田県ペストコントロール協会が掲載されています。載っているのは連絡先なので、作業内容と費用は依頼する前に自分で確認します。衛生害虫についての相談は、県の横手保健所(環境指導課)も窓口です。
屋根裏の物音など、動物の種類が分からない場合は注意が必要です。県の案内では、ハクビシンやカラス類の捕獲は市町村長の許可、タヌキやイタチ、アライグマなどは県知事の許可(地域振興局が申請先)と分かれています。ネズミだと決めつけて毒餌やわなを置く前に、痕跡を記録して相談しましょう。
賃貸・空き家・相続した家で確認すること
伐採補助を個人で申し込めるのは樹木の所有者です。借家の庭にある柿の木や、相続の手続きが済んでいない実家の木は、誰が所有者として申し込むのかを先に整理する必要があります。賃貸住宅では、木の伐採もハチの巣の駆除も、入居者だけで決めずに大家や管理会社に連絡してください。
空き家になっている実家の柿や栗は、収穫する人がいないまま残りやすい木です。遠方に住んでいて立ち会えない場合でも、市の現地確認と業者の作業日をどう調整するかを、申込み前に農林整備課と業者の両方に確認しておくと手戻りを防げます。





