高崎市のアライグマ・ハクビシン対策は「まちなか有害鳥獣捕獲支援事業」

高崎市は、市街地などの一般家屋にすみつくなどの被害を出すアライグマ・ハクビシン・タヌキについて、「まちなか有害鳥獣捕獲支援事業」として捕獲を支援しています。事業は2つあり、自分で箱わなを運んで設置する人向けの貸出し事業と、設置が難しい人向けの捕獲業務委託事業です。担当は環境部の環境政策課で、農作物の被害は農林課が相談先とされています。

前提として、野生鳥獣の捕獲や殺傷は鳥獣保護管理法で原則禁止されています。市は、許可なく捕獲すると鳥獣保護管理法違反として罰則の対象になることがあると注意しています。法の条文(2026年10月時点)では、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金と定められています。箱わなを借りる場合も、捕獲の許可申請をあわせて行う仕組みです。

高崎市のアライグマ・ハクビシン対策は「まちなか有害鳥獣捕獲支援事業」:確認項目
項目箱わな貸出し事業捕獲業務委託事業
対象者捕獲許可を受け、市内の自己所有または居住する住宅等に被害がある人同様の被害があり、高齢者世帯・障害がある・来庁が難しい・移動手段がないのいずれかに当たる人
設置する人申請者本人(運搬・設置とも)市の委託業者(相談者が立ち会う)
期間貸出日(捕獲許可)から約1か月箱わな設置から約1か月
申し込み環境政策課または各支所市民福祉課へ申請書等を提出環境政策課または各支所市民福祉課へ連絡
捕獲後清掃管理課へ連絡し回収を依頼委託業者へ回収を依頼

参考:高崎市|まちなか有害鳥獣(アライグマ、ハクビシン、タヌキ)捕獲支援事業

読者の疑問

高崎市はアライグマやハクビシンを駆除してくれますか?

比較ガイド

市が行うのは捕獲の支援です。捕獲許可を受けた人に箱わなを無料で貸し出し、自分で設置できない高齢者世帯などには委託業者が設置します。清掃や消毒、侵入口の封鎖は含まれません。

箱わな貸出し事業の対象と借りられる用具

貸出しの対象は、鳥獣の捕獲許可を受けた人で、自分が所有または居住する市内の住宅等に生活環境の被害がある人です。対象となる被害の例として、夜中に天井裏を頻繁に動き回る音がする、天井にフン尿が原因と思われる染みができている、といった状態が挙げられています。対象の鳥獣はアライグマ、ハクビシン、タヌキの3種です。

借りられるのは、箱わな(縦310mm、横750mm、高さ360mm)、運搬用の車載ケース、革手袋で、いずれも無料です。貸出しが混み合っているときは、空きが出るまで待つことがあります。捕獲に使う餌と、フン尿の清掃や消毒は自己負担です。天井のシミを見つけたときの観察方法で被害の様子を記録しておくと、窓口で状況を伝えやすくなります。

参考:高崎市|まちなか有害鳥獣捕獲用箱わな貸出し事業

申請から返却までの流れと、許可までの日数

申請では、鳥獣の捕獲許可と捕獲用具の貸出しをあわせて申し込みます。マイナンバーカードや運転免許証など本人確認ができる書類を持参し、環境政策課または各支所の市民福祉課へ申請書等を提出します。様式は、貸出申請書、誓約書、捕獲許可申請書、代理人が行く場合の委任状で、窓口でもらえるほか、市のページからダウンロードできます。

申請から捕獲の許可が下りるまでは、1週間から10日程度かかります。許可が出たら箱わなを借りに行き、設置して捕獲作業を行います。捕獲できたら清掃管理課へ連絡して回収を依頼し、捕獲許可の期間が終わったら箱わなを返却します。捕獲期間内であれば、引き続き設置できます。

  • 申請:捕獲許可と用具貸出を、環境政策課または各支所市民福祉課へ申請する
  • 貸出:許可が下りたら(1週間から10日程度)箱わなを借り受ける
  • 設置:自分で運搬・設置し、捕獲作業を行う
  • 捕獲・回収:捕獲したら市へ連絡し、回収を依頼する
  • 返却:捕獲許可の期間が終わったら返却する

参考:高崎市|まちなか有害鳥獣捕獲用箱わな貸出し事業

箱わなを借りる人が守る約束(誓約書の内容)

貸出しには誓約書の提出が必要です。誓約書には、わなの使用は住宅等の建物内の被害を防ぐ目的で、その敷地内で捕獲する場合に限ること、捕獲状況を1日1回以上確認すること、捕獲した鳥獣を放置せず市へ回収の連絡をすることが書かれています。許可された種類以外の鳥獣がかかった場合は、放すことも約束の一つです。

餌は借りる人が用意し、近くの農地への被害を防ぐため、近隣の農地で栽培されていない種類を使うこととされています。飼い主のいる犬や猫がかかった場合は、借りた人の責任で飼い主へ届け出るなどの対応が求められます。わなの使用や管理の不備で起きた事故の責任も借りた人が負います。市も、設置にあたって近隣住民とトラブルにならないよう注意を求めています。

捕獲された動物には、直接手で触れないでください。市は、特に子どもがいる家庭に注意を呼びかけています。猫などが誤ってかかった場合は、速やかに解放するよう案内されています。

参考:高崎市|まちなか有害鳥獣捕獲用具貸出に係る誓約書(PDF)

自分で設置できない人向けの捕獲業務委託事業

箱わなの運搬や設置が自分では難しい人のために、市が捕獲業務を外部に委託して箱わなを設置する事業があります。対象は、市内の自己所有または居住する住宅等に生活環境の被害がある人のうち、高齢者世帯、障害があって設置ができない人、仕事や介護などで市役所の開庁時間に来庁することが難しい人、自動車などの移動手段がない人のいずれかです。

環境政策課または各支所の市民福祉課へ連絡すると、まず市の職員が現地で被害状況を確認します。その後、相談者と委託業者が電話で設置日を決め、相談者の立ち会いのもとで業者が箱わなを設置します。委託期間は設置から約1か月で、捕獲されたら委託業者へ回収を依頼します。

参考:高崎市|まちなか有害鳥獣捕獲業務委託事業

市の支援に含まれないこと:清掃・消毒・侵入口の封鎖

市の事業が支援するのは捕獲までです。貸出し事業の案内には、フン尿の清掃や消毒は自己負担と明記されています。屋根裏の断熱材の交換や天井の補修についての支援は、案内に記載がありません。捕獲の手続きとは別に、汚れた場所をどう片付けるかを考えておく必要があります。清掃・消毒や断熱材の交換を含む費用の項目は、屋根裏の害獣駆除費用の内訳で整理しています。

また市は、捕獲しても、すみつきやすい場所のままだと別の個体が入り込む可能性があると説明し、寄せ付けない工夫を求めています。高所の穴や屋根まわりの封鎖が必要なときは、侵入口を塞ぐ時期と再発防止工事の確認点を読んだうえで、業者へ作業範囲を相談してください。市が挙げている工夫は次のとおりです。

  • 建物まわり(縁の下、換気口、軒下など)を調べ、侵入口になる穴をふさぐ
  • 屋根に上れるような庭木の枝を剪定する
  • ペットフードの残りを放置しない
  • 池や水槽には金網と重石を置き、鳥小屋の金網は丈夫にする
  • 家庭菜園はネットを張るなどして立ち入らせない

参考:高崎市|まちなか有害鳥獣(アライグマ、ハクビシン、タヌキ)捕獲支援事業

賃貸・集合住宅や、畑の被害の場合

貸出しの対象は、自分が所有または居住する市内の住宅等とされています。賃貸住宅に住んでいる場合に申請できるかは窓口で確認し、あわせて管理会社や貸主へ被害を伝えてください。屋根裏や外壁にわなを置いたり穴をふさいだりするには、建物の所有者の了解が欠かせません。誰が申請し、誰が清掃や補修を手配するかを先に決めておきましょう。賃貸で駆除や補修の費用を誰が負担するかは、賃貸の害獣駆除費用の負担で整理しています。

畑や果樹などの農作物被害は、この事業ではなく農林課が相談先です。家の天井裏と家庭菜園の両方に被害があるときは、場所ごとに分けて伝えると、担当を案内してもらいやすくなります。