大分市の野生動物の窓口は林業水産課|ハチ・害虫とは担当が違う

大分市の公式ページによると、イノシシによる稲の食害、サルやアナグマによる果物の食害のほか、道路法面や花壇の掘り起こしなどの被害情報が市民から寄せられています。近年は、イノシシ、サル、アナグマ、タヌキが住宅地などに出る例が増えていて、特にイノシシとサルは人身被害が心配されるため、市への通報も増えています。

担当は農林水産部の林業水産課で、イタチやタヌキ、サルなどの案内には鳥獣総合対策担当班の名前が載っています。一方、スズメバチの巣や蚊・ハエは環境保全課の案内で、窓口が違います。ハチの制度は大分市のスズメバチ駆除費補助で確認できます。連絡先の番号は変更されることがあるため、公式ページで確かめてから連絡しましょう。

大分市の野生動物の窓口は林業水産課|ハチ・害虫とは担当が違う:確認項目
困りごと市の担当公式ページが示す内容
イノシシ・サルの出没、アナグマ・タヌキの被害林業水産課 鳥獣総合対策担当班被害情報を受けた有害鳥獣の捕獲、防護柵・わなの補助
イタチが天井裏にいる林業水産課 鳥獣総合対策担当班侵入口をふさぐのが基本。捕獲には許可が必要で、市は事業者を紹介しない
カラスの威嚇、ベランダの鳥の巣林業水産課 鳥獣総合対策担当班4月から7月ごろは子育ての時期で、巣立ちまで2〜3週間ほどかかる
スズメバチの巣、蚊・ハエ環境保全課 環境衛生担当班市は巣を駆除せず補助する。蚊・ハエは公共の場所が対象

参考:大分市|鳥獣被害対策について

読者の疑問

大分市に頼めば、庭に来るタヌキやイノシシを捕まえてもらえますか?

比較ガイド

市の有害鳥獣捕獲班は市内全域でイノシシやシカなどを捕獲しますが、目的は農林水産物などの被害防止で、被害情報を受けて計画的に行っています。個別の依頼で捕獲するかどうかは、林業水産課に確認してください。

住宅地に出る動物ごとの市の案内|イノシシ・サル・タヌキ・イタチ

市が公開している動物別のリーフレットから、読者の行動に関わる点を拾います。共通するのは、餌になるものを減らし、人が近づいたり追い払ったりできない場面では無理をしない、という考え方です。

イノシシとサル|餌をなくし、近づかない

市のリーフレットは、野生動物は人間を恐れて逃げるのが本来で、人から餌をもらう経験をして追い払われないと人なれが進むと説明しています。子ザルやウリ坊に餌をやらないこと、野菜くずや収穫しない作物、ペットの餌を屋外に置かないことが対策の基本です。

サルに出会ったときは、目を合わせず、騒いだり近づいたりせず、静かにその場を離れます。イノシシも騒がず近づかず、近づいてきたら近くの建物へ逃げ込むよう案内されています。人家の周りにサルが出たときの別の案内では、目を見ない、餌を与えない・見せない、追い回さないの三つを注意点とし、長く居つくときは林業水産課へ連絡するよう求めています。

  • 子ザルやウリ坊に餌をあげない
  • 野菜くず、収穫しない作物、ペットの餌を屋外に置かない
  • サルは目を合わせず、静かにその場を離れる
  • イノシシが近づくときは、近くの建物へ逃げ込む

タヌキ|毛の抜けた個体に近づかず、餌を与えない

毛の抜けたタヌキは、ヒゼンダニによる疥癬症にかかっていて、数週間ほどで衰弱して死ぬ可能性が高いと市は説明しています。近づかない、触らない、かわいそうでも餌を与えない、残飯や収穫しない果樹、放置したペットの餌を片付ける、が基本です。

市は、タヌキのヒゼンダニが人に感染する可能性は極めて低い一方で、犬には感染する可能性があると案内しています。飼い犬や飼い猫の放し飼いをやめ、他の動物からの感染を避けましょう。庭に通う個体の見守りと対策の分け方はタヌキの親子が庭に来るも参考になります。

イタチ|侵入口をふさぐのが基本で、捕獲は許可制

市のイタチ対策のリーフレットによると、イタチは約3センチメートル、500円玉ほどのすき間からも入り、垂直の壁も登れます。天井裏を走り回る、子育てでフンや尿のにおいがひどい、食料品を荒らすといった苦情があり、侵入しそうな穴やすき間を金網などで塞ぐのが基本とされています。追い出しの方法も載っていますが、薬剤を使うときは製品の表示に従うことが前提です。

それでも出ていかないときは、捕獲に許可が必要で、捕獲と捕まえたイタチの処分は申請者が行うと書かれています。民間の事業者に駆除を頼む方法もありますが、市は事業者の紹介をしていません。許可の相談は林業水産課の鳥獣総合対策担当班です。詳しい見分け方と調査の頼み方はイタチかもしれない動物が家ににあります。

参考:大分市|サル・イノシシに気を付けましょう(PDF)

有害鳥獣捕獲と自衛捕獲|自分でわなを置くには免許と許可が必要

大分市には、市内全域でイノシシやシカなどを捕獲する有害鳥獣捕獲班があります。目的は農林水産物などの被害防止で、被害のある農地周辺や山間部が中心ですが、住宅地で作業することもあります。住宅地周辺では銃器を使わず、わなを使います。活動は年間を通じて日の出から日没までで、わなを見つけたときは危険なので近づかないよう呼びかけています。

自分の農地などを守る自衛捕獲は、狩猟免許を取り、市の許可を受けて行う方法です。鳥獣保護管理法では、野生の鳥獣は原則として捕獲が禁止されていて、被害防止のための捕獲は許可が必要です。大分県の案内でも、被害防止を目的に市町村内で捕獲する場合の許可は市町村長が出すと整理されています。許可のないわなの設置は、手順として勧められません。

参考:大分市|鳥獣被害対策について

防護柵の補助|補助率は3分の2以内、種類別に上限額がある

防護柵の購入費補助は、鳥獣による農林産物の被害や人身被害を防ぐために、大分市内に防護柵を設置する個人や団体が申請できます。対象は電気柵、鉄線柵、トタン柵、サルとイノシシの併用複合柵、防鳥ネットなどの資材で、設置距離は500メートル以下です。補助率は資材購入費の3分の2以内で、複合柵は5分の4になる場合があり、いずれも上限があります。2027年度以降は補助率が下がると予告されています。

主な条件は、市税の滞納がないこと、同じ年度に国や県などから補助金を受けていないこと、過去5年度(電気柵本体とバッテリーだけの補助は3年度)に補助で同じ場所へ同じ種類の柵を設置していないこと、1世帯(1団体)につき同一年度1回の申請であること、購入総額が消費税込みで10,000円以上であることです。2026年度にすでにこの事業の補助を受けた人は対象外で、前年度に補助を受けた人は優先順位が下がる場合があります。

防護柵の補助|補助率は3分の2以内、種類別に上限額がある:確認項目
防護柵の種類補助金の限度額(2026年度)
電気柵(イノシシ用)120,000円
電気柵(シカ用)200,000円
鉄線柵(イノシシ用)340,000円
鉄線柵(シカ用)720,000円
トタン柵420,000円
複合柵(電気柵一式と鉄線柵一式を同時に購入する場合のみ)880,000円
防鳥網60,000円
防草シート80,000円

参考:大分市|令和8年度 鳥獣被害防護柵設置事業実施案内(PDF)

わなの購入補助|対象は農林水産物の生産者で、免許と保険が条件

自衛捕獲用わなの購入費補助は、市内に住む農林水産物の生産者が、イノシシ、タヌキ、アナグマなどによる被害を防ぐために、市内の自己所有地でわなを使う場合の制度です。わな猟免許を持ち、狩猟事故などの賠償に備えた共済や保険(給付額や保険金額が3,000万円以上など)に入っていることが条件です。対象者の条件から、免許のない住民が屋根裏の動物を捕まえるための補助ではないと読めます。

一年度に申請できるのは一つの事業、一種類のわなのみで、補助金の交付決定前にわなを買うと補助を受けられません。申請書類には、交付申請書、誓約書、事業計画書、収支予算書、市税等滞納調査同意書、見積書の写し、わな猟免許の写し、賠償の保険契約などの写しが挙げられています。

わなの購入補助|対象は農林水産物の生産者で、免許と保険が条件:確認項目
補助の種類対象補助額
中型獣類用わなタヌキ・アナグマ等を対象にしたわなの購入費、または製作の資材購入費費用の3分の2。10,000円が上限
大型獣類用の箱わな・囲いわなイノシシ・シカ等を対象にしたわなの購入費、または製作の資材購入費費用の3分の2。60,000円が上限
大型獣類用のくくりわなイノシシ・シカ等を対象にしたわなの購入費、または製作の資材購入費費用の3分の2。20,000円が上限

参考:大分市|鳥獣被害自衛対策支援事業(わなの購入費補助)(PDF)

申請の順番と期限|交付決定の前に買わない

防護柵もわなも、流れは申請、交付決定の通知、資材の購入と設置、実績報告、確定の通知、補助金の支払いの順です。決定の前に買った資材やわなは補助の対象になりません。2026年10月時点の公式案内では、申込期限は2027年1月29日(金曜日)までで、予算がなくなり次第終了します。柵の設置は2027年2月末までに終えます。わなは、通知のあとに2027年2月26日(金曜日)までに購入して実績報告書を出せることが条件とも案内されているため、余裕をもって進めましょう。

防護柵の事業案内では、決定の通知は申請から2週間程度で届き、入金は実績報告書と請求書を出してから1か月程度とされています。わなの案内にはこの日数が書かれていないため、林業水産課に確認します。どちらも見積書の有効期限内に購入し、設置または購入のあと2週間以内に実績報告書を出します。年度の終わりに近づくほど予算が尽きるおそれがあるため、必要なら早めに林業水産課へ相談してください。

  • 申請書を窓口へ出す(林業水産課、各支所、本神崎・一尺屋連絡所)
  • 交付決定の通知を受け取る(防護柵は申請から2週間程度と案内)
  • 通知のあとに、資材やわなを買って設置する
  • 設置または購入のあと2週間以内に、実績報告書を出す
  • 確定通知のあと、指定した口座に補助金が入る

参考:大分市|鳥獣被害対策の補助事業のご案内

住宅の被害で補助を考えるとき|柵とわなの補助でできないこと

補助の対象として案内されているのは、防護柵の資材購入費(電気柵、鉄線柵、トタン柵、防鳥ネットなど)、自衛捕獲用のわなの購入費、初心者狩猟講習会の受講料です。屋根裏への侵入口をふさぐ工事、天井裏のフンの清掃、断熱材の交換といった住宅側の費用は、2026年10月3日に確認した案内には挙がっていません。

屋根裏や床下の被害は、侵入口と動物の種類を調べるところから始まります。民間の業者へ頼むときは、捕獲が必要かどうか、許可を誰が取るか、封鎖と清掃を見積もりに分けて載せてもらえるかを確認しましょう。害獣の侵入口はいつ塞ぐ?や見積書が「駆除一式」だけのとき、賃貸なら管理会社への伝え方が参考になります。

参考:大分市|鳥獣被害対策の補助事業のご案内