高岡市が整理するハクビシン・タヌキの被害と対策

市の「中型獣類(ハクビシン・タヌキ等)による被害と対策」のページは、ハクビシンを、食肉目ジャコウネコ科の動物で、外来種であると考えられているとしています。森林部から都市部まで様々な環境に適応でき、家屋は安全で温度変化が少なく、雨風の影響も受けない快適な場所になると説明しています。タヌキは全国的に分布し、平野部を中心に範囲を広げているとされ、生ごみや落下果実の処理に注意が必要です。

市に寄せられている被害は、家庭菜園の農作物の食害と、ハクビシンの家屋侵入による足音や糞尿です。被害の場所によって、市が示す対策が違うため、下の表で整理します。

高岡市が整理するハクビシン・タヌキの被害と対策:確認項目
被害の場所市が示す対策確認しておくこと
家庭菜園・庭の果実廃果など餌になるものを放置せず、穴を掘って埋める。ネット柵で作物を囲う収穫しない果実や野菜くずが残っていないか
家屋(天井裏・屋根など)侵入経路をふさぐことが第一。通気を確保するため金網を使うのが一般的足音の時間帯、すき間の位置、糞尿の場所
箱わなで捕獲した後侵入経路を遮断しないと、別の個体が侵入することがある捕獲の許可の要否と、侵入口の封鎖の予定

参考:高岡市|中型獣類(ハクビシン・タヌキ等)による被害と対策

読者の疑問

ハクビシンを箱わなで捕まえれば解決しますか。

比較ガイド

市の案内では、箱わなで捕獲しても家屋への侵入経路を遮断しなければ、別の個体が侵入することがあります。捕獲には許可が必要で、侵入口を金網などでふさぐことが第一とされています。

高岡市の計画に書かれた状況:夏から冬の果樹、天井裏、空き家付近

市の鳥獣被害防止計画(計画期間は令和7年度から9年度)には、ハクビシンの被害として、主に夏から冬にかけての果樹の食害があり、近年は民家の天井裏に侵入するなどの生活環境被害も確認されていると書かれています。空き家付近の家屋で生活環境被害が確認されているとも記載されています。

捕獲の方針は慎重です。計画は、追い払いによって被害が見られなくなるケースが多いため、被害状況を勘案して必要に応じて捕獲を許可するとしています。年間の捕獲計画数は設定されておらず、計画に載る捕獲実績は、令和4年度が0頭、令和5年度と令和6年度(令和7年1月末時点)が各3頭です。また計画には、ハクビシンについて、農作物や生活環境に被害が生じた場合に、捕獲許可の申請者へ許可証を発行してきたことも書かれています。この数字は市全体の実績で、個々の家屋の被害で捕獲が許可されるかは、窓口で確認が必要です。

市は、ヤブの刈り払いや放任果樹の除去など、生息環境の管理の大切さを広く知らせる取り組みも計画に盛り込んでいます。庭の果樹の実を取り残さないことは、ご家庭でもすぐ取り組めます。確認の考え方は、庭の果実をハクビシンに食べられるときにまとめています。

参考:高岡市|高岡市鳥獣被害防止計画(令和7年度〜9年度)

捕獲するなら許可が前提。申請先は3つの窓口のどれか

県の案内では、野生の鳥獣の捕獲は、環境大臣や都道府県知事などの許可を得て行う場合か、狩猟者登録を受けて行う場合を除き、原則として禁止されています。違反には罰則があり、県のページ(2021年2月更新)には1年以下の懲役または100万円以下の罰金(2025年6月施行の改正刑法により、現在の条文では「拘禁刑」)と記されています。まず市町村の鳥獣行政担当課に相談し、自分で被害防除を試みること、それでも被害がなくならない場合に捕獲という方法が採られることがあることも示されています。

県の計画に書かれた、個人が許可を受けられる場合

県の第13次鳥獣保護管理事業計画(計画期間は令和4年度から8年度)には、有害鳥獣捕獲の許可基準が書かれています。許可の対象は、原則として被害を受けた人か、その人から依頼された人で、期間は原則2か月を超えません。銃器以外で捕獲する場合も原則は網猟かわな猟の免許が必要ですが、狩猟免許を持たない人でも、小型の箱わなやつき網、手捕りで、アライグマ、ハクビシン、ヌートリア、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ドバト等を捕獲する場合で、住宅等の敷地内や、垣・さくで囲われた場所で、被害を防ぐ目的であれば、許可の対象者にできるとされています。

これは、許可を受けることが前提の基準です。許可を受けずに箱わなを置いてよいという意味ではありません。許可の可否や条件は、申請先の窓口で確認してください。計画の期間が令和8年度までのため、2026年10月時点で最新の運用かどうかも、窓口に確認すると安心です。

捕獲するなら許可が前提。申請先は3つの窓口のどれか:確認項目
窓口高岡市の場合確認すること
市町村の鳥獣行政担当課市の農業水産課(鳥獣被害対策の案内)被害の場所、対象の動物、これまでに行った防除
県の農林振興センター県の高岡農林振興センター捕獲の区域と方法による、申請先の違い
県庁の自然保護課野生生物係許可の対象者、期間、区域、方法

参考:富山県|野生の鳥獣を捕獲するには

侵入口の封鎖・清掃・補修は、捕獲とは別の作業として頼む

民間の業者へ相談するときは、捕獲、侵入口の封鎖、糞尿の清掃、断熱材などの補修を、別の作業として見積書に分けてもらいます。市の案内が示す通り、封鎖が第一で、通気を保つため金網を使うことが一般的です。換気口や軒天のすき間をふさぐときは、空気の通り道を残す設計になっているかも質問しましょう。工事の考え方は、害獣の侵入口はいつ塞ぐかで確認できます。

捕獲を作業に含める業者には、許可が必要な作業かどうか、誰が申請するか、許可の範囲を先に聞いてください。天井裏の音だけで動物が分からないときは、天井裏で音がするときの最初の対応や、屋根を歩く動物の見分け方が参考になります。ハクビシンとアライグマの違いは、見分け方と相談の準備にまとめています。

傷ついた個体を見つけたとき、賃貸・空き家の場合

市の「鳥獣の救護」のページは、自動車にはねられるなど人間の活動が原因のケガは救護が適当とし、富山市婦中町にある県の鳥獣保護センターで救護するとしています。搬送は発見者への協力依頼です。ただし、農林水産業被害や生活環境被害を与えるおそれの大きい動物(カラス、ドバト、イノシシ、ハクビシンなど)や、アライグマなどの特定外来生物は、原則として救護の対象外です。ハクビシンが道路でケガをしていても、素手で近づいたり持ち帰ったりせず、市や県の窓口へ連絡しましょう。

搬送できない場合の連絡先として、市の農地林務課、県高岡農林振興センターの企画振興課、県自然保護課が案内されています。賃貸住宅や空き家の天井裏で被害が出ているときは、入居者や管理者が単独で工事や捕獲を決めず、貸主や管理会社へ状況を伝えましょう。空き家の害獣点検や賃貸で害獣被害が起きたときが参考になります。

参考:高岡市|鳥獣の救護

相談前に準備する情報(日時・音・すき間・被害の場所)

市や業者に伝える情報は、足音や物音がする時間帯と日付、見つけたフンや足跡の場所、屋外のすき間の位置、庭や菜園で食べられた物、これまでに行った対策です。写真は、地上や室内から安全に撮れる範囲で十分で、屋根に登ったり、天井裏に入ったりする必要はありません。市販の忌避剤や捕獲器を使った場合は、製品名と設置場所、使った日も伝えましょう。

  • 足音や物音の時間帯と日付
  • フン・足跡・においの場所
  • 外壁や軒、換気口まわりのすき間の位置と写真
  • 庭や菜園で食べられた果実・野菜の種類
  • これまでに使った市販品の製品名と設置場所