山形市のハクビシン対策は「捕獲費の補助」と「箱わなの貸出」
山形市は、ハクビシンが人家の屋根裏をねぐらにし、同じ場所にふんや尿をする習性があること、屋根裏に住みついて騒音や天井板が腐るといった相談が寄せられていることを公式ページで説明しています。対策として市が挙げているのは、侵入を防ぐ、寄せ付けない、追い払う、捕まえる、の4つです。
このうち捕獲について、市は専門業者による捕獲を勧めたうえで、個人で捕獲する場合には箱わなを貸し出すとしています。業者へ依頼する場合に使えるのが、タヌキ・ハクビシン捕獲等費補助事業です。どちらも担当は環境部の鳥獣被害対策課です。公式ページに、市が屋根裏の動物を駆除するという案内はありません。
| 方法 | 市の案内 | 条件・注意 |
|---|---|---|
| 業者に捕獲を依頼する | 経費の2分の1を補助(上限1万5千円) | 捕獲の前に交付申請し、交付決定後に開始する |
| 自分で捕獲する | 小動物用箱わなを貸出 | 捕獲申請の手続きが必要。台数に限りがある |
| 侵入口をふさぐ | 鉄の網や柵でふさぐことが有効と説明 | 方法は建築業者へ相談するよう案内 |
| 追い払う | くん煙殺虫剤を使う方法を紹介 | 追い払った後に侵入口をふさぐことが重要 |
山形市のハクビシン駆除の補助金はいくらですか?
タヌキ・ハクビシンの捕獲等を有害鳥獣駆除業者に依頼するための経費の2分の1で、上限は1万5千円です。令和8年度分は上限に達して受付を終了したと公表されています。
ハクビシン捕獲費補助の対象者と金額
補助の対象になるのは、タヌキ・ハクビシンの被害を防ぐために、箱わなによる捕獲等を自己負担で有害鳥獣駆除業者に依頼して実施する事業です。対象者は、山形市内に住所があり、市内に所有する建物や土地にタヌキ・ハクビシンが侵入する被害を受けていて、駆除業者に捕獲を依頼する個人とされています。依頼を受けた業者が捕獲できなかった場合も、補助の対象になります。
補助金額は、捕獲等を業者に依頼するために必要な経費の2分の1で、上限は1万5千円です。申請時に添える見積書は、税込と税抜の両方の金額が分かるものと指定されています。補助額の計算でどちらの金額を基準にするかは案内に書かれていないため、申請の際に確認してください。
対象者の条件は「市内に所有する建物や土地」と書かれています。借りている住宅の入居者が申請できるかどうかは公式ページからは読み取れません。賃貸住宅で被害がある場合は、まず貸主や管理会社に状況を伝え、誰が業者へ依頼するのかを決めたうえで、市に対象となるかを問い合わせるのが確実です。
補助金の申請の順番。捕獲を始める前に交付決定を受けます
この補助で最も注意が必要なのは順番です。公式案内は、交付決定通知の交付前に実施したものは補助対象外と明記しています。業者に連絡して日程が決まると、そのまま作業を始めてしまいがちですが、補助を使う場合は、見積書を受け取った段階でいったん止めて申請します。
捕獲の許可については、依頼を受けた駆除業者が市に捕獲等の許可申請書を提出し、許可を受けると案内されています。申請者本人が行うのは、補助金の交付申請、実績報告、請求の3つです。補助金は、請求書を提出してから約1か月後に、交付申請を行った個人名義の口座へ交付されます。
| 段階 | すること | 添付・確認するもの |
|---|---|---|
| 1. 業者へ依頼 | 業者が市に捕獲等の許可申請書を提出 | 許可の手続きは鳥獣被害対策課へ問い合わせ |
| 2. 捕獲の実施前 | 補助金交付申請書、事業計画書及び収支予算書を提出 | 見積書(税込・税抜の両方)、設置場所が分かる地図 |
| 3. 交付決定通知の受領後 | 業者に捕獲業務の開始を依頼 | 通知を受け取る前に始めない |
| 4. 捕獲業務の終了後 | 補助金実績報告書、事業実績書及び収支精算書を提出 | 領収書、設置状況(わな標識を含む)が分かる写真 |
| 5. 額の確定通知の後 | 請求書を提出 | 交付申請した個人名義の口座に限る |
令和8年度は受付終了。今から業者に頼むときの考え方
山形市の補助事業のページ(令和8年7月31日更新)には、令和8年度の補助金は上限に達したため申請の受付を終了した、と掲載されています。2026年10月時点でこれから業者へ捕獲を依頼する場合は、今年度の補助は受けられない前提で、全額を自己負担する見積もりとして検討することになります。
次年度に同じ事業が行われるか、いつから受付が始まるかは、この記事の確認時点(2026年10月)の公式ページには書かれていません。被害が急がない場合は、年度が替わる前に市へ予定を尋ねておく方法もあります。業者から「補助が出るので実質の負担は少ない」と説明されたときは、受付状況を自分で公式ページか市の窓口で確かめてから判断してください。
山形市の箱わなを借りて自分で捕獲する場合
市が貸し出しているのは小動物用の箱わなで、大きさは高さ37センチメートル、幅36センチメートル、奥行93センチメートルと示されています。使用方法は貸出時に説明があり、台数に限りがあるため貸出まで待つこともあるとされています。個人で捕獲するには捕獲申請の手続きが必要で、詳細は鳥獣被害対策課に相談するよう案内されています。
貸出料や貸出期間、捕獲した後の扱いは公式ページに書かれていません。借りる前に、わなの見回りの頻度、目的と違う動物が入った場合の対応、捕獲後に誰が何をするのかを具体的に聞いておきましょう。捕獲後の対応まで自分で負うのが難しいと感じたら、業者への依頼に切り替える判断材料になります。
わなに入るのがハクビシンとは限りません。山形市は、市内でもアライグマの目撃情報が寄せられ、令和7年度には捕獲が2件あったと公表しています。アライグマは特定外来生物で、市は見かけたら鳥獣被害対策課へ知らせること、許可なく捕まえたり飼ったりできないこと、近づいたり素手で触ったりしないことを呼びかけています。
補助や貸出の対象にならない、侵入口の封鎖と清掃
補助の対象事業は、箱わなによる捕獲等を業者に依頼する事業です。市は侵入口について、基礎コンクリートの通風口や朽ちた外壁の穴などを鉄の網や柵でふさぐことが有効とし、方法は建築業者へ相談するよう案内しています。封鎖工事や天井裏の清掃が補助に含まれるという記載はないため、見積書ではこれらを捕獲と分けて書いてもらうと、補助の対象になる金額がはっきりします。
ハクビシンは頭が入るすき間があれば侵入し、庭木から屋根へ飛び移ることもあると市は説明しています。捕獲だけで終えると、同じ穴から別の個体が入るおそれが残ります。次の項目が見積書に分けて書かれているかを確認し、不要な項目や内容の分からない項目は説明を求めてください。
- 箱わなの設置・見回り・回収(捕獲に関する費用)
- 捕獲許可の申請に関する手数料や代行費
- 侵入口の封鎖(場所、材料、箇所数)
- ふんの回収、清掃、消毒の範囲
- 断熱材や天井板の交換が必要な場合の費用
- 作業後の再点検と、保証の条件
市や業者へ相談する前に準備しておくこと
鳥獣被害対策課や業者に連絡するときは、被害のある建物の住所、建物の所有者、音やにおいに気づいた時期、音がする時間帯と場所、ふんや足跡を見つけた位置を伝えられるようにしておきます。動物の姿を見ていない場合は、見ていないとそのまま伝えてください。ネズミやほかの動物の可能性も残るため、種類は調査で確かめてもらいます。
市は、果実の取り残しやペットフードがハクビシンを引き寄せると説明しています。相談と並行して、庭の果実を早めに収穫する、屋外にペットフードを置いたままにしない、家屋に接した庭木を剪定する、といった対策は自分で始められます。くん煙殺虫剤を使う場合は、製品の表示に従ってください。





