石巻市の害獣相談は、動物の種類と被害で窓口が分かれる
石巻市は、野生鳥獣は鳥獣保護管理法で保護されており、狩猟制度による場合を除いて、原則として捕獲が禁止されていると説明しています。有害鳥獣としての捕獲許可や農林業被害の対策を担当するのは、産業部のニホンジカ対策室です。名前はシカですが、ハクビシンやタヌキ、カラスなどの捕獲許可も同じ部署が問い合わせ先になっています。
一方、ハチや毛虫は環境未来推進課のページで案内され、野良猫については行政で駆除を行っていないと明記されています。ケガをした野生鳥獣は、石巻市・東松島市・女川町を担当する県の東部地方振興事務所が連絡先です。困りごとを下の表のように分けてから連絡すると、担当に早くつながります。
| 困りごと | 相談先 | 補足 |
|---|---|---|
| ハクビシン・タヌキ・シカなど15種の捕獲許可 | 石巻市 産業部 ニホンジカ対策室 | 被害を受けた本人か、依頼を受けた人が申請 |
| 15種以外の鳥獣の捕獲 | 県 東部地方振興事務所 林業振興部 | 県知事または環境大臣の許可が必要 |
| ハチ・毛虫 | 市では駆除しない | 居住者・所有者・管理者が対応 |
| ケガをした野生鳥獣 | 県 東部地方振興事務所 林業振興部 | 平日に受付。対象外の鳥獣あり |
| 野良猫の被害 | 行政では駆除しない | 寄せつけない対策を市が紹介 |
石巻市でハクビシンを捕まえるのに狩猟免許は必要ですか?
市は、箱わな・つき網・手捕りでハクビシンなど小型の鳥獣を捕獲する場合は狩猟免許は不要と案内しています。ただし捕獲の許可は必要なので、ニホンジカ対策室に申請を相談してください。
石巻市長が許可できる15種と、許可が認められる条件
市長が捕獲を許可できるのは、スズメ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、カルガモ、キジバト、ドバト、ゴイサギ、ノイヌ、ノネコ、ニホンザル、イノシシ、ノウサギ、タヌキ、ハクビシン、ニホンジカの15種です。この中にアライグマやアナグマ、イタチは入っていません。15種以外を捕獲する場合や学術研究が目的の場合は、県知事または環境大臣の許可が必要で、市は県の東部地方振興事務所へ問い合わせるよう案内しています。
許可は、申請すれば自動的に出るものではありません。農林水産物への被害や生活環境の悪化があり、またはそのおそれがあり、適切な対策を講じていても被害を防ぎきれない場合に、有害鳥獣としての捕獲が認められると市は説明しています。先に防除を試した記録が、申請の説明材料になります。
申請できる人・書類・狩猟免許の扱い
申請できるのは、被害を受けた人、または被害者等から依頼を受けた人です。依頼を受けて捕獲する場合は依頼書を添付します。捕獲には、方法に応じた狩猟免許が必要ですが、箱わな、つき網、手捕りで鳥類やハクビシンなどの小型の鳥獣を捕獲しようとする場合は、狩猟免許は必要ないと市のページに書かれています。免許が不要な場合でも、捕獲の許可そのものは必要です。
様式は市のページからダウンロードでき、申請にあたっての注意事項は申請書の様式に記載されています。捕獲した動物の扱いや、わなの見回りの頻度、目的外の動物が入ったときの対応は、申請の相談時にニホンジカ対策室へ確認してください。
| 書類 | 内容・必要になる場面 |
|---|---|
| 鳥獣捕獲許可申請書(様式第3号)と別紙 | 申請の基本書類。注意事項もここに記載 |
| 有害鳥獣捕獲実施計画書(様式第4号) | 捕獲の計画を示す |
| 有害鳥獣捕獲依頼書(様式第5号) | 被害者から依頼を受けて捕獲する場合 |
| 被害状況の写真、防除措置の状況が分かる書類 | 任意様式で提出 |
捕獲の前に求められる被害防除
石巻市は、個人の所有物である農作物などを守る被害防除は、住民自らが行うことが原則としています。取り残した野菜や野菜くず、家のまわりの生ごみ、庭木の果実、墓地の供え物を放置しないこと、野生鳥獣の隠れ場所になるやぶを刈り払うこと、かわいいからといって餌を与えないことが挙げられています。
農地の周りに柵やネットを設置することも有効とされ、農家が設置する防除柵やネットについては「JAいしのまき」に補助制度があると紹介されています。対象や条件はJAいしのまきへ問い合わせるよう書かれており、住宅の補修や屋根裏の清掃に使える制度として案内されているものではありません。被害防除は個人よりも集落単位で行うほうが有効とも説明されています。
ニホンジカ・イノシシの被害と石巻市の取り組み
石巻市は、農林業に大きな被害を与えているニホンジカなどの被害を軽減するため、鳥獣被害防止計画を作成しています。計画期間は令和7年度から令和9年度までで、対象はニホンジカ、イノシシ、カラス、カルガモ、キジバト、スズメです。計画書では、ニホンジカの生息域が牡鹿半島内だけでなく市内全域に広がり、農林業被害に加えて交通事故などの生活被害も起きているとされています。
市が挙げている取り組みは、猟友会による猟銃・わなでの捕獲、狩猟免許取得費用の助成、被害防止対策を進める地域協議会の設立支援、獣害防止柵の資材の貸与です。いずれも農林業被害と地域ぐるみの対策を前提とした内容なので、庭や家庭菜園の被害で使えるかどうかは、ニホンジカ対策室に個別に確認してください。
ハチ・毛虫は石巻市では駆除しない。住宅内の作業は業者へ
石巻市は、一般住宅や民間施設などに発生したハチ・毛虫等の駆除・防除は、専門知識・技術がないため行っていないと明記しています。発生した場合は、居住者、所有者または管理者の責任で対応することになります。自分で駆除できないときの問い合わせ先として、業者の紹介を行っている一般社団法人宮城県ペストコントロール協会が案内されています。
毛虫のうちアメリカシロヒトリについては、6月から7月と8月から9月の年2回発生し、巣網のある枝葉を切り取る方法が効果的と紹介されています。薬剤を使う場合は農薬販売店等に問い合わせ、近隣の迷惑にならないよう注意するよう書かれています。宮城県も、県(保健所)は私有地の駆除を行わず、費用は管理者の負担で専門業者等へ相談するよう案内しています。
借家・集合住宅の場合の連絡先と、相談前に整理する記録
借家や集合住宅で屋根裏や床下に動物が出入りしている場合、捕獲の申請や建物の補修を入居者だけで決めることはできません。貸主や管理会社に被害を伝え、誰が申請し、誰が業者を手配するのかを先に確認します。わなを置く場所が他人の土地にかかる場合は、事前に所有者の了解を得ておきましょう。
ニホンジカ対策室や業者に相談する前に、動物を見た日時と場所、被害の内容、これまでに行った防除(ごみの管理、果実の収穫、柵やネットなど)を写真と一緒に整理しておきましょう。市の申請でも、被害状況の写真や防除措置の状況が分かる書類の提出が求められています。






