種類別の対策ガイド

ハトの駆除・対策ガイド

ベランダの飛来、フン、巣がある場合の対応を調べたい。

住宅で問題になるハトは、主にドバトとキジバトです。ドバトは飼いならされたカワラバトが野生化したもので、色や模様の個体差が大きく、市街地に多く群れで生活します。キジバトは全体に灰褐色の野鳥で、1羽か2羽で行動することが多く、「デデーポッポー」と繰り返し鳴きます。農林水産省のマニュアルによると、どちらも全長は約33cmで日本全国に生息しています。

ドバトは雨のかからない乾いた棚状の場所をねぐらや巣に選ぶため、マンションのベランダの隅、エアコン室外機の下や裏、ひさしなどが使われます。群れで飛来すると、フンや羽毛による汚れ、鳴き声、巣のまわりのダニや羽虫の発生が問題になります。フンが残っている場所を安全と判断して集まるとされ、餌やりも数を増やして特定の場所に集める原因になります。

繁殖期は4〜10月が中心ですが、暖かい地方では1年中繁殖し、年に何度も子育てをします。ドバトの産卵数は通常2個で、卵は16〜18日でかえり、ヒナは約30日で巣立つと大阪府は案内しています(横浜市は孵化から巣立ちまで30〜40日程度としています)。また、ハトなど鳥のフンはオウム病やクリプトコックス症の感染源の一つになるため、厚生労働省は、ベランダなどに巣を作らせないことや、免疫力の低下した人がフンの堆積した場所に近づかないことを呼びかけています。

ハトの被害を見分ける手がかり

手がかり特徴と確認のしかた
姿・鳴き声群れで来て色や模様がばらばらならドバト、灰褐色で1〜2羽で行動し「デデーポッポー」と鳴くならキジバトの可能性が高く、巣を作る場所の傾向も異なります。
フン手すり、ひさしの下、室外機のまわりにフンがたまります。放置すると安全な場所と判断されて集まりやすくなるため、どこにどのくらいあるかを確認します。
羽毛・巣材群れで来ると羽毛でも周囲が汚れます。人の出入りが少ないベランダの隅や室外機の下・裏に小枝などの巣材が運び込まれていないかを重点的に見て、巣作りが始まっていたら早めに取り除きます。
巣・卵キジバトは庭木や街路樹などに枝を粗く組んだ皿状の巣を作り、ドバトは建物の雨のかからない場所に巣を作ります。卵やヒナがいるかどうかは、触らずに目で確認します。
とまる場所ドバトはベランダに降りる前に、いったん手すりにとまって安全を確かめる習性があります。手すりのどこにとまるかを見ておくと、対策する位置を決めやすくなります。

法律・制度上の注意

ドバトもキジバトも野生の鳥として鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕獲したり卵を採取したりすることは原則として禁止されています。卵やヒナがいる巣は勝手に撤去できず、巣立ってから巣材を取り除くよう自治体が案内しています。テグスや防鳥ネットで寄せ付けないようにする対策は、自治体も勧めている方法です。それでも被害を防げず捕獲が必要な場合は、市区町村などの許可権限者に捕獲許可を申請します。

自分でできる対策

  • ハトに餌を与えないことが基本です。餌やりは数を増やし、特定の場所に集める原因になります。
  • フンはこまめに掃除してベランダを清潔に保ちます。掃除のときはマスクと手袋を着けて乾いたフンを吸い込まないようにし、終わったら手を洗います。
  • 手すりにとまらせないよう、手すりの上面から5〜6cmの位置にテグスや細いワイヤーをたるまないように張ります。
  • ベランダには防鳥ネットを隙間なく張ると効果的とされています。集合住宅では、取り付けの可否と方法を管理会社や管理組合に確認します。
  • ベランダの隅や室外機まわりを片づけて入り込めないようにし、卵やヒナがいない作りかけの巣材はすぐに取り除きます。

相談を考える目安

  • 卵やヒナのいる巣があり、巣立ちまで待てない事情があるとき(市区町村の鳥獣担当窓口に許可の要否を確認します)。
  • 集合住宅で共用部分や隣の住戸にも被害が広がっているとき(管理会社や管理組合へ伝えます)。
  • フンが大量にたまっている、または高所や屋根の上など自分で安全に作業できない場所に巣があるとき。
  • 家族に免疫力の低下した人や妊娠中の人がいて、フンの清掃を自分で行うことに不安があるとき。

ハトのよくある質問

鳩の卵や巣は自分で撤去・処分してよい?
卵やヒナがいる巣を、許可なく撤去したり処分したりすることはできません。卵は16〜18日でかえり、ヒナは約30日(横浜市の案内では30〜40日程度)で巣立つとされているため、巣立ちを待ってから巣材を取り除きます。卵もヒナもいない作りかけの巣は、早めに取り除いて構いません。
鳩の駆除は違法?自分で捕まえてよい?
原則として、許可なく捕まえたり殺傷したりすることは鳥獣保護管理法で禁じられています。野生の鳥とその卵は、狩猟による場合を除いて捕獲や採取が禁止の対象になるためです。自分でできるのは、餌を断つ、掃除をする、テグスやネットで寄せ付けないといった対策で、捕獲が必要な場合は自治体に許可を申請します。
鳩は何を嫌う?ハッカ油やスプレーは効く?
自治体の案内では、巣を作りそうな場所に木酢液などにおいのする薬品や市販の動物忌避剤を置く方法が、テグスと併用する形で紹介されています。ハッカ油の効果については、確認した公的資料に記載がありませんでした。忌避剤は製品の表示に従って使い、清掃とテグスやネットによる対策を基本にしてください。
鳩のフンで病気になることはある?
あります。厚生労働省の資料では、ドバトなどのフンに含まれる菌を吸い込んで感染するオウム病や、ハトなどのフンの中で増える真菌によるクリプトコックス症が挙げられています。フンに触れた後に発熱やせきが続く場合は医療機関を受診し、鳥やフンとの接触があったことを伝えてください。
鳩の被害は市役所や管理会社に相談できる?
相談先は場所と内容によって変わります。捕獲や卵の扱いに関する許可は市区町村などの鳥獣担当窓口が相談先ですが、横浜市のように私有地での駆除は行わないと明示している自治体もあります。集合住宅では管理会社や管理組合に、高所での作業が必要な場合は専門業者に相談します。

参考(確認日:2026年10月3日):農林水産省|野生鳥獣被害防止マニュアル 鳥類編(令和6年3月版)ハト類、大阪府|ドバトでお困りの方へ、横浜市|カラス・ハトによる被害について、厚生労働省|動物由来感染症ハンドブック2026(オウム病・クリプトコックス症)、環境省|捕獲許可制度の概要

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