香川県の害獣・害虫相談は、野生鳥獣・外来生物・衛生害虫で入口が違う
香川県の公式案内によると、野生の鳥類と哺乳類を捕まえたり、鳥類の卵を採ったりすることは、鳥獣保護管理法で原則として禁止されています。生活環境や農林水産業に被害が出ている場合でも、許可なく捕まえると罰則の対象になることがあり、違法な捕獲には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が定められています。昆虫、爬虫類、両生類はこの法律の対象外で、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミも対象から除かれています。
捕獲の道筋は三つに整理されています。狩猟免許を持つ人が狩猟期間(県内は11月15日から翌年2月15日まで、イノシシとニホンジカは3月31日まで)に行う狩猟、生活環境や農林水産業の被害を防ぐための許可捕獲、外来生物法に基づくアライグマ・ヌートリアなどの防除です。被害で捕獲したいときの相談先は、お住まいの市町の鳥獣行政担当課とされ、学術研究など別の目的は県のみどり保全課が受けます。
| 困りごと | 最初に確認する窓口 | 公式案内で確認できた線引き |
|---|---|---|
| 野生の鳥獣による被害(イノシシ・サル・カラスなど) | 市町の鳥獣行政担当課 | 被害を防ぐための捕獲は許可が必要。県は市町への相談を案内 |
| アライグマ・ヌートリア | 市町または県みどり保全課 | 県の講習を受けて市町に登録した防除従事者は、免許がなくても捕獲できる |
| ヘビ・コウモリ | 自分で追い払い・侵入予防 | 県は駆除や捕獲を行わない。コウモリを業者に頼む場合の費用は自己負担 |
| セアカゴケグモ | 市町の担当課、県みどり保全課 | 咬まれたら医療機関へ。高松市は駆除を管理者や土地の所有者に求めている |
| ネズミ・ハチ・シロアリ | 民間業者、県ペストコントロール協会 | ネズミ3種は捕獲に許可が不要。坂出市はハチの駆除を市では行わないと案内 |
| 契約・料金のトラブル | 県や市の消費生活センター | 助言や情報提供を受けられる。消費者ホットライン188でも案内される |
香川県は害獣駆除をしてくれますか?
県はヘビとコウモリについて、駆除や捕獲を行わないと案内しています。野生の鳥獣による被害で捕獲したいときは市町の鳥獣行政担当課が相談の入口で、アライグマなどの外来生物の連絡は県のみどり保全課も受け付けます。
県のみどり保全課と市町の担当課で、受け付ける連絡が違う
同じ野生動物の相談でも、県と市町では受け持つ範囲が重なりながら違います。迷ったときは、被害が出ている住所を管轄する市町の担当課に先に連絡し、外来生物の情報提供や県全体にかかわる連絡では県のみどり保全課を使う、と整理すると窓口を選びやすくなります。
県のみどり保全課が受け付ける連絡
県の公式ページは、アライグマやヌートリアではないかと思う被害が出たとき、できるだけ早く地元の市役所・町役場か県のみどり保全課へ連絡するよう案内しています。セアカゴケグモの発見情報も県みどり保全課に報告された件数として公表され、市街地でイノシシを見かけたときの連絡先にも、地元の市役所・町役場と並んで県が挙げられています。
市町の担当課が受け付ける連絡
市町は、被害防止のための許可捕獲の相談窓口です。高松市は農林水産課が鳥獣害対策を担当し、アライグマによる農作物被害の相談や、街中でイノシシを見かけたときの連絡先になっています(県みどり保全課も連絡先に並んでいます)。丸亀市の鳥獣被害防止計画では、農林水産課が情報の収集と提供を行い、必要に応じて有害鳥獣捕獲許可証を発行すると整理されています。
ネズミ・ハチ・ヘビ・コウモリは、公的窓口が駆除しない前提で段取りする
香川県は、ヘビとコウモリをもともと県内に生息する自然の生きものとして、駆除や捕獲を行わないと案内しています。ヘビは毒のあるマムシやヤマカガシも同じ扱いで、追い払いや侵入防止は自分で行います。コウモリは業者に頼めば対応してもらえる場合もありますが、費用は自己負担です。
ハチの巣については、坂出市の公式ページが、市役所ではハチの駆除を行わず、家庭の敷地内の巣は専門業者に頼むことを勧めています。同じページは、香川県ペストコントロール協会がハチなどの相談を受け、駆除が必要な場合は有償で会員が対応すると説明し、公園など公共施設の巣は市役所へ連絡するよう案内しています。ただしこのページの更新日は2010年8月24日と古く、現在の運用は市に確かめる必要があります。高松市と丸亀市では、公式サイトを探した範囲で、ネズミやハチの巣の駆除を案内する専用ページを見つけられませんでした。ハチの巣駆除の費用の見方も参考にしてください。
ネズミは、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種なら捕獲に許可が要りません。一方で、屋根裏の音の主がイタチやアライグマなど別の野生動物だった場合は、無許可の捕獲が法律に触れるおそれがあります。正体が分からないうちは自分で捕獲せず、ネズミ対策の基本と天井裏の音の記録方法を参考に、痕跡を整理して相談してください。
保健所は動物の飼い方や衛生の窓口。管轄の違いを知っておく
高松市は市の保健所を持ち、生活衛生課が薬事、食品、旅館や公衆浴場などの環境衛生、犬猫など動物の管理を担当しています。それ以外の市町は、県の保健所(中讃・東讃・西讃・小豆)の管轄です。県の中讃保健所の公式ページには、野犬の相談、迷い犬・迷い猫の情報、動物の愛護と管理が載っており、ネズミやハチの駆除を受け付ける案内は確認できませんでした。害虫や害獣の駆除そのものは、保健所とは別の窓口を探すことになります。
野犬や飼い主のいない動物について相談するときは、次の表で管轄を確かめてから連絡します。野良猫の不妊去勢手術費の補助のように、市町が独自に設けている制度もあります。丸亀市の野良猫の補助は、その一例です。
| 市町 | 管轄する保健所 |
|---|---|
| 高松市 | 高松市保健所(生活衛生課) |
| 丸亀市・坂出市・善通寺市・宇多津町・綾川町・琴平町・多度津町・まんのう町 | 県の中讃保健所(衛生課) |
| さぬき市・東かがわ市・三木町・直島町 | 県の東讃保健所(衛生課) |
| 観音寺市・三豊市 | 県の西讃保健所(衛生課) |
| 土庄町・小豆島町 | 県の小豆保健所(衛生課) |
業者に頼む前に、ペストコントロール協会と消費生活センターを使う
日本ペストコントロール協会の案内では、全国の都道府県に協会があり、住民や企業の相談を受ける害虫相談所が設けられ、電話などでの相談受付は無料です。現場調査や防除施工が必要になると原則有料ですが、相談内容に応じた事業者を紹介してもらえる場合もあるとされています。香川県には一般社団法人香川県ペストコントロール協会があり、協会のサイトには、害虫・ハチ・ネズミ、シロアリや羽アリ、有害鳥獣などの相談フォームが用意されています。協会サイトのお知らせは2020年が最後の更新なので、受付方法は連絡前に確かめてください。
国民生活センターは2026年7月23日、ネットで「500円〜」と見て依頼したところ、見積もりが示されないまま作業が行われ、約15万円を請求されたというハチの巣の相談例を紹介しました。表示された最低料金で頼めるとは限らないこと、複数社の見積もりを比べること、不安をあおって比較の機会を奪う事業者とは契約しないことを助言しています。「○○円から」の広告で聞く質問を用意しておくと、電話の段階で確認しやすくなります。
香川県消費生活センターは、契約や商品のトラブルについて助言と情報提供を行い、相談時間は平日の8時30分から17時(祝日と年末年始を除く)です。作業の前後に請求額や契約で困ったときの動き方は、188への相談準備にまとめています。
巣・ヒナ・傷ついた野鳥・死骸を見つけたときの連絡先
県の公式案内では、野鳥の巣に卵やヒナがいる場合、許可なく撤去できません。巣立ちまで見守り、巣立ち後に撤去する流れで、卵やヒナがいない巣は撤去できます。糞害などの生活環境被害で困っているときは、市町の鳥獣行政担当課に相談したうえで、許可を得て撤去するよう案内されています。確認の手順は巣に卵やヒナがあるときの相談にまとめています。
傷ついたり弱ったりした野生の鳥獣は、高松市の公渕森林公園内にある県野生鳥獣保護センターが中核拠点で、西讃は観音寺市、東讃は東かがわ市にも保護収容者がいます。事前に連絡し、見つけた人が搬送するのが原則で、センターの受付は8時30分から17時(年末年始を除く)です。アライグマ・ヌートリアなどの外来鳥獣、カラス・ドバト・キジバト・スズメ・ムクドリ・ヒヨドリ・カワウ、イノシシ・ニホンジカ・ニホンザル、ヒナや生まれたばかりの幼獣は保護の対象外とされています。
死んだ野鳥の扱いは場所で変わります。高松市の公式案内では、農地や宅地の死骸は土地の持ち主が処理し、市の指定収集袋に入れて燃やせるごみの日に出します。市道は市の環境業務課、県道・国道は土木事務所や国の出張所に連絡します。同じ場所で野鳥がまとまって死んでいるときは、農林水産課か県みどり保全課へ連絡する案内です。
県内で報告や注意喚起が目立つ生き物
県が公表している資料から、相談の前に知っておきたい動きを表にまとめました。件数は県に報告された発見情報や出没情報で、生き物の数そのものではありません。
高松市と丸亀市の窓口を詳しく整理した記事もあります。高松市のセアカゴケグモの対応、高松市のアライグマ・ヌートリアの相談先、丸亀市のイノシシ柵の補助で、手続きの順番まで確認できます。
| 生き物 | 県の公式資料で確認できる状況 | 相談の入口 |
|---|---|---|
| セアカゴケグモ | 県への発見報告は令和6年度295件、令和7年度534件、令和8年度は7月末までに265件。咬傷事例も公表されている | 市町の担当課、県みどり保全課 |
| イノシシ | 市街地での出没は令和6年度371件、令和7年度141件、令和8年度は4〜8月に87件(人身被害5件)。10〜11月は出没しやすい時期 | 市町の担当課、県みどり保全課。緊急時は110番 |
| アライグマ・ヌートリア | アライグマは空き家での営巣が高松市近郊で多いと県が案内(2020年掲載)。高松市では2026年5月にヌートリアの生息を初めて確認 | 市町の担当課、県みどり保全課 |
| クビアカツヤカミキリ | 2026年7月、東かがわ市で成虫の死骸が見つかった。サクラ・ウメ・モモなどバラ科の樹木に被害が出る特定外来生物 | 県みどり保全課、市町の外来生物担当課 |
| アカカミアリ | 2024年6月30日に高松港で県内初確認。ヒアリ類かもしれないアリは環境省のヒアリ相談ダイヤルにも連絡できる | 環境省、県みどり保全課、市町 |






