種類別の対策ガイド

野良猫の駆除・対策ガイド

庭や敷地のフン尿被害を、法律を守って減らす方法を知りたい。

猫は、飼い主がいるかどうかにかかわらず、動物愛護管理法の「愛護動物」です。東大阪市には、敷地内でフンや尿をされる、近所で野良猫が増えている、夜中の鳴き声がうるさいといった相談が多く寄せられています。京都市の相談Q&A集でも、庭に入った猫のフン尿や花壇荒らしが取り上げられています。泉佐野市は、猫は飼い猫と野良猫の区別ができないため、猫の駆除や捕獲を行う公的機関はないと説明しています。このため対策は、猫を傷つけずに敷地へ入りにくくすることが中心になります。

猫が庭先や花壇、畑でフンや尿をするのは、その場所を周辺のどこよりも快適だと認識しているからだと、泉佐野市は説明しています。東大阪市によると、猫は臭いに敏感で、以前に自分の臭いを付けた場所で排せつするため、臭いを残さないことも大切です。環境省のガイドラインは、飼い主のいない動物への無責任な餌やりが、みだりな繁殖やフン尿被害の増加につながる場合があるとしています。

時期の面では、発情期に鳴き声やマーキング、オス同士のけんかが目立ちます。環境省のガイドラインによると、猫は普通年に2〜3回発情し、自由に繁殖できる状況では短い期間で数が増えます。同ガイドラインは、地域住民の合意のもとで不妊去勢手術や餌・トイレの管理を行う地域猫活動を、飼い主のいない猫を将来的に減らしていく取り組みとして紹介しています。

野良猫の被害を見分ける手がかり

手がかり特徴と確認のしかた
フン庭先、花壇、畑などで繰り返し見つかります。猫は自分の臭いが残る場所で排せつするため、同じ場所に続くのが特徴です。見つけた場所と日付を記録しておくと、対策する位置を決めやすくなります。
尿とマーキングの臭いフンだけでなく、尿の臭いも被害になります。環境省のガイドラインは、不妊去勢手術を行うと発情期の鳴き声やマーキングが抑えられると説明しています。
鳴き声夜中の鳴き声は、自治体に寄せられる相談の多い被害です。発情期には大きな声で鳴き、メスをめぐってオス同士のけんかも起こります。
花壇や植木の荒れ花壇が荒らされ、球根や種を植えた場所が掘り返されることがあります。金魚や小鳥などのペットが狙われる場合もあると、環境省のガイドラインは挙げています。
通り道と侵入口猫がよく通る出入り口や通り道を観察します。休んでいる場所や、塀を飛び越えるときの足場になる場所も特定すると、忌避剤やシートを置く位置が決まります。
耳のV字カット環境省のガイドラインは、地域猫活動で不妊去勢手術を済ませた猫を見分ける方法の一つにV字カットを挙げています。耳にV字の切れ込みがある猫は、世話をしている人やグループがいる可能性があるため、自治体に相談するときに伝えます。

法律・制度上の注意

猫は飼い主の有無にかかわらず動物愛護管理法の愛護動物です。みだりに殺したり傷つけたりすると5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金、虐待や遺棄は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象になります。毒餌や、けがをさせるおそれのある罠は使えません。京都市は、行政機関は所有者の分からない猫の捕獲や引取りを行っておらず、飼い猫だった場合に窃盗などで訴えられるおそれがあるため、自分での捕獲も勧められないとしています。

自分でできる対策

  • 餌になるものと臭いをなくします。生ごみは荒らされないよう確実に処理し、フンや尿はすぐ片づけて水でよく洗い流します。猫は自分の臭いが残る場所で繰り返し排せつするためです。
  • 進入路を網やネットでふさぎます。泉佐野市は、乗り越えられない高さとして2メートルほどの網や柵で囲うか、侵入路をふさぐ方法を挙げています。
  • 通り道や排せつされる場所に、市販の猫用忌避剤や木酢液などを製品の表示どおりに使います。雨や風で効果が薄れるため定期的に交換し、臭いが強いものは近所にも事前に説明します。
  • とげのあるシートや大きめの砂利、目の細かい網など、猫が歩きにくいものを通り道や塀の上に敷きます。猫よけの対策は、必ず自分の敷地内で行います。
  • センサー式の超音波機器を試します。東大阪市、泉佐野市、京都市は試用のための貸出しを行っています。人や犬に聞こえる場合があるため、向きと設置場所に配慮します。

相談を考える目安

  • 対策を続けても被害が減らないときは、市区町村の環境・衛生担当や保健所、動物愛護センターに相談します。超音波機器の貸出しや忌避方法の案内を受けられる自治体があります。
  • 近所で不適切な餌やりが続き、猫が増えているときは、餌やりの場所や時間帯を記録して自治体に相談します。京都市は条例の基準にもとづいて現地調査を行っています。
  • 地域で猫が増え続けているときは、不妊去勢手術の費用助成や地域猫活動の支援制度がないか、自治体に確認します。
  • 床下や物置に入り込まれる、侵入防止のネットや柵を自分で施工できないときは、捕獲ではなく侵入口の封鎖や清掃として専門業者に相談します。

野良猫のよくある質問

野良猫の駆除は保健所や市役所に頼める?
駆除のための捕獲は、確認した自治体では頼めません。泉佐野市は、猫は飼い猫と野良猫の区別ができないため、駆除や捕獲を行う公的機関はないと説明しています。京都市も、行政機関は所有者の分からない猫の捕獲や引取りを行っていないとしています。相談すると、忌避方法の案内、超音波機器の貸出し、地域猫活動の支援などを受けられる場合があります。
野良猫に罠を仕掛けたり自分で捕まえたりするのは違法?
猫を傷つける方法は違法です。猫は愛護動物で、みだりに殺傷すると5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金の対象になり、虐待や遺棄にも罰則があります。京都市は、飼い猫だった場合に窃盗などで訴えられるおそれがあるとして、自分での捕獲を勧めていません。不妊去勢手術のための捕獲は、地域猫活動として自治体に相談しながら進めます。
野良猫対策に超音波は効く?
効く猫と効かない猫がいます。東大阪市と泉佐野市は、個体差があって反応が鈍い猫や、だんだん慣れてしまう猫もいると説明しています。京都市も、建物などの構造によって効果はまちまちとしています。購入する前に自治体の貸出機で試し、人や犬に聞こえる場合があるため向きに配慮してください。
ハッカやコーヒーかすは野良猫よけになる?
自治体が紹介する方法に含まれますが、効果は保証されていません。泉佐野市は、ハッカ系の芳香剤やハーブ、コーヒーかす、柑橘類の皮、木酢液などを猫の嫌う臭いとして挙げ、時間とともに効果が薄れること、同じものを使い続けると猫が慣れることを注意点としています。水を入れたペットボトルを置く方法は、火災の原因になるおそれがあるとしています。
野良猫の発情期の鳴き声はどうすれば減る?
個人の対策だけでは減らしにくく、地域での不妊去勢手術が基本です。環境省のガイドラインによると、猫は普通年に2〜3回発情し、不妊去勢手術を行うと発情期の鳴き声やマーキングが抑えられます。自治体に、手術費用の助成や地域猫活動の支援がないか確認してください。

参考(確認日:2026年10月3日):環境省|動物愛護管理法の概要、環境省|住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン(平成22年2月、PDF)、東大阪市|猫による被害にお困りの方へ、泉佐野市|猫が庭などに入らないようにする方法、京都市|野生鳥獣・虫等に関する相談Q&A集 PDF(2026年4月)

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