野良猫のフン尿被害|飯塚市は捕獲・引取りをしません
飯塚市役所には、自宅の花壇に野良猫が毎日フンをして困る、エサをあげていた猫が子猫を産んだので保護してほしい、といった相談が頻繁に寄せられるそうです。市は、動物の愛護及び管理に関する法律上、猫の捕獲や引取りを行う権限がないと説明し、住民が各自で取り組むよう案内しています。
電話をすれば職員が捕獲に来る、子猫を引き取ってもらえる、という前提で動くと、行き違いが起きます。市の案内は、猫の習性を理解し、飼い猫の管理、寄せ付けない工夫、餌を与える人の責任ある管理など、地域でできる対応を示す内容です。相談の前に、困りごとがフン尿なのか、繁殖なのか、子猫の保護なのかを分けておくと、使える制度を選びやすくなります。
| 困りごと | 市の案内での考え方 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 庭や花壇へのフン尿 | 捕獲ではなく、猫を寄せ付けない取り組み(忌避)を試す | 餌やりをしている人が近所にいないか確かめる |
| エサを与えていた猫が繁殖した | 不妊去勢手術を行い、飼い主のいない猫を増やさない | 捕獲器の貸出か、手術券・助成の対象かを確認する |
| 子猫の保護や引取りの依頼 | 市は猫の引取りを行う権限がない | 地域で管理する猫か、飼い主探しが必要かを整理する |
参考:飯塚市|猫に関すること
野良猫を飯塚市が引き取ってくれますか?
市は、動物愛護管理法上、猫の捕獲や引取りを行う権限がないと案内しています。不妊去勢手術のための捕獲器の貸出や、地域猫活動への手術券などの支援を使い、住民が取り組む形です。
猫の殺傷・遺棄は法律で禁止|被害に悩んでもしてはいけないこと
市の案内には、猫の被害に悩んでいる人へ、猫の殺傷や遺棄(捨てる行為、虐待を含む)は法律で禁止されていると明記されています。市のページは罰則を「懲役」の表記で載せていますが、現行の動物愛護管理法の条文では、殺傷が5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金、遺棄が1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です。毒餌を置く、遠くへ連れて行って放すといった行為は、被害が深刻でも選べません。
被害を減らす方法として、市は猫の習性を理解したうえで寄せ付けない取り組みを試すよう求めています。ホームセンターなどで買える忌避資材の使い方も紹介されていますが、使い方や量は製品の表示に従ってください。市のページには、雨で効果が薄くなるため定期的な実施が必要という趣旨の注意もあります。続かないときの考え方は、忌避剤の効果の見方も参考になります。
参考:飯塚市|猫に関すること
不妊去勢手術の支援|捕獲器の貸出・地域猫活動・あすなろ猫・さくらねこ
飯塚市の猫に関するページには、飼い主のいない猫を増やさないための仕組みが4つ案内されています。市が直接行うのは捕獲器の貸出と地域猫活動への支援、公益社団法人福岡県獣医師会が行うのがあすなろ猫です。どれも猫を引き取ってもらう制度ではなく、住民が自分で捕獲して手術につなげる前提になっています。
4つ目として、公益財団法人どうぶつ基金の「さくらねこ無料不妊手術」事業にも市が参加し、地域猫活動をするボランティア団体などと連携して取り組むと案内されています。申込方法などの詳細は、基金の公式ページで確認する形です。
| 制度 | 対象 | 内容 | 窓口・申込 |
|---|---|---|---|
| 不妊去勢手術のための捕獲器の貸出 | 市内で、飼い主のいない猫を捕獲して手術につなげる人 | 捕獲器を無料で貸出 | 環境整備課の窓口で申請(先に貸出状況を問い合わせ) |
| 地域猫活動支援事業 | 2人以上で組織し、自治会の同意などを得て登録した団体 | 協力動物病院で使える手術券を交付し、手術費用を市が補助 | 団体登録のあと、環境整備課へ手術券を申請 |
| あすなろ猫(不妊・去勢手術支援事業) | 事業実施地区(飯塚市は実施地区)に住み、自分で猫を捕獲して病院へ連れて行ける人 | メス11,000円・オス5,500円の自己負担で手術(耳先カット費用を含む) | 公益社団法人福岡県獣医師会の抽選申込 |
参考:飯塚市|猫に関すること
捕獲器を借りる条件|無料でも、守ることが多い
捕獲器の貸出は無料で、市内で飼い主のいない猫を捕獲して不妊去勢手術を行う人が対象です。台数に限りがあるため、先に環境整備課へ貸出状況を問い合わせます。窓口で申請書を書くと、その場で借りられます。持ち物は運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類で、捕獲器を使うのに必要な物は申請者が用意します。
条件のうち、置く場所の合意と、猫が入ったあとの速やかな回収は、借りる前に段取りを決めておきたい点です。見回れる時間があるか、手術を引き受けてくれる動物病院の予約が取れるかを先に確かめておくと、捕獲器を置きっぱなしにせずに済みます。
- 捕獲器は、不妊去勢手術の目的以外では使わない
- 捕獲器を置く場所の土地所有者などと、事前に合意しておく
- 猫が入ったら放置せず、速やかに回収する
- 飼い猫や他の動物が入ったときは、申請者の責任で速やかに逃がす
- 使用後は清掃・消毒をして、借りたときと同程度の状態で返す
- 第三者に譲渡・貸与しない。トラブルは申請者の責任で対応する
参考:飯塚市|猫に関すること
地域猫活動支援事業|団体登録と手術券の流れ
地域猫活動とは、地域住民の合意のもとで活動グループが不妊去勢手術や、決めたルールに沿った餌やり、トイレの管理を行い、猫による生活環境の被害を減らしながら、猫が一代限りで暮らせるようにする取り組みです。市は、こうした団体の登録を受けて、手術にかかる費用を予算の範囲内で補助します。補助は、協力動物病院で使える手術券の形で交付されます。
団体として登録するには、活動地域の住民を中心に2人以上で構成し、地域住民の理解を得て周知を続けていることが必要です。申請には、構成員の名簿、活動地域の地図と写真、自治会の同意書を添えます。手術費用は手術券で市が負担するため団体の負担はありませんが、捕獲、病院までの運搬、元の場所へ戻す作業は団体が行います。
市の実施要綱では、手術券の有効期限は発行日から3か月で、その日が2月末日以降になる場合は2月末日までとされています。手術が終わったら、有効期限の翌月10日までに実績報告書を出し、残った手術券は返却します。手術済みの目印は、オスは右耳、メスは左耳の先端をV字に切る方法と定められています。
あすなろ猫|自己負担と申込の条件、手術できない猫
公益社団法人福岡県獣医師会が行うあすなろ猫は、事業実施地区に住む飼い主のいない猫が対象で、飯塚市は実施地区と明記されています。外観上健康な生後6か月以上の猫が対象で、飼い猫は対象外です。申込者が自分で猫を捕まえて動物病院へ連れて行き、手術後は元の場所へ戻すか新しい飼い主を探すこと、耳先カットに同意することが条件です。
自己負担は、メス1頭11,000円、オス1頭5,500円(税込、耳先カット費用を含む)です。市のページの記載では、一次募集の申込は2026年6月1日から、手術期間は6月15日からで、県内の支援上限は140頭を予定していました。申込は抽選で、募集の回や空きは変わるため、2026年10月時点で受付中かどうかは、県獣医師会の公式ページや協力病院で確認してください。
- 首輪や名札がある猫は、飼い主がいる可能性があるため手術できない
- 特定の人に継続的に世話をされている猫も、同じく手術できない
- 飼い主のいない猫は、潜んでいる病気などでショック死のおそれがあることを了承する
参考:飯塚市|猫に関すること
餌やりをする人にも責任がある|手術・エサ・トイレの3点
市は、餌を与える人に、不妊去勢手術の実施、エサの管理、トイレの管理の3点を必ず守るよう求めています。与えた猫が周辺の住民に被害を与えた場合は、責任を問われることがあると案内されています。置きエサは外部から猫が流入する原因になり、カラスなどが集まってごみを荒らす原因にもなるため、やめるよう書かれています。
フン尿の被害は猫に関する相談で最も多いとされ、管理する猫の頭数以上のトイレを置いて、毎日清掃するよう案内されています。他人の土地や公共の場所での餌やりは、絶対にやめるべきとも明記されています。近所に餌を出している人がいる場合は、責める前に、近所で情報を共有する方法を参考に、困っている事実を落ち着いて伝えるところから始めるのが現実的です。
参考:飯塚市|猫に関すること
賃貸・集合住宅の敷地で猫の被害があるときの連絡先
市のページは、個人の庭や近隣の猫を前提にした案内で、賃貸住宅や集合住宅の共用部の扱いは書かれていません。共用の植え込みや駐輪場でフン尿の被害がある場合は、まず管理会社や管理組合へ状況を伝え、掲示や清掃、餌やりを控えてもらう呼びかけを管理者の名前で出してもらえるか相談します。
捕獲器を借りるときは、置く場所の土地所有者などとの合意が条件になっているため、敷地の管理者の承諾も先に取ります。入居者だけで置き場所を決めると、条件を満たせません。連絡のしかたは賃貸で管理会社へ伝えることの記事が参考になります。






