夏(7〜8月)に増える害虫・害獣の一覧|刺す虫・増える虫・子育て中の動物

夏は気温が高く、虫が増え、動物も子育ての時期に入ります。7〜8月に相談が増えるものを、刺す・咬む虫、増える虫、子育て中の動物の3グループに分け、夏のうちにしてよいことと避けることを表にしました。時期は地域と年で前後するため、自治体の案内も合わせて確認してください。

夏(7〜8月)に増える害虫・害獣の一覧|刺す虫・増える虫・子育て中の動物:確認項目
グループ夏の特徴夏にしてよいこと夏は避けること
刺す・咬む虫(ハチ・蚊・ムカデ・マダニ)ハチの巣は7月下旬〜8月中旬に最大。蚊は水たまりで育つ。ムカデは夜に寝具へ。マダニは春〜秋に活動巣の場所を遠くから記録する。水たまりを片付ける。草むらでは肌を覆う巣に近づく、振動を与える。咬まれたマダニを自分で引き抜く
増える虫(ゴキブリ・コバエ)餌・通路・巣を作る場所がそろうと増える。コバエは傷んだ果物やごみ箱の底の残渣から出る食品とごみを密閉容器に入れる。排水口とごみ箱の底を掃除する成虫の駆除だけで終える
子育て中の動物(コウモリ・アライグマなど)コウモリの幼獣は6〜8月。アライグマは春に出産し、地域により夏〜秋の出産もある出入りの時間・場所を記録し、侵入口の写真を残す。自治体や専門業者に相談するすき間の封鎖(幼獣を閉じ込めるおそれ)、許可のない捕獲、生きたままの運搬
読者の疑問

夏にハチの巣を見つけたら、どうすればよいですか?

比較ガイド

近づかず、騒がず、巣を刺激しないようにします。夏は巣が最大になる7月下旬〜8月中旬に当たり、刺される例が多い時期です。種類が分からないときや、人が通る場所にあるときは、自治体か専門業者に相談します。

刺す・咬む虫|ハチ・蚊・ムカデ・マダニへの注意

夏の刺す・咬む虫は、種類ごとに「どこで」「いつ」が違います。点検の場所と避ける行動を、4つに分けて確認します。

ハチ|巣が大きくなる7〜8月

神戸市の案内では、スズメバチもアシナガバチも7月上旬から働きバチが生まれ、7月下旬〜8月中旬に巣の大きさと働きバチの数が最大になり、この時期に巣を刺激して刺されることが多いとされています。東京都は、アシナガバチは盛夏から初秋にかけて個体数が増え、洗濯物と一緒に取り込まれることもあると説明しています。見つけたら近づかず、騒がず、刺激しないようにして、自治体か専門業者に相談します。時期の目安はスズメバチの活動時期にまとめています。

蚊|発生源は水たまり

東京都は、蚊の幼虫(ボウフラ)は水中で育ち、水のないところから蚊は発生しないので、成虫の駆除より水中のボウフラを減らすほうが効果的だと案内しています。不要なものを片付け、たまり水をなくし、ためておく必要のある水は週1回程度、清掃や水の交換をします。豊島区は、植木鉢の受け皿の水を夏は1週間に1回交換することや、軒下の放置容器を逆さにすることを示しています。ヒトスジシマカは藪や草むらにいて日中に吸血するため、肌の露出を控え、虫よけ剤を使います(東京都)。

ムカデ|夜の寝具と湿った暗所

堺市によると、ムカデは夜間に寝具などに潜んでいるところに触れて咬まれる例がほとんどで、臆病で、防御以外では咬みません。家の周りの廃材や瓦れきを片付け、整理整頓して、生息しにくい環境にします。咬まれて全身の脱力感、発熱、めまい、動悸、吐き気などが出たときは、医師の診断を受けてください。

マダニ|草むらでの肌の露出

東京都の案内では、マダニは山林や草むら、藪に生息し、活動が盛んな春から秋は注意が必要です。草むらや藪に入るときは、長袖・長ズボン、帽子、手袋などで肌の露出を減らし、帰宅後は入浴して体を確認します。吸血中のマダニに気づいたら、無理に引き抜くと一部が皮膚に残ることがあるため、できるだけ医療機関(皮膚科)で処置してもらいます。

参考:東京都保健医療局|蚊の発生防止強化月間

ゴキブリ・コバエの増加を抑える|餌と水の管理

千葉市の案内では、ゴキブリが生息する条件は、餌、通路、巣を作る場所がそろっていることです。住みにくい家にするには、食べ残しや生ごみをふた付きの容器に入れ、食材を密封容器に保管し、通路や潜み場所になるすき間や穴をふさぎ、台所を整理整頓して清掃します。

コバエは種類で発生源が違います。東京都ペストコントロール協会の整理では、ショウジョウバエ類は傷んだ果物や野菜、漬け物、ごみ箱の底の残渣から、チョウバエ類は排水の汚れから出ます。ノミバエ類は夏の気温が高い時期に多く、排水系やごみ箱の底の残渣のほか、家屋に入り込んだ動物の巣や糞、動物の死体からも発生します。掃除をしても減らないコバエは、動物が建物に入っている可能性も確認します。大量のハエの発生源の探し方は家でハエが大量発生したときにまとめています。

  • 食品とペットフードを密閉容器に入れ、食べ残しを置きっぱなしにしない
  • 生ごみはふた付きの容器に入れ、ごみ箱の底の残渣を洗う
  • 排水口、ヘアキャッチャー、排水トラップのぬめりを掃除する
  • 傷んだ果物や野菜、漬け物を置きっぱなしにしない
  • 家具と壁や床のすき間、通路になる穴をふさぐ

参考:千葉市|ゴキブリの生態と防除方法

子育て中の動物を閉じ込めない封鎖時期の考え方|コウモリ・アライグマ

コウモリの子育て期にすき間を塞ぐと、中の幼獣を閉じ込めるおそれがあります。浜松市は、コウモリの捕獲には許可が必要だとして、侵入口の封鎖を、まだ飛べない幼獣のいる時期(6〜8月)と冬眠前後を避けて行うこと、コウモリが取り残されないようにすることを案内しています。取り残すと閉じ込めて死なせてしまい、死体がにおいや害虫の発生源になります。前橋市は、アブラコウモリの出産期を初夏(7月ごろ)としています。時期の考え方はコウモリ対策の時期にまとめています。

アライグマは、環境省の手引きによると通常は年1回、主に3〜5月ごろに出産し、地域によっては夏から秋の出産も確認されています。特定外来生物で、生きたまま運ぶ、飼う、野外に放すことは外来生物法で原則禁止されています。親子を見かけたら、近づいたり捕まえて移動させたりせず、自治体の窓口に相談します。幼獣の扱いはアライグマの親子を見かけたらに詳しくまとめています。

夏にできることは、記録と準備です。出入りの時間帯と場所、フンの位置、鳴き声や足音の時間帯を日付つきで記録し、侵入口の写真を残すと、相談や調査のときに役立ちます。

子育て中の動物を閉じ込めない封鎖時期の考え方|コウモリ・アライグマ:確認項目
状況夏(7〜8月)にしてよいこと夏は避けること次の判断
コウモリが軒・換気口・シャッターボックスに出入りしている出入りの時間・場所・フンの位置を記録し、写真を撮るすき間の封鎖、追い出し、許可のない捕獲幼獣のいる6〜8月と冬眠前後を避けた時期を、自治体や専門業者に確かめて決める
アライグマの親子が庭や建物の周りにいる距離をとり、見かけた時間と場所を記録する。屋外の生ごみやペットの餌を片付ける幼獣に触る、捕まえて移動させる、生きたまま運ぶ自治体の外来生物の窓口に連絡し、防除の手続きを確認する
鳥などの野生動物が巣を作っている卵やヒナの有無を、遠くから確認する卵やヒナのいる巣の撤去、許可のない捕獲卵やヒナがいなくなったことを確かめてから、対応を決める

参考:浜松市|家にコウモリが住み着いて困っている

旅行・帰省のあと|荷物の確認と留守中の排水口

厚生労働省のリーフレットは、トコジラミは卵や幼虫が荷物や衣服の裏、ポケットなどに付いて室内に持ち込まれることがあるとして、旅行・帰省時の注意を呼びかけています。大阪府は、旅行先からの帰宅時に、鞄や衣服の縫い目などにトコジラミが潜んでいないか確認するよう案内しています。見つけたときの相談先は、一般的な相談が保健所、調査や防除の相談がペストコントロール業の事業者団体です。確認の順番は旅行・出張後の荷物にトコジラミ?にまとめています。

留守にする前後は、排水口にも気を配ります。TOTOの取扱説明書は、長期間浴室を使わないと排水トラップの水が蒸発して減り、下水管からのにおいが上がってくることがあると説明しています。帰宅後に、においや小さな虫が出ていないかを確認し、水が減っているときの手入れは長く使わない排水口のにおいと虫の順番で行います。

  • 鞄と衣服の縫い目、ポケットの内側を確認する
  • 浴室・洗面・台所の排水口から、においや小さな虫が出ていないかを見る
  • 冷蔵庫、ごみ箱、果物の置き場に、傷んだものがないかを確認する

参考:厚生労働省|旅行・帰省時にはトコジラミに注意!(PDF)

刺された・咬まれたときの相談先|医療機関と公的窓口

刺された・咬まれたときは、虫の種類を自分で決めて処置を続けるより、症状に応じて医療機関を受診し、虫の見分けや環境の相談は自治体の窓口に分けます。ここでは診断や治療の方法は示さず、公的機関が案内している受診の目安と相談先を整理します。

虫の種類が分からないときは、写真を撮り、可能なら虫を容器に入れて、保健所や自治体の窓口に相談します。受診するときは、いつ、どこで、何に刺された・咬まれたと思うかを医師に伝えます。

刺された・咬まれたときの相談先|医療機関と公的窓口:確認項目
状況公的機関の案内相談先
ハチに刺された東京都は、ひどく腫れる、じん麻疹、めまい、吐き気、息苦しいなどの症状があれば、すぐに医師の診察を受けるよう案内医療機関。巣の相談は自治体や専門業者
マダニに咬まれた無理に引き抜かず、できるだけ医療機関(皮膚科)で処置してもらう。1週間ほどあとに発熱や刺し口の周りの赤みが出たら医師へ(東京都)医療機関(皮膚科)。感染症の不安は保健所
蚊に刺されたあとに高熱や発疹厚生労働省は、蚊に刺されて4〜10日程度で高熱、発疹、頭痛、骨関節痛、吐き気などが見られたら、早めに医療機関を受診するよう案内医療機関。刺された時期と場所、渡航の有無を伝える
ムカデに咬まれた全身の脱力感、発熱、めまい、動悸、吐き気などが出たときは医師の診断を受ける(堺市)医療機関。侵入口の相談は自治体の窓口

参考:厚生労働省|デング熱(蚊媒介感染症)