伊根町の鳥獣被害防止計画が対象にする動物|クマ・サル・イノシシ・シカ
伊根町の鳥獣被害防止計画(第7期、令和8年度から10年度)は、対象鳥獣をイノシシ、ニホンジカ、ニホンザル、ツキノワグマとしています。令和7年度の被害は、イノシシ、シカ、サルの合計で被害面積849アール、被害金額2,708千円と記載されています。農作物以外では、サルは家屋の損傷、クマは生活圏での目撃と人身被害の懸念が書かれています。
アライグマ、ハクビシン、ネズミ、ハチなど、家庭で困りやすい小さな動物や虫は、この計画の対象鳥獣には含まれていません。計画を読むだけでは、屋根裏の動物や家のそばのハチの巣の相談先は分かりません。その点は後半で整理します。
| 動物 | 計画に書かれている状況 | 町の主な取組 |
|---|---|---|
| イノシシ | 年間を通じて町内全域に出没。農作物のほか農地や畦畔の掘り起こしもある | 箱わなと大型捕獲檻での捕獲、侵入防止柵の整備 |
| ニホンジカ | 年間を通じて町内全域に出没し、増加傾向。特にそばの被害が大きい | 箱わなと大型捕獲檻での捕獲、侵入防止柵の整備 |
| ニホンザル | 恒常的に集落へ出没し、瓦の破損など家屋の損傷や住民への威嚇がある | 大型捕獲檻での個体数調整、群れの位置を調べる監視員、追払い活動への助成 |
| ツキノワグマ | 春から秋に町内全域へ出没。秋には柿などを求めて集落にも出る。農作物被害は記載なし | 京都府の計画に基づく防除と捕獲、放任果樹の除去の普及 |
放任果樹の伐採は誰が申請できますか?
町の案内では、放任果樹の所有者か、その果樹がある自治会です。自治会が申請する場合は所有者から伐採の承諾を受ける必要があります。申請前に町職員へ相談する案内です。
サルが集落に出る町|追払いの助成と、見かけたときの考え方
計画によると、ニホンザルは年間を通じて町内全域に出没し、恒常的に集落に現れて、瓦の破損など家屋への損傷や、住民への威嚇行動が発生しています。町は、サルの群れの行動圏を調べる監視員を置き、集めた位置情報を個体数調整に生かすとともに、住民への通知にも使う方針を示しています。
追払い活動への助成は、集落や農事組合などが取り組む活動が対象で、追払い用の煙火などの購入経費に補助率3/4以内で町が支援すると記載されています。個人の購入費への補助とは書かれていないため、使えるかどうかは地域整備課に確認してください。住宅地でサルに出会ったときの行動は、猿の被害対策|住宅地で見かけたときの行動と家を守る戸締まりにまとめています。
放任果樹の伐採事業|対象の果樹、申請できる人、費用
伊根町の放任果樹伐採事業は、ツキノワグマを引き寄せる要因となる果実が収穫されずに放置された果樹について、人身被害を防ぐために町が伐採する仕組みです。申請に基づいて町が直接伐採し、申請者から伐採費用の1/6を分担金として徴収します。町の案内ページには、分担金の具体的な金額までは書かれていません。
申請できるのは、放任果樹の所有者か、その果樹がある自治会です。自治会が申請する場合は、所有者から伐採の承諾を受ける必要があります。町は、申請の前に町職員へ相談するよう案内しています。事業は申請に基づいて町が伐採する仕組みなので、自分で切る前に相談してください。
| 項目 | 町の案内で確認できる内容 |
|---|---|
| 事業の目的 | ツキノワグマを引き寄せる放任果樹を伐採し、人身被害を防ぐ |
| 費用 | 町が伐採し、伐採に係る費用の1/6を申請者から分担金として徴収する |
| 対象の果樹 | 居住者のある住宅、公民館・寺社・公園など地域住民が使う施設、日常的に歩行者や自転車が通る道路、現に耕作している農地から、概ね200m以内にある果樹 |
| 対象外 | 出荷用に栽培していた果樹 |
| 申請できる人 | 放任果樹の所有者、または果樹がある自治会(自治会は所有者の承諾が必要) |
| 申請前の手続き | 町職員に相談する |
クマを見かけたとき|近づかず、町や府の窓口へ連絡する
京都府の注意情報は、クマの目撃や痕跡があったときは、最寄りの府広域振興局・京都林務事務所、または市町村に知らせるよう案内しています。玄関や庭、床下、物置などで物音がしても、家の周りにクマがいる場合があるので、外に出る前に周囲を確認することも呼びかけています。早朝や夕方以降は人身被害が多い傾向があるとされています。
同じ府の一覧には、令和4年11月に伊根町で人身被害があったことも掲載されています。人家近くの柿などは、幹をトタン板で囲んで早めに収穫し、不要な木は除去すること、生ごみなどを家の周りに放置しないことを府は求めています。家の周りの点検はクマ出没への対策|家の周りの誘引物の点検と遭遇時の行動も参考になります。
町の捕獲は猟友会が担い、許可も町が出す|個人でわなを仕掛けない
町の計画では、有害鳥獣の捕獲は京都府猟友会宮津支部伊根班に業務委託し、被害の出た地域で箱わななどによる捕獲を行います。町職員と民間隊員による鳥獣被害対策実施隊もあります。イノシシ、ニホンザル、ニホンジカなどの有害鳥獣捕獲の許可事務は、平成12年度から京都府に代わって町が行っています。
緊急時の連絡体制は、目撃した住民が町または宮津警察署に連絡し、関係機関で対応を検討したうえで、警察官職務執行法による対応か、捕獲許可による対応かに分かれる流れで示されています。個人が自分でわなを仕掛ける前提の流れではありません。京都府も、卵やヒナのいる野鳥の巣を府や市町村の許可なく撤去すると違法になると注意しています。
ハチの巣・ネズミ・アライグマの窓口は公式サイトで確認できなかった
この記事の作成にあたり、伊根町の公式サイトで、ハチの巣の駆除、ネズミ、アライグマの相談窓口を定めたページを見つけられませんでした(2026年10月12日確認)。ないと断定するのではなく、確認できなかったという意味です。町の窓口があるか分からないときは、遠慮せず問い合わせるのが近道です。
問い合わせ先の候補は、鳥獣の被害なら地域整備課(放任果樹の案内ページの担当は同課の農林水産係)です。ほかのことは、町役場に担当の課を尋ねてください。町に窓口がない場合は、業者へ直接依頼することになる可能性があります。そのときはハチの巣駆除の費用を比べるときの見方や害獣駆除の相見積もりを使って、条件をそろえて比べてください。
駆除の契約を急かされたときは宮津与謝消費生活センターへ
伊根町の消費生活相談の案内は、近隣市町村で悪質商法や架空請求、詐欺に関する相談が増えていると伝え、契約の内容をよく確認し、身近な家族や友人、民生委員など信頼できる人にも相談するよう呼びかけています。困ったときは、迷わず宮津与謝消費生活センターへ相談するよう書かれています。受付は平日の午前9時から正午、午後1時から4時までです。
訪問販売では、家に入れないことを心がけ、帰ってと言っても帰らないときは警察に通報するよう町は案内しています。屋根裏の点検や害獣駆除を名目にした訪問を受けたときも同じです。その場で契約せず、害獣駆除で契約を急かされたときの確認事項を見直してください。




