盛岡市のハクビシン対策は「捕獲許可」と「はこわな貸出」の2段階
盛岡市は、住宅などの建物内や敷地内でフン尿などの被害が出ていることを受け、被害を受けた人が自分で捕獲するための支援として、はこわなを貸し出しています。担当は環境部環境企画課です。貸出の対象は、タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、ミンク、アナグマ、アライグマ、ハクビシン、ノウサギのいずれかによる生活環境被害を防ぐ目的で、市から捕獲の許可証の交付を受けている人とされています。
つまり、わなを借りる前に捕獲許可を取る必要があります。手続きは、環境企画課へ電話で事前に連絡・相談し、そのうえで貸出申請書を出す流れです。貸出期間は原則30日間以内です。許可とわなの申請は別の書類なので、最初の電話で「住宅の被害で、わなも借りたい」と伝えると、必要な様式をまとめて確認できます。
盛岡市はハクビシンを駆除しに来てくれますか?
市の制度は、被害を受けた人が自分で捕獲するための許可と、はこわなの貸出です。設置、見回り、捕獲後の処分は借りた本人が行い、その費用も使用者の負担と案内されています。
狩猟免許なしで申請できるのは、自宅敷地内の小型はこわな
市の案内では、有害鳥獣捕獲の許可を受けるには原則として狩猟免許が必要です。ただし、縦・横・高さの合計が160センチメートル以下の小型のはこわなを使い、住宅など建物内の被害を防ぐ目的で自宅の敷地内に置く場合は、狩猟免許が不要とされています。農林業者が自分の事業地内で使う場合も、1日1回以上の見回りなどを条件に免許が不要です。どちらの場合も、市の捕獲許可は必要だと市は念を押しています。
許可は本来、被害が生じているかそのおそれがあり、防護柵などの防除対策をしても防げないと認められるときに出されます。一方、ハクビシンやアライグマなどの外来鳥獣は、根絶または抑制する対象として、被害の有無にかかわらず許可すると市は説明しています。書類は捕獲を始めたい日の7日前までに提出します。許可証は期間が終わったら市へ返却します。
| 書類 | 提出が必要な場合 |
|---|---|
| 様式第1号 鳥獣捕獲許可申請書 | すべての申請で必要 |
| 様式第2号 鳥獣被害状況調書 | ハクビシンやアライグマなど外来鳥獣だけを捕獲する場合は不要 |
| 様式第3号 有害鳥獣捕獲等実施計画書 | すべての申請で必要 |
| 様式第4号 有害鳥獣捕獲等依頼書 | 他の人から依頼を受けて捕獲する場合に必要 |
はこわなを借りる条件。見回り・放獣・返却まで本人が行う
貸出を受けた人が守る事項は、市のページに具体的に書かれています。借りる前に、家族の中で誰が毎回の確認をするのか、捕獲後にどう対応するのかを決めておかないと、期間中に続けられなくなります。主な条件は次のとおりです。
捕獲した個体について、市は放獣や譲渡、飼育など拡散につながることをせず、捕獲した人自身が適切に処分するよう求めています。市が引き取るという案内は確認できませんでした。処分まで自分で行うのが難しいと感じる場合は、申請の前の電話相談でその点を率直に聞き、捕獲以外の対策を先に進めるかどうかを判断してください。
- 許可を受けた獣類の捕獲以外の目的に使わず、第三者へ又貸ししない
- 安全な場所に設置し、子どもの手の届く場所では使わない
- 誤って別の動物が入るのを防ぐため、定期的に見回る
- 許可されていない獣類が入った場合は、直ちに放す
- 設置、見回り、餌、捕獲した鳥獣の処分にかかる費用は使用者が負担する
- 期間が終わったら洗浄して返却し、返却報告書を提出する
- 損傷・紛失は速やかに連絡し、使用者の責任による場合は同種同等の機材で弁償する
畑の被害は農政課の箱わな。住宅と農地で窓口が違います
同じハクビシンでも、畑や果樹の被害を防ぐためのわなは別の制度です。農林業者向けの箱わなは、盛岡市鳥獣被害防止対策協議会(事務局は農政課)が貸し出しており、対象者や対象動物が住宅向けと異なります。農林業者向けの対象者は、市内に住所があり市内に農地を所有または耕作する農林業者とされているため、家庭菜園の被害が当たるかどうかは農政課に確かめてください。畑と屋根裏の両方に被害がある場合は、どちらの目的で申請するのかを最初に伝えてください。
| 項目 | 住宅などの生活環境被害 | 農林業被害 |
|---|---|---|
| 貸出の担当 | 環境部環境企画課 | 盛岡市鳥獣被害防止対策協議会(事務局:農政課) |
| 対象者 | 市の捕獲許可証の交付を受けた人 | 市内に住所があり、市内に農地を所有または耕作する農林業者 |
| 対象の動物 | タヌキ、キツネ、ノイヌ、ノネコ、ミンク、アナグマ、アライグマ、ハクビシン、ノウサギ | ハクビシン、タヌキ、アライグマ、アナグマ、キツネ |
| 貸出期間 | 原則30日間以内 | 原則30日間以内。満了前の再申請で継続できる場合がある |
| 見回り | 定期的に行う | 1日1回以上行う |
市の制度に含まれないこと。侵入口の封鎖や清掃は別に手配
盛岡市は、市街地でハクビシンなどによるフン害、鳴き声、ごみの散乱の相談が寄せられているとしたうえで、被害を減らすには駆除だけでなく、餌になる生ごみや収穫しない野菜・果実を放置しないこと、隠れ場所になる下草ややぶを刈ることが必要だと呼びかけています。市の案内は、捕獲と並行して、野生鳥獣を寄せつける原因を身の回りから減らすことを求めています。
確認した市のページが扱っているのは、捕獲許可とはこわなの貸出までです。屋根や床下の侵入口をふさぐ工事、屋根裏のフンの清掃、汚れた断熱材の交換を市が行うという案内は見当たりませんでした。これらは自分で行うか、業者に調査と見積もりを依頼する範囲です。業者に頼む場合は、侵入口の位置を写真で示してもらい、封鎖・清掃・再確認の費用を分けて書いた見積書を受け取ってください。
アライグマの場合と、賃貸・集合住宅で確認すること
盛岡市は、市内で確認されている特定外来生物としてアライグマを挙げています。特定外来生物は法律で生きたままの運搬や保管が禁止されており、市は見つけても不用意に捕まえず、その場所の管理者などに相談するよう求めています。ハクビシンと見分けがつかないときは、顔の模様や尾のしま模様を覚えておき、相談の際にそのまま伝えてください。
狩猟免許なしで申請できるのは「自宅の敷地内」に置く場合です。賃貸住宅や集合住宅では、敷地や共用部分を管理しているのは貸主や管理会社なので、入居者だけで判断せず、先に被害の状況を知らせましょう。誰が申請者になるのか、わなをどこに置けるのかは、管理者と話したうえで環境企画課に確認するのが確実です。




