世田谷区の捕獲器設置は、都の防除実施計画に基づく区の事業
世田谷区は、東京都が定めた「東京都アライグマ・ハクビシン防除実施計画」に基づき、被害対策の強化と捕獲率の向上を目的に「世田谷区有害鳥獣対策緊急事業」を実施しています。被害のあった敷地と建物へ委託した専門業者を派遣し、棲みつかれた場所や侵入経路に捕獲器を設置する仕組みです。窓口は環境政策部の環境保全課で、受付は土曜・日曜・祝日を除きます。
区の案内によると、野生鳥獣は鳥獣保護管理法により、許可なく捕獲できません。ハクビシン・アライグマも同じ扱いです。区は、両種が区内のすべての地域で目撃され、数も増えていると説明しています。アライグマは特定外来生物、ハクビシンは総合対策外来種とされています。市販の箱わなを買って自分で仕掛けるのではなく、区の事業や、許可を受けた事業者を通じた対応を前提に考えましょう。
世田谷区で、ハクビシンを見かけただけでも相談できますか。
区の事業は、被害のあった敷地と建物が対象です。区は被害が生じている場合に環境保全課へ相談するよう案内しています。目撃だけのときの扱いは明記がないため、被害の有無を伝えて確認してください。
捕獲器を設置できる建物と、対象外になる建物
対象になるのは、世田谷区内にある住宅(集合住宅を含む)、一般に開放されている神社・仏閣・教会、およびそれらと同じ敷地にある庭、倉庫、小屋、ガレージなどです。依頼できるのは、対象の敷地や建物の所有者または管理者に限られます。入居者だけで申し込むのではなく、管理者を通すかたちになる点を、先に押さえておきましょう。
対象外の建物は、表のとおりです。対象外の一覧に挙がっているのは公的な賃貸住宅で、民間の賃貸集合住宅は挙がっていません。ただし依頼できるのは所有者または管理者です。自分の住まいがどちらにあたるか分からないときは、賃貸で害獣被害が起きたときの連絡先の考え方も参考に、管理会社へ状況を伝え、環境保全課へ確認してください。
| 区分 | 建物の種類(区の案内) |
|---|---|
| 対象 | 住宅(集合住宅を含む) |
| 対象 | 神社・仏閣・教会(一般に開放されている建物) |
| 対象 | 上記と同一敷地の庭・倉庫・小屋・ガレージなど |
| 対象外 | 公立の施設 |
| 対象外 | 都営住宅、住宅供給公社(JKK)、UR都市機構の賃貸住宅 |
| 対象外 | 店舗、工場、事務所その他の事業所 |
| 対象外 | 社宅・学生寮などと、私立の学校 |
依頼の前に確認する4つの同意事項とえさ代
区は、所有者または管理者の依頼に加えて、次の4点に同意できることを条件にしています。どれも、設置期間中は自分の時間が必要になる内容です。仕事や外出の予定がある週に重ねてしまうと、毎日の見回りができず、途中で続けにくくなります。申込の前に、1週間の予定を確かめておくと安心です。
えさの取りかえは週1回程度で、えさ代は自己負担です。高齢者のみの世帯や障害者のみの世帯で、取りかえの作業が難しいときは、区が相談を受け付けると案内しています。作業そのものが難しい場合も、あきらめる前に環境保全課へ状況を伝えましょう。
- 捕獲器の設置と回収の作業に立ち会える
- 毎日、捕獲器を見回せる
- 週1回程度、えさを取りかえられる(えさ代は自己負担)
- 捕獲器に動物がかかったとき、速やかに連絡できる
設置期間は原則1週間、年度内は1回まで
捕獲器の設置期間は原則1週間です。希望すれば、最大3週間延長でき、最長4週間まで設置できます。ただし、同じ敷地・建物は同一年度内に1回までで、年度末は依頼や延長の依頼を受けられない場合があるとされています。年度の終わりに近い時期は、受付の可否を先に確かめましょう。
設置できる回数が限られる分、侵入口を放置したままでは、捕獲後に別の個体が来るおそれもあります。区は、外来生物による被害対策をしっかり行うことが、敷地内だけでなく周辺地域の被害防止にもつながると説明しています。区の事業と並行して、侵入口やえさの管理を進める計画を立てておきます。
| 項目 | 区の案内 |
|---|---|
| 設置期間 | 原則1週間 |
| 延長 | 希望により最大3週間(最長4週間の設置が可能) |
| 回数 | 同一の敷地・建物につき、同一年度内に1回 |
| 年度末 | 設置の依頼や延長の依頼を受けられない場合がある |
区の事業の外にある侵入口の封鎖・清掃・修理
区の事業の内容は、被害のあった敷地への捕獲器の設置です。区の案内では、ねぐらをなくすために、縁の下や通風口、増築部分の屋根付近の継ぎ目などのすき間を頑丈なものでふさぐことが、予防策として紹介されています。侵入口の封鎖を区が行うという記載はなく、こうした工事は「自費で行う工事」として、複数の見積書を取って内容と金額を確認するよう勧められています。
区は、追い出す方法として、ねぐらの近くで煙が出る殺虫剤を焚く、木酢液などの忌避剤を撒くことも案内しています。薬剤は製品の表示に従って使いましょう。巣に子どもがいる可能性もあるため、閉じ込めたり急いで塞いだりする前に、侵入口を塞ぐ時期の考え方と見積書の内訳の読み方も確認してください。
かまれたときと、動物の死体を見つけたときの区の案内
区は、野生動物が目に見えない寄生虫や、人に感染する病原体を持つことがあるため、ペットを近づけず、素手で触らないよう注意しています。アライグマは、見た目の印象とは違う凶暴な一面があるため、街なかで見かけても近づかないよう案内されています。かまれたり引っかかれたりした場合は、速やかに病院で適切な処置を受けてください。
飼い主の分からない動物の死体は、原則として発見場所の土地所有者または管理者が処理します。私有地の場合は、近くの清掃事務所が引き取れることもあるため、世田谷・玉川・砧のいずれか、管轄の清掃事務所へ相談します。死体や糞には直接触れず、手袋を使うなど、感染に注意して連絡しましょう。
被害対策講習会と、総合支所の相談窓口
区は、有害鳥獣の正しい知識と被害対策を学ぶ「ハクビシン・アライグマ被害対策講習会」を開いています。2026年10月3日時点の公式ページでは、令和8年度は11月9日(月)午後2時から4時、北沢タウンホール2階の集会室で開かれ、定員は40人、参加費は無料です。参加の募集は10月1日に始まっています。
窓口は環境保全課のほか、世田谷、北沢、玉川、砧、烏山の各総合支所の地域振興課にも、計画や相談の連絡先が載っています。日程や定員は変わることがあるため、参加を考えるときは、公式ページと添付のチラシで最新の情報を確かめてください。
相談前に準備する情報
環境保全課へ連絡する前に、建物の所在地、建物の種類(戸建て、集合住宅、公営・UR・JKKの賃貸かどうか)、依頼する人が所有者か管理者かを整理します。被害の内容は、天井裏の足音や鳴き声、フンやにおい、庭木の果実の食害など、起きている場所と時間帯を分けてメモします。
写真は、安全な距離から撮れる範囲で十分です。侵入口に見える外壁のすき間、フンの場所、荒らされた庭の様子を撮り、日付を残しておきます。すでに薬剤や市販の忌避剤を使った場合は、製品名と使った日を伝えてください。動物の種類が分からないときの準備も参考になります。







