名古屋市の窓口は、アライグマ・ハクビシン・ヌートリアで入口が違う
名古屋市には、野生鳥獣全般を専門に受け持つ一つの部署はなく、相談内容に応じて環境局、緑政土木局、健康福祉局などが連携して対応しています。市は相談のよくある質問を動物ごとにまとめたQ&A集を公開しており、2026年4月版にアライグマ、ハクビシン、ヌートリアの項目があります。
アライグマは外来生物法で特定外来生物に指定されているため、目撃や生活被害は、まず環境局のなごや生物多様性センターに情報を寄せるよう案内されています。一方、捕獲許可の申請と捕獲箱の貸出は、緑政土木局の都市農業課が受け付けます。動物の種類が分からないときは、写真や痕跡から種類を推定できることがあるため、なごや生物多様性センターへ相談できます。
| 相談したいこと | 市の窓口 | 市の案内の要点 |
|---|---|---|
| アライグマの目撃・生活被害 | 環境局 なごや生物多様性センター | 目撃の頻度や被害の状況によっては、市民の協力のもと捕獲箱を設置する場合がある |
| 捕獲許可の申請・捕獲箱の貸出 | 緑政土木局 都市農業課 | アライグマ・ハクビシン・ヌートリアが貸出の対象 |
| 動物の種類が分からない | なごや生物多様性センター | 写真や痕跡から種類を推定できることがある |
| 農作物へのアライグマ被害 | 都市農業課 | センターによる設置は行わず、許可を得て被害者が自分の管理する敷地内で捕獲 |
参考:名古屋市|野生鳥獣等に関する相談Q&A集(令和8年4月、PDF)
名古屋市はアライグマやハクビシンを捕獲してくれますか?
市は、ハクビシンとヌートリアについて捕獲を行っていないと案内しています。アライグマは、目撃の頻度や被害の状況によっては、市民の協力のもと捕獲箱を設置する場合があります。まずなごや生物多様性センターへ相談してください。
捕獲箱を借りるには、捕獲許可と貸付の2つの申請が必要
名古屋市の公式ページによると、捕獲箱を使うには二つの申請が必要です。一つは、原則として法で禁止されている野生鳥獣の捕獲を例外として認めてもらう捕獲許可の申請、もう一つは、捕獲箱の貸出を受けるための申請です。捕獲箱貸付申請書は、鳥獣捕獲等許可申請書と一緒に提出します。
市は2026年4月1日から、捕獲許可と貸出の申請を名古屋市電子申請システムでも受け付けています。窓口や郵送の申請も従来どおり可能です。ただし、オンラインで申請しても、捕獲許可証の交付と捕獲箱の受け取りは窓口で行います。タヌキやイタチなどアライグマ・ハクビシン・ヌートリア以外の動物には、捕獲箱の貸出も、捕獲後の回収・処理も行っていないと市は案内しています。
| 項目 | 公式案内の内容 |
|---|---|
| 申請できる人 | 町内会長など地域団体の代表者。近隣3世帯以上の同意を得た人(自宅の庭など第三者が自由に立ち入れない場所は同意不要)。農作物被害を受けている農業者と、市の関係部局・団体・施設の長 |
| 主な条件 | 申請者の住所と捕獲場所がどちらも名古屋市内。有害鳥獣捕獲許可証の交付(手続き中を含む)。土地所有者等や周辺住民との合意(自宅の庭等は住民の合意は不要)。運搬・管理・餌の入れ替えを自己責任でできること |
| 貸出期間 | 貸出の日から2か月 |
| 捕獲箱 | アライグマ・ハクビシン用、またはアライグマ・ハクビシン・ヌートリア用のいずれか1基。希望の箱になるとは限らない |
| 捕獲した場合 | アライグマ・ハクビシン・ヌートリアが入ったら市が回収 |
| 申請先 | 市役所西庁舎5階の都市農業課、北区(楠支所)・西区(山田支所)・中川区・港区(南陽支所)・守山区・緑区・天白区の農政担当窓口 |
アライグマとハクビシンで、市の案内と最初の一手が変わる
同じ屋根裏や庭の被害でも、動物によって市の案内は少しずつ違います。野生動物は目撃だけなら見守るのが基本で、被害があるときに次の手を考えます。
アライグマは、まず生物多様性センターへ情報提供
名古屋市は、アライグマの目撃や生活被害を、まずなごや生物多様性センターへ知らせるよう案内しています。目撃の頻度や被害の発生状況によっては、市民の協力のもとで捕獲箱を設置する場合があります。センターでの対応が難しい場合に、捕獲許可の申請と捕獲箱の貸出を都市農業課へ相談する流れです。
アライグマは特定外来生物なので、生きたままの運搬や放出は原則として規制されています。捕獲箱の運搬や管理は申請者の自己責任とされているため、扱いに不安があるときは申請前に都市農業課へ確認しましょう。アライグマかもしれないときの最初の確認も参考になります。
ハクビシンは、追い払いを先に検討する
ハクビシンは名古屋市内全域で生息が確認されていると、市は案内しています。糞害や住居への侵入があるときは、まず追い払いを検討します。市が挙げる例は、侵入口をふさぐこと、誘引している果物などを片付けること、忌避剤を使うことです。それでも難しければ、許可を得て捕獲できますが、捕獲は被害を受けている人が自分の管理する敷地内で行う必要があります。
屋根裏などにすでに動物がいる状態で、出入口だけをふさぐと、閉じ込めてしまうおそれがあります。子どもがいる可能性もあるため、封鎖の時期や方法は、調査を受けてから決めましょう。ハクビシンとアライグマの見分け方も確認できます。
- 侵入口をふさぐ(動物が残っていないことを確かめてから)
- 誘引している果物や生ごみを片付ける
- 忌避剤は製品表示に従って使う
ヌートリアは、水辺の被害が中心
ヌートリアは、名古屋市内の水辺付近を中心に生息が確認されていると市は案内しています。目撃だけなら見守り、被害を受けているときは許可を得て捕獲できます。捕獲箱の貸出制度の対象にもなっているため、庭の池や水辺の菜園で被害が続く場合は都市農業課へ相談しましょう。
自分での対応が難しいときは、業者捕獲という選択肢(有料)
名古屋市の有害鳥獣の駆除のページは、捕獲の方法を自己捕獲と業者捕獲に分けて説明しています。自己捕獲は、被害を受けた人が自分で許可を受けて捕獲し、処分する方法です。外来種のアライグマ、ハクビシン、ヌートリアに限り、捕獲箱の貸出があります。業者捕獲は、公益社団法人愛知県ペストコントロール協会へ相談すると、加盟業者が許可の申請と捕獲を行います。この場合は有料です。
業者へ頼むときは、見積書の内訳と作業範囲を比べましょう。捕獲だけでなく、侵入口の封鎖や清掃が含まれるかで総額が変わります。比べ方は相見積もりの手順と業者選びの質問にまとめています。協会の受付は、市の案内では平日の10時から16時です。
| 方法 | 申請と捕獲をする人 | 市の案内の要点 |
|---|---|---|
| 追い払い・侵入対策 | 住民本人または建物の管理者 | まず検討する方法。侵入口対策、誘引物の撤去、忌避剤の使用が例として挙げられている |
| 自己捕獲(許可と捕獲箱の貸出) | 被害を受けている本人 | 許可を受けて自分の管理する敷地内で捕獲。貸出箱に入ったアライグマ・ハクビシン・ヌートリアは市が回収 |
| 業者捕獲 | 愛知県ペストコントロール協会の加盟業者 | 協会へ相談し、業者が申請と捕獲を行う。有料 |
参考:名古屋市|有害鳥獣の駆除
賃貸・集合住宅・農地で相談するときの注意点
捕獲箱を借りる条件の一つに、設置場所の土地所有者等との合意があります。賃貸住宅の敷地や集合住宅の共用部は、入居者だけで設置を決められないため、先に貸主や管理会社へ被害の状況を伝えましょう。連絡の整理は賃貸で害獣被害が起きたときの連絡が参考になります。市は、捕獲を被害者自身が管理する敷地内で行うよう案内しています。管理していない場所に置きたいときの扱いは、申請前に都市農業課へ確認してください。
農作物の被害を受けている農業者は、貸出の申請者に含まれます。ただし、アライグマの農業被害は、なごや生物多様性センターが捕獲箱を設置する対象ではなく、許可を得て自分の管理する敷地内で捕獲する形になります。庭の果樹や菜園の被害を整理するときは、庭にアライグマらしき動物が来るときも役に立ちます。
相談の前に、被害の記録と申請書類を準備する
最初の相談では、いつ、どこで、どの動物らしいものを見たか、どんな被害があるかを話せると進みやすくなります。目撃した日時、場所、足跡やフンの写真、被害のあった箇所を、安全な距離から記録しておきましょう。屋根裏や床下へ自分で入って確かめる必要はありません。足跡の見方はアライグマの足跡の確認にまとめています。
申請は、捕獲箱貸付申請書と鳥獣捕獲等許可申請書を一緒に出す形です。市のページに申請の手引きと記入例があるため、先に読み、不明点は都市農業課へ確認しましょう。運搬、管理、餌の入れ替えを自分で続けられるかも、申請前に家族や近隣と話し合っておくと安心です。







