害虫駆除の料金は、害虫ごとに数える単位が違う

害虫駆除の料金表示を読むと、害虫によって「何に対していくら」なのかが違います。シロアリは床面積、ハチは巣の個数、ゴキブリは駆除対象の面積、トコジラミは部屋の面積とベッドなどの数で、金額が決まる形です。日本しろあり対策協会は、シロアリ工事の見積もりの面積について、ヤマトシロアリでは通常1階の床面積を基準とするが業者によって表現が違い、イエシロアリでは2階の床面積が加わる場合もあると説明しています。単位が違えば、金額だけを並べて比べることはできません。

次の表は、2026年10月3日に確認した公式ページの表示から、害虫別の単位と例を並べたものです。表示は各社の標準的な金額の例で、実際の見積額ではありません。害虫別の費用の読み方は、ハチの巣駆除の費用やシロアリの坪単価と平米単価など、個別の記事で詳しく扱っています。

害虫駆除の料金は、害虫ごとに数える単位が違う:確認項目
害虫料金の単位公式ページの表示の例(税込)
シロアリ1階の床面積(m²)ダスキン(バリア工法):1m²あたり2,475円。1階床面積50m²までは一律123,750円、60m²なら148,500円。建物内部に生息が見られた場合は追加料金の場合あり
ハチ巣1個(追加の巣は別料金)ダスキン:アシナガバチ22,000円(追加の巣は1個5,500円)、ミツバチ38,500円(同22,000円)、スズメバチ49,500円(同27,500円)。アサンテ:スズメバチ30,000円、その他のハチ20,000円(税の扱いの表示なし)
ゴキブリ(1回ごと)駆除対象面積ダスキン:50m²以下27,500円~、100m²以下44,000円~、200m²以下60,500円~
ゴキブリ(定期)年間の回数と対象面積ダスキン(4週間ごと、初年度13回):50m²以下の例で初回16,500円~、2~13回目は5,500円~×12回、初年度合計82,500円~
トコジラミ部屋の面積、ベッドなどの数ダスキン:洋室20m²の例が93,500円(基本料金66,000円、ベッド1台22,000円、クローゼット5,500円)。駆除作業日から30日間の保証期間
ヤスデ・ムカデ・ダンゴムシ・ゴキブリ(侵入予防)建物の外周の長さ、年6回ダスキン(戸建の虫さん侵入お断りサービス):外周32mまでの例で初回13,200円~、2~6回目は6,600円~×5回、初年度合計46,200円~。32mを超えると1mごとに加算

参考:日本しろあり対策協会|シロアリ工事の見積もり面積はどこまで含まれるか

読者の疑問

害虫駆除の料金はどのくらいかかりますか?

比較ガイド

害虫ごとに数える単位が違うため、1つの相場にはなりません。ダスキンの公式ページでは、シロアリは1m²あたり2,475円、ハチは巣1個で22,000円から49,500円、ゴキブリ1回ごとは50m²以下で27,500円からと表示されています。実際の金額は現場の状況で変わるため、単位と条件を確認してください。

単発施工と定期契約の違い

単発は1回の作業の料金、定期は年間を通した料金を示すのが一般的です。ダスキンのゴキブリ駆除のページを例にすると、1回ごとのサービスは駆除対象面積ごとの料金例を示し、定期駆除は4週間ごとのサービスで、初年度13回分の合計と次年度以降の年間料金を示しています。50m²以下の例では、1回ごとが27,500円~、定期の初年度合計が82,500円~で、比べる単位が違います。

定期契約では、訪問回数、対象の害虫、緊急時の追加対応、解約やキャンセルの条件を確認します。ダスキンのページには、契約後のキャンセルや予定変更でキャンセル料が出る場合があるとの注記があります。詳しい比べ方は、害虫の定期防除契約の確認項目にまとめています。

単発施工と定期契約の違い:確認項目
比べる点単発(スポット)定期(年間契約)
料金の見方1回の作業の料金(面積などの区分)初年度の合計と、次年度以降の年額
訪問回数1回(再訪の条件は別に確認)年6回、年13回など、サービスごとに決まる
確認すること再発したときの対応と、保証の有無対象害虫、緊急時の対応、解約・キャンセルの条件

参考:ダスキン|お家のゴキさん撃退サービス(定期駆除)

マンション・賃貸での費用負担と、管理会社への連絡

集合住宅では、住まいの種類によって、最初に連絡する相手が変わります。賃貸か分譲かを分けて確認します。

賃貸住宅の場合

賃貸住宅では、業者へ依頼する前に管理会社や大家に相談するのも一法と、国民生活センターが助言しています(2025年3月の注意喚起)。管理会社が業者を手配する場合もあるため、自分で業者を呼ぶ前に連絡し、対応の方法と費用の扱いを、賃貸借契約書と管理会社の説明で確認します。害獣を例にした整理ですが、連絡の順番と契約書の確認点は賃貸の害獣駆除費用は誰が負担するかが参考になります。

分譲マンションの場合

国土交通省のマンション管理・再生ポータルサイトは、マンションの管理に関する具体的なルールは管理組合が定める管理規約で決まり、区分所有者は自分の住戸(専有部分)だけでなく、敷地や共用部分の管理にも管理組合の一員として関わる責務を負うと説明しています。ベランダや共用廊下などで、どこまでを自分の判断で業者に頼めるかはマンションごとに違うため、管理規約を確認します。巣や被害が共用部分に及ぶときは、管理会社や管理組合に連絡してから、業者を選びます。

参考:国土交通省|マンション管理・再生ポータルサイト(マンション管理)

「〜円から」の表示を読むときの確認項目

国民生活センターの2026年7月23日付の見守り情報は、サイトや広告で「料金〇〇円から」と表示されていても、現場の状況次第では表示された最低料金で依頼できるとは限らないと注意しています。公式ページ側にも条件の注記があります。ダスキンの各サービスのページには、表示は料金例や標準的な金額で、作業内容や状況、部屋の広さなどで変わること、サービスカーの駐車スペースがないと有料駐車場の料金を負担すること、土日祝日・休業日・夜間の作業は追加の費用が出る場合があること、渡船など有料の移動手段は実費が別になること、料金は予告なく変更されることがあることが書かれています。

表示の読み方は、次の表のとおりです。電話で金額を聞くときも、同じ項目を順に確認します。「○○円から」の広告で聞くことも参考になります。

「〜円から」の表示を読むときの確認項目:確認項目
確認項目公式ページの例聞くこと
表示の単位面積、巣1個、部屋の広さ、外周の長さなど自宅では何を、何の単位で数えるのか
最低料金の条件「料金例」「標準的な金額」「お部屋の広さ等、諸条件により変動」など最低料金で終わる条件は何か
追加になる費用駐車料金、土日祝日・夜間の追加、渡船等の実費訪問前に、追加が出る条件を聞く
保証と再訪トコジラミは駆除作業日から30日間、再発生で無料の再施工保証の期間と範囲、再訪の回数
キャンセル契約後のキャンセルや予定変更で、キャンセル料が出る場合いつから、いくら必要か

参考:国民生活センター|ネットの価格と全然違う!?害虫駆除サービスのトラブルに注意(2026年7月23日)

自治体・保健所でできること(相談・道具の貸出・同定)

業者に依頼する前に、自治体や公的団体の窓口で相談できることがあります。相談できる範囲は窓口ごとに違うため、次の2つに分けて確認します。

市区町村・保健所の窓口

横浜市栄区の生活衛生課は、ねずみや害虫(ハチ、ゴキブリ、ダニ、トコジラミなど)の駆除相談に応じ、ハチの防護服やネズミの捕獲かごを無料で貸し出しています。一方で駆除作業は行っておらず、業者は自分で探すか、神奈川県ペストコントロール協会を案内するとして、事前に料金を聞くなどよく確認して依頼するよう求めています。千葉市保健所は、ゴキブリやダニなどの衛生害虫の相談を受け付け、アレルギー症状で困っている市民を対象に、住宅のダニアレルゲンの測定も行っています。対応の範囲は自治体で違うため、お住まいの市区町村の公式ページで確認してください。

ペストコントロール協会の害虫相談所

日本ペストコントロール協会は、全国47都道府県に地区協会があり、地元住民の相談に応じる「害虫相談所」で、電話などによる相談を無料で受け付けると案内しています。現場調査や防除施工は原則有料で、相談内容に応じた事業者の紹介も可能です。協会のFAQは、防除・駆除の価格は対象の生物や現場の状況で変わり、協会として価格表は作っていないと説明しています。見たことのない虫については、関連団体が実施する有料の同定サービスを紹介するとしています。

自治体・保健所でできること(相談・道具の貸出・同定):確認項目
相談先できること注意点
市区町村・保健所駆除の相談、道具の貸出(横浜市栄区)、ダニアレルゲンの測定(千葉市)駆除作業は行わない自治体がある。内容は自治体ごとに違う
都道府県のペストコントロール協会(害虫相談所)電話相談は無料。相談内容に応じた事業者の紹介も可能現場調査や施工は原則有料。協会としての価格表はない
消費生活センター(188)契約や請求のトラブルの相談広告、契約書面、領収書を手元に用意して相談する

参考:横浜市栄区|ネズミ・害虫の相談

ヒアリなど、通報が先になる害虫

ヒアリは、見つけたときの連絡先が先に決まっている害虫です。環境省は、ヒアリかなと思ったら、環境省のヒアリ相談ダイヤル(0570-046-110)か、最寄りの市区町村・都道府県の環境部局に連絡するよう案内しています。アリの数が少ないときはスプレー式殺虫剤などで殺虫し、死骸でも素手で触らないこと、判別が必要なときは写真を送って相談することが書かれています。アリの集団や巣を見つけたときは、刺激せず、すぐに相談窓口へ連絡します。

同じページは、ヒアリと同定されるまでは、むやみに毒餌を置かないよう求めています。在来のアリなどを殺してしまい、かえってヒアリが定着しやすい環境をつくるおそれがあるためです。今回確認した事業者の料金ページには、ヒアリの料金表示は見つからなかったため、費用の目安を立てる前に、まず環境省の窓口や自治体へ連絡してください。万一刺されたときは、症状がある場合に近くの病院へ相談します。

参考:環境省|ヒアリかな?と思ったら、お問合せ先

見積もり前に用意する情報

見積もりの電話や相談では、次の情報があると、害虫ごとの料金の単位に合わせて、概算や訪問の要否を相談しやすくなります。虫の名前が分からないときは、写真を添えると種類の確認に役立ちます。自分でできる侵入予防の範囲は、害虫の侵入予防の線引きで確認できます。

  • 害虫の写真と、見つけた場所・日時・数(死骸でもよい。ヒアリの疑いがあるときは素手で触らない)
  • 建物の種類(戸建・マンション・賃貸)、階数、面積、間取り、外周の長さ
  • 被害の場所と範囲(寝室、台所、床下、ベランダなど)と、いつからか
  • 市販の薬剤や製品を使ったかどうか(製品名と使った場所)
  • 管理会社・貸主・管理組合へ連絡したかどうか
  • 駐車スペースの有無と、希望する曜日・時間帯(土日祝日や夜間は追加費用の確認につながる)

参考:国民生活センター|【広告の格安料金に要注意!】作業後に高額請求する害虫駆除トラブル(2025年3月4日)