八代市はアライグマの確認一覧に載っていないが、防除計画には入っている
熊本県の案内では、アライグマの生息が確認されている市町村として、熊本市、荒尾市、水俣市、玉名市、山鹿市、菊池市、宇城市、宇土市、阿蘇市、天草市などの28市町村が挙げられています(分布図は2025年9月30日現在)。八代郡では氷川町が含まれていますが、八代市の名前は一覧にありません。県はこのことから、県内の他の地域にも生息域が拡大している可能性があり、厳重な警戒が必要だとしています。
八代市の鳥獣被害防止計画(令和6〜8年度)も、アライグマについて、県内で生息が拡大しており今後市でも被害が懸念されるとして、毎年度の捕獲計画数を10頭と定めています。ここで確認できるのは、八代市が県の確認市町村の一覧に載っていないことと、市が備えとして捕獲計画数を置いていることです。一覧にないことは、いないことの証明ではないため、見かけた場合の連絡が重要になります。
| 資料 | 八代市に関する記載 | 時点・期間 |
|---|---|---|
| 県 アライグマの分布(確認された市町村) | 八代市の記載なし。八代郡氷川町は記載あり | 2025年9月30日現在 |
| 県 アライグマ防除実施計画 | 防除の一部を行う37市町村に八代市が含まれる | 2024年5月1日〜2030年3月31日 |
| 八代市 鳥獣被害防止計画 | アライグマの捕獲計画数を毎年度10頭とする | 令和6〜8年度 |
| 県 捕獲従事者の登録 | 登録できる市町村に八代市が含まれる | 2025年2月改正の要領 |
参考:熊本県|熊本県にアライグマ生息域拡大の危機が迫っています!!
八代市でアライグマが確認された記録はありますか?
県の分布図(2025年9月30日現在)に載る28市町村に八代市の名前はありません。ただし、これは確認された記録の一覧であり、いないことの証明ではないため、見かけたら連絡が求められています。
アライグマを見たときの通報|写真・日時・場所をそろえる
県は、デジタルカメラや携帯電話で撮った写真や動画(足跡などの痕跡でもよい)と、発見した場所、日時、特徴、状況をあわせて、最寄りの市町村または県の機関に連絡するよう求めています。連絡の前に、在来の動物と見間違えていないか、アライグマの特徴と合っているかを確かめることも呼びかけています。県が挙げる最大の特徴は、しっぽのしま模様と足跡です。
環境省のアライグマ防除の手引きは、アライグマを、尾に白と黒のしま模様があり、目の周りにマスク状の黒い模様がある中型の哺乳類と説明しています。前後の足とも指が5本で長く、足跡は子どもの手形のようだとしています。タヌキやアナグマに似ているため、見分けが付かない写真は、疑わしい点を添えて、そのまま窓口に出して判断を任せます。違いは アライグマとタヌキの見分け方 と アライグマの足跡の特徴 で整理しています。
連絡先は八代市と県の八代地域振興局|どこに何を伝えるか
2026年10月3日時点で、八代市の公式サイトにアライグマ専用の案内ページは見つけられませんでした。そのため窓口は、市と県の複数のページから整理しています。電話番号は変わることがあるため、各公式ページで確認してください。
県の鳥獣捕獲許可の案内(2024年8月更新)では、熊本市以外の市町村の捕獲申請は管轄の地域振興局に出すとされ、八代市と八代郡は、県南広域本部の八代地域振興局 農林水産部林務課が管轄です。市の側では、特定外来生物かどうか判断できない場合や対処方法が分からない場合の連絡先として、環境課が案内されています。
| 相談内容 | 窓口 | 根拠となる案内 |
|---|---|---|
| アライグマかどうか分からない、特定外来生物の対処方法 | 八代市 環境課 | 八代市「特定外来生物について」 |
| アライグマの目撃情報の提供 | 最寄りの市町村役場、または県の機関(八代地域振興局 林務課など) | 県「アライグマ生息域拡大の危機が迫っています」 |
| 有害鳥獣捕獲の許可(県が受ける場合) | 県 八代地域振興局 農林水産部林務課 | 県「鳥獣捕獲許可申請について」 |
| 捕獲従事者の登録 | 捕獲を行う地域を管轄する市町村(八代市を含む) | 県「アライグマ捕獲従事者の登録等に関する事務取扱要領」 |
捕獲従事者の登録で、狩猟免許がなくても箱わなが使える
県の事務取扱要領では、アライグマ捕獲従事者の登録の対象を、県または市町村が開く捕獲従事者の養成研修会を受講した人か、わな免許を持つ人としています。研修を受けた人は、捕獲を行う地域を管轄する市町村で登録すると、狩猟免許がなくても、箱わなを使ったアライグマの捕獲に従事できます。登録できるのは、県の防除実施計画に参加している一部の市町村に限られ、八代市はその一覧に入っています。
登録の有効期間は、登録を受けた日から数えて4年後の年度末までです。研修会がいつ、誰を対象に開かれるかは、今回確認した資料から分かりませんでした。登録を考えるなら、まず八代市と八代地域振興局に、研修の開催予定と申込方法を尋ねてください。八代市の案内は、特定外来生物の駆除は鳥獣保護法で捕獲が規制されている哺乳類と鳥類を除いて誰でも自由にできるとしており、アライグマのような哺乳類は含まれません。わなを仕掛ける前に、登録や許可が必要かどうかを窓口で確かめましょう。
県の防除実施計画の考え方|原則は箱わな、目標は完全排除
県のアライグマ防除実施計画は、県内全域を防除の区域とし、期間を2024年5月1日から2030年3月31日まで、方法を原則として箱わなと定めています。防除の長期目標は、防除を行う区域からの完全排除、当面の10年間の目標は、生態系への被害の低減です。県は、平成22年に熊本市城南町で初めて確認されたあと、県内28市町村(2025年2月現在)で写真撮影や捕獲、死骸の発見があり、定着と生息域の拡大が進んでいると記しています。
個人が単独で自由にわなを置くのではなく、県、市町村、住民、関係団体が連携して、計画に沿って進める仕組みだと理解しておくと、登録や相談の意味がつかみやすくなります。被害が出る前の段階で、見かけた情報を共有して早く対処することが、計画の考え方に合います。
捕獲後の扱い|生きたまま運ばない、野外へ放さない
アライグマは外来生物法の特定外来生物です。環境省の案内では、特定外来生物の飼育、栽培、保管、運搬は原則禁止で、野外へ放つことも原則禁止とされています。許可なしに生きたまま持ち帰ったり、別の場所へ運んで放したりすることは規制の対象になるため、わなにかかったアライグマを自分の判断で運ぶことはできません。
捕獲後の処置は、登録の際に示される計画の手順に従うことになります。自分の判断で運んだり放したりせず、わなを使う前に、かかった場合の連絡先と手順を窓口で確認してください。アライグマは回虫などの感染症の媒介が懸念されると県が指摘しているため、動物やフンに素手で触れないようにしましょう。
住宅内の被害と業者の範囲、賃貸の場合
屋根裏へのすみつきやフン、侵入口の封鎖、清掃・消毒の費用が、県や市の制度でまかなわれるという記載は、今回確認した県・市の資料にはありませんでした。わなによる捕獲は計画に基づく登録や許可の枠組みで進み、建物の修理や清掃は別の作業として、所有者や管理者が手配します。専門業者に頼む場合は、捕獲を業者が行う範囲、法令上の許可や登録の有無、侵入口の封鎖と清掃の範囲を、見積書で分けて確認してください。費用の見方は 害獣駆除の見積もりの読み方 が参考になります。
賃貸住宅では、屋根裏や外壁など建物側の作業は貸主や管理会社の判断になるため、アライグマらしい痕跡を見つけたら、写真を撮って管理会社に伝えます。入居者が自分でわなを仕掛けたり、天井裏に入ったりしないようにしましょう。庭や畑の被害は 庭や畑にアライグマが来たときの対策 も参考にしてください。



