延岡市のアナグマ|住宅地の近くで敷地を荒らされる相談が増えている
延岡市の鳥獣被害防止計画(令和8〜10年度)は、アナグマについて、近年は露地野菜を中心に被害が増えていると記しています。住宅地の近くに潜み、敷地内を荒らされるという相談も多くなっており、有害捕獲の頭数は取組の強化もあって、ここ数年増加傾向にあるとされています。令和6年度の農作物の被害は、面積約0.20ha、金額約107万円と計画書に載っています。
アナグマの被害は、庭の穴や掘り返し、野菜の食害として現れます。タヌキなどと見た目が似て判断に迷うため、アナグマとタヌキの見分け方と、アナグマが疑われる庭の穴の調べ方で、穴の分布や足跡を記録する方法を確認してください。
| 動物 | 延岡市の計画書の記述 | 読者が記録すること |
|---|---|---|
| アナグマ | 露地野菜を中心に被害が増加。住宅地近くに潜み、敷地内を荒らされる相談が多い | 穴や掘り返しの場所、食害された野菜、足跡 |
| アライグマ | 令和6年度に上三輪町、令和7年度に北浦町で各1頭を捕獲。農林作物の被害報告はなく、住民からの目撃情報もない | 見かけた日時と場所、写真、足跡 |
| イノシシ・シカ・サル | 市内で周年にわたり農作物の被害が出ている。サルは集落を餌場と認識した行動も見られる | 目撃した時間帯と場所、壊された柵や作物 |
参考:延岡市|延岡市鳥獣被害防止計画(令和8〜10年度、PDF)
延岡市で箱わなを借りるには、どうすればよいですか?
市の鳥獣被害防止計画は、個人への箱わなの貸出が増えていると記しています。貸出の条件や申込みの方法は計画書に書かれていないため、林務課の公式ページで連絡先を確認し、借りられるか、許可が必要かを問い合わせてください。
箱わなの個人貸出|相談が集中する時期は数に限りがある
計画書は、アナグマの対策として、猟友会各支部の協力で有害鳥獣捕獲班を編成し、被害農地の周辺で導入した箱わなによる捕獲を進めていると記しています。近年は個人で箱わなを設置したいという要望が増え、個人への箱わなの貸出が増加しているとも書かれています。一方で、被害の相談(箱わなの貸出の相談)が毎日のようにある時期があり、箱わなの数に限りがあるため対応しきれない時期がある、というのが市の課題認識です。
相談が集中する時期は数に限りがあるため、被害に気づいたら早めに、市の林務課へ貸出が可能かを確認する必要があります。ただし、貸出の期間、料金、申込みの方法、必要な講習や許可については、計画書にも市のページにも書かれていないため、この記事では示せません。公式ページの問い合わせ欄で連絡先を確かめ、次の表の点を聞いてください。
| 林務課に確認したいこと | 確認する理由 |
|---|---|
| 箱わなを借りられるか、順番待ちがあるか | 計画書が、相談が集中する時期は数に限りがあると記しているため |
| 貸出の期間、料金、申込みの方法 | 計画書にも市のページにも、条件の記載が確認できなかったため |
| 借りる人が捕獲の許可を受ける必要があるか | 野生鳥獣は原則として捕獲が禁止で、被害防止の捕獲には許可が必要なため |
| わなの見回りの頻度と、捕獲後の連絡・処理を誰が担うか | 市の計画書は、捕獲した獣を殺処分のうえ焼却や埋設で処理すると記しているため |
| アナグマ以外の動物が入った場合の対応 | 県のアライグマ防除実施計画が、錯誤捕獲の防止と放獣を定めているため |
アナグマの捕獲は許可制|庭の被害でも無許可でわなを仕掛けない
県の捕獲許可の案内では、野生鳥獣の捕獲は原則として禁止され、被害の防止や学術研究のために必要と認められる場合に限り、許可を受けて行えます。単一の市町村での被害防止が目的で、狩猟獣(ニホンジカ、イノシシ、タヌキ、アナグマ等)を対象にする場合の許可権者は市町村長です。庭や畑の被害だからといって、無許可でわなを仕掛けてよいわけではありません。
環境省の整理では、アナグマやアライグマは狩猟鳥獣の一覧に含まれています。ただし狩猟として捕獲するには、狩猟免許の取得、都道府県への登録、猟期と法定の猟法の遵守が必要です。被害防止のための許可捕獲とは手続きが異なります。どちらの形で行う場合も、わなの設置と見回りの責任が生じるため、林務課に、貸出と許可を同時に相談してください。
アライグマ|県内の確認は点在、延岡市でも近年捕獲されている
県のページによると、県内のアライグマは、2011年の椎葉村での撮影以降、高千穂町、西都市、綾町、延岡市、美郷町、日之影町などで目撃や捕獲が記録されています。延岡市では、2016年2月に北川町、2020年11月に北方町蔵田の果樹園、2021年2月に北方町、2025年2月に上三輪町、2026年2月に北浦町三川内で捕獲された例が掲載されています。2026年7月には日之影町で1頭が確認されました。
延岡市の計画書は、令和6年度の上三輪町と令和7年度の北浦町でそれぞれ1頭を捕獲したと記し、生息域の拡大が懸念されるとしています。現在は農林作物等への被害報告はなく、地域住民からの目撃情報もないため、痕跡調査やセンサーカメラによる生息状況調査を進めていると書かれています。市は住民に、アライグマに関する正しい知識を周知・啓発する方針です。
見分けの手がかり
県は、白い顔に黒いマスクを着けたような外見、鼻から眉間に伸びる黒い筋、白い縁取りのある大きな耳、4〜7本の輪模様がある尾、人の手のような形の前足の足跡を特徴として挙げています。足跡の写真の撮り方は、アライグマの足跡の見分けと撮り方、似た動物との違いはアライグマとタヌキの違いで確認できます。
近づかない理由
県は、アライグマには凶暴な個体もあり、人に危害を加えるおそれがあること、狂犬病やアライグマ回虫などの感染の可能性にも触れています。近づかず、触らずに、写真や足跡で記録します。咬まれたり引っかかれたりしたときは、すぐに医療機関に相談してください。
アライグマらしい動物を見たら|近づかず、写真を撮って連絡する
県の連絡窓口として、県の自然環境課(野生生物担当)のほか、延岡市に近い出先機関として東臼杵農林振興局の林務課、高千穂方面の西臼杵支庁の林務課が挙げられています。市の窓口は、外来種については生活環境課の環境保全係、有害鳥獣については林務課の案内ページがあります。電話番号は変更されることがあるため、公式ページで確認してください。
外来生物法は、特定外来生物の飼養や運搬、野外へ放つことを原則として禁止しています。環境省の案内では、野外で捕まえた特定外来生物を持って帰ることは運搬にあたり禁止されています。被害のある庭で捕まえた場合も、生きたまま持ち帰って飼ったり、別の場所で放したりしてはいけません。
| 場面 | 県・市の案内 | 注意すること |
|---|---|---|
| 見かけたとき | むやみに近づかず、可能なら写真や動画を撮って、最寄りの市町村役場か県の窓口に連絡する | 追いかけたり、素手で触ったりしない |
| 足跡や爪痕など痕跡だけのとき | 県は、痕跡と思われるものでも連絡してよいとしている | 種類を決めつけず、写真と場所を記録する |
| 捕獲が必要になったとき | 県の防除実施計画は、市町村が主体となり、原則として狩猟免許所持者などの捕獲従事者が箱わなで行うとしている | 個人が無許可でわなを仕掛けない |
| 捕獲された個体 | 県の計画は、個人的な持ち帰りや野外への放置をせず、捕獲従事者や行政職員が処分し、原則として市町村が焼却するとしている | 生きたままの運搬、飼養、放獣をしない |
賃貸・集合住宅や屋根裏の被害は、管理者へ連絡し、業者には作業範囲を確認する
市や県のページには、住宅の屋根裏や床下に入った動物の捕獲手順は書かれていません。賃貸住宅では、管理会社や貸主に被害の様子を伝え、誰が調査と費用を担うかを確認します。連絡の順番は、賃貸で害獣被害が起きたときの連絡の順番と、害獣の現地調査を頼む前の準備も参考にしてください。
民間の業者に頼む場合は、捕獲を伴うのか、侵入口の封鎖と清掃だけなのかで、必要な許可と費用が変わります。捕獲が必要な動物なら、野生鳥獣の許可やアライグマの防除の枠組みの中で、誰がどの手続きをするのかを、見積もりの前に確認しましょう。
相談前にそろえる記録|写真・場所・日時
林務課や生活環境課、県の窓口に連絡するときは、次の情報があると話が早く進みます。電話での説明が難しいときは、写真を送れる方法があるかも確認してください。
- 見た日時、場所(住所または目印)、時間帯
- 動物の写真や動画。姿が見えなければ、足跡、爪痕、フンの写真
- 庭や畑の被害の位置と範囲。撮影日が分かる写真
- わなを借りたい場合は、設置したい場所の図と、管理者(賃貸なら貸主)の同意
- これまで試した対策(餌の管理、柵、追い払い)とその結果





