石川県の害獣・害虫相談は、困りごとの種類で四つに分かれます

石川県では、野生の鳥獣の捕獲許可や特定外来生物の情報は生活環境部の自然環境課が扱い、ハチや衛生害虫の相談は市町が窓口になっています。金沢市には市の保健所があり、衛生指導課がハチの相談を受けています。駆除業者との契約や料金の不安は、県の消費生活支援センターか、お住まいの市町の消費生活相談窓口に相談できます。

今回確認した県と3市の案内では、住宅の中の駆除や侵入口の封鎖、清掃を県や市が行うという記載は見つかりませんでした。公式ページで確認できたのは、情報提供、許可の手続き、助成、事業者の紹介といった範囲です。窓口ごとに、できることとできないことを分けて考えると、最初の電話の相手を選びやすくなります。

石川県の害獣・害虫相談は、困りごとの種類で四つに分かれます:確認項目
困りごと最初の相談先公式案内で確認できた範囲
野生鳥獣の捕獲・許可県の自然環境課、市町許可の権限者は、鳥獣の種類や区域で環境大臣・県知事・市町長に分かれる
アライグマなど特定外来生物県の自然環境課、市町の担当課県内で確認される特定外来生物は17種。アライグマは南加賀を中心に生息
ハチ・衛生害虫市町(金沢市は保健所の衛生指導課)金沢市と白山市は、ハチの巣を駆除しないと案内
業者との契約・料金県の消費生活支援センター、188県内在住の個人が対象。業者の評価の問い合わせは回答できない内容
読者の疑問

石川県庁はハチの巣を駆除してくれますか?

比較ガイド

県のページでは、ハチの巣の駆除を県が行うという案内は確認できませんでした。金沢市の保健所と白山市は巣を駆除しないと案内しており、巣ができた場所の管理者(白山市は所有者または管理者)の責任で対応する扱いです。

野生鳥獣の捕獲は許可が原則。県の窓口と市町の権限を分けて確認します

鳥獣保護管理法では、野生の鳥獣と鳥類の卵は、狩猟を除いて原則として捕獲、殺傷、採取が禁止されています。被害がある場合などは、許可を受けて捕獲できます。石川県のページによると、国指定の鳥獣保護区内や希少鳥獣などは環境大臣、権限が市町長に移された鳥獣は市町長、それ以外は県知事が許可を出します。

県への有害鳥獣捕獲の許可申請は、通年受け付けで手数料は無料、持参・郵送・メールで出せると案内されています。窓口は自然環境課の鳥獣グループです。許可の基準は、捕獲の目的ごとに、鳥獣の種類、数、期間、区域、方法などの要件が定められています。庭先でわなや毒餌を自己判断で使うことは避け、まず窓口へ相談してください。

県の2019年2月のアライグマ防除マニュアルの抜粋では、ハクビシン、タヌキ、アナグマなどの有害鳥獣捕獲は市町長の許可、アライグマは県知事の許可とされていました。許可の権限は見直されることがあるため、現在の取り扱いは自然環境課や市町の担当課で確認してください。

参考:石川県|捕獲許可制度の概要

金沢市・小松市・白山市で確認できた、市ごとの違い

県内でも、市によって案内の中心が違います。2026年10月時点の各市の公式ページで確認できた内容を、困りごとが近い順に並べました。詳しい制度は、市ごとの記事でも整理しています。

毛虫は金沢市の毛虫駆除と町会助成の記事、アライグマは小松市のアライグマ対策の記事、野鳥は白山市の野鳥被害の窓口の記事、ハチは白山市のハチの巣の記事で詳しく扱っています。

隣り合う市でも、支援のかたちは異なります。毛虫の防除では、金沢市が町会単位の経費を助成するのに対し、白山市は町内会向けに防除機積載車両の貸出と薬剤の提供を行うと案内しています。同じ毛虫でも、お住まいの市の制度を確認してから動きましょう。

金沢市・小松市・白山市で確認できた、市ごとの違い:確認項目
市公式案内で確認できた内容最初に連絡する課
金沢市保健所はハチの巣を駆除しない。毛虫は町会単位の防除に経費の4分の3を助成。クマの目撃は森林再生課衛生指導課、緑と花の課、森林再生課
小松市アライグマの防除実施計画が2031年3月31日まで。野生動物の捕獲許可は面談のうえ申請。小動物用捕獲檻の貸出願いの様式を公開環境推進課、農業水産課
白山市ハチの巣は駆除せず、依頼先が分からなければ協会か環境課へ。野鳥の被害は種類で環境課と森林対策課に分かれる環境課、森林対策課

ハチ・ネズミなどの害虫は、市の駆除ではなく業者選びが中心です

金沢市の保健所と白山市は、ハチの巣の駆除を行っていないと案内しています。巣ができた土地や家屋について、金沢市は管理者、白山市は所有者または管理者の責任で行うものとしています。スズメバチの巣の除去は危険として、防護服と知識・経験のある専門業者への依頼を勧めています。賃貸住宅の場合は、入居者が決めて頼む前に、貸主や管理会社へ連絡してください。

依頼先が分からないときの手がかりが、日本ペストコントロール協会の都道府県協会です。協会の案内では、各県協会の害虫相談所が電話などの相談を無料で受け、現場調査や防除施工は原則有料で、内容に応じた事業者の紹介も可能とされています。石川県には一般社団法人石川県ペストコントロール協会があり、白山市のハチの案内でも相談先の一つに挙げられています。

協会や窓口に紹介を頼んでも、見積りの比較は欠かせません。害虫・害獣駆除業者の選び方の質問を使い、作業内容と総額を書面で確認しましょう。

参考:日本ペストコントロール協会|都道府県協会

契約や料金に不安があるときは、県の消費生活支援センターと188

石川県消費生活支援センターは、県内に住む個人の消費者からの相談を受けています。開館は平日9時から17時と土曜9時から12時30分で、日曜、祝日、12月29日から1月3日は休みです。お住まいの市町にも消費生活相談窓口があり、消費者ホットライン188でも最寄りの窓口につながります。

相談できない内容には、事業者の信用性や相談件数、商品・サービスの評価についての問い合わせが含まれています。この業者は大丈夫かと聞くのではなく、見積りがないまま作業され請求された、契約書の内容に納得できないなど、自分の契約で起きた事実を伝えましょう。進め方は駆除の請求トラブルを188へ相談するにはも参考になります。

国民生活センターは2026年7月に、蜂の巣の駆除で500円からと表示した業者に頼み、見積り額が示されないまま約15万円の請求書を渡された相談例を紹介しました。表示の最低料金で頼めるとは限らないため、複数社から見積りを取るよう助言しています。

参考:石川県消費生活支援センター|消費生活相談窓口のご案内

クマとセアカゴケグモは、駆除業者より先に市町や県へ連絡します

県は、2026年9月24日に珠洲市で特定外来生物のセアカゴケグモが確認されたと公表しました。平成26年7月以降、県内で20例目です。メスは毒を持つため、素手で触らず、市販の殺虫剤などで触れずに処理し、お住まいの市町の担当課へ連絡するよう案内されています。咬まれたときは、早めに医療機関を受診するよう案内され、健康被害の相談先として県保健福祉センターと金沢市保健所が挙げられています。

ツキノワグマについては、県が出没注意情報を発令中です。金沢市は2026年6月17日更新の案内で、5月から県内の目撃が急増して6月10日時点で93件と過去2番目の多さだったと案内し、果実の早めの摘み取りやハチの巣の除去、ペットフードや生ごみの放置を避けるなど、クマを引き寄せる物の除去を求めています。目撃や痕跡は金沢市では森林再生課、休日や夜間は市役所の当直室へ連絡します。

参考:石川県|セアカゴケグモ

相談前に用意しておく情報と、賃貸・集合住宅の連絡先

ハチの巣の駆除は、金沢市では巣ができた場所の管理者、白山市では所有者または管理者の責任で行うと案内されています。賃貸住宅や集合住宅では、まず貸主や管理会社へ状況を伝えると、調査や費用負担の整理が進めやすくなります。賃貸で害獣被害が起きたときの連絡の順番も確認してください。

動物の名前が分からなくても相談できます。見たものを、黒い大きなハチ、夜に天井裏で走る音のように、そのまま伝えてください。種類を決めつけるより、場所と時間の記録のほうが、窓口や業者が次に確認することを判断しやすくなります。

  • 見つけた日時と場所(庭、屋根裏、ごみ集積所など)と、動物や虫の様子
  • 足跡・フン・巣・食べ跡などの写真(安全に撮れる範囲)
  • 建物の所有者と管理者(持ち家か賃貸か、共用部分か専有部分か)
  • これまでに使った薬剤や捕獲器の名前と、使った日
  • 見積りや契約書を受け取っている場合は、その書面