種類別の対策ガイド

スズメの駆除・対策ガイド

屋根や換気口の巣、フンの対策と法律上の注意を知りたい。

スズメは全長約14cmの小型の鳥で、全体に茶色く、喉元と頬の黒い模様が目立ちます。農林水産省のマニュアルによると、ほぼ全国に1年を通じて分布し、人家とその周辺の樹林や農耕地で暮らしています。都会でも見かける一方、奥山や人の住んでいない廃村では見られないとされ、人の生活のそばを選んで生きる鳥です。主にイネ科などの小粒の種子を食べ、チョウやガの幼虫、甲虫、クモ類なども食べます。営巣場所の不足などが原因で、全国的に個体数が減っているとされています。

住宅で困りごとになるのは、主に巣です。スズメは人家の屋根や壁のすき間、樹洞などにわらくずなどを敷いて巣を作り、繁殖期は3〜9月で、年に1〜3回繁殖します。豊島区の案内では、家の軒下、雨戸、換気扇、ベランダ、屋根瓦のすき間などにスズメやムクドリなどの野鳥が巣を作ることがあり、ヒナが巣立って空き巣になると、鳥に寄生するトリサシダニがはい出して人を吸血することがあります。清瀬市も、鳥の巣は衛生上あまり清潔とは言えない状態であることが多いと注意を促しています。

農作物では稲と果樹が主な被害対象で、麦類や野菜も挙げられます。ほうれんそうやこまつななどのまいた種や芽が出たばかりの苗、サクランボやブルーベリー、ぶどうなどのやわらかい果実も被害を受けるとされています。一方で、日本野鳥の会は、スズメの親鳥がヒナを巣立たせるまでの2週間に虫を運ぶ回数は4千回を超えるといわれると紹介しており、虫を食べる鳥としての面もあります。巣を作られて困る場所は巣作りの前にふさぎ、子育てが始まった巣は巣立ちを待つという対応が基本になります。

スズメの被害を見分ける手がかり

手がかり特徴と確認のしかた
姿と鳴き声全長約14cmで全体に茶色く、喉元と頬が黒いのが特徴です。「チュンチュン」とよく鳴きます。人家の周りで1年を通じて見られます。
巣の場所人家の屋根や壁のすき間に巣を作ります。軒下、雨戸の戸袋、換気扇、ベランダ、屋根瓦のすき間に、親鳥が繰り返し出入りしていないかを離れた場所から確認します。
巣材巣にはわらくずなどが敷かれます。換気扇や通気口、戸袋の周りにわらくずなどの巣材が運び込まれていたら、巣作りが始まった合図です。
時期繁殖期は3〜9月で、年に1〜3回繁殖します。日本野鳥の会によると、卵は5個くらいで、かえったヒナは約2週間で巣立ち、その後1週間ほどを親子で過ごします。
巣立ち後のダニヒナが巣立って空き巣になると、5〜7月にトリサシダニがはい出して人を吸血することがあります。体長は約0.7〜1mmです。この時期に室内でダニに刺されるようになったら、建物に鳥の巣がないかを確認します。
食害果実は丸飲みにせず、くちばしで果肉をついばむため食べ跡が残ります。穀類ではむいた殻が地面に散らばります。果実を丸ごと食べるヒヨドリやムクドリとは、食べ跡で区別できます。

法律・制度上の注意

スズメは野鳥で、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)で取り扱いが定められています。大阪府は、野鳥を許可なく捕まえたり飼育したりすることは法律で禁止されていると案内しています。巣については、卵やヒナがいない巣は撤去できますが、卵やヒナがいる巣は撤去できず、許可を得ずに卵やヒナを損傷・殺傷すれば法に抵触するおそれがあります。清瀬市は、卵やヒナは手に取るだけでも捕獲に当たると説明しています。また、大阪府は巣の撤去そのものは行っていないとし、卵やヒナがいない巣を自分の側で撤去することは可能だと案内しています。

自分でできる対策

  • 巣作りが始まる前に、換気扇や通気口を網などで保護し、巣を作られたくないすき間に野鳥が入れないようにしておきます。
  • 雨戸を日中閉めたままにしないようにします。清瀬市によると、2階以上の戸袋は営巣されやすく、2階に上がる機会の少ない家がよく選ばれます。
  • 巣材が運び込まれているのに気づいたら、巣の中に卵やヒナがいないことを確かめたうえで速やかに取り除き、再び来ないようにすき間をふさぎます。
  • 卵やヒナがいる巣は撤去できないため、巣立ちまで待ちます。スズメのヒナはかえってから約2週間で巣立つとされており、巣立ちを確認してから巣を取り除きます。
  • 空になった巣を取り除くときは、軍手などで手を保護します。豊島区はトリサシダニの駆除として巣の除去と周辺へのゴキブリ用エアゾールの散布を挙げており、使うときは製品の表示に従います。

相談を考える目安

  • 巣が屋根瓦の下や高い軒先、2階の戸袋などにあり、巣の中に卵やヒナがいるかを自分で安全に確認できない。
  • 換気扇や通気口の内部に巣があり、巣の撤去や侵入防止の網の取り付けを自分で行うのが難しい。
  • ヒナが巣立った後も室内でダニに刺される状態が続く。皮膚の症状は医療機関へ、ダニの対処は保健所などの相談窓口や専門業者へ相談する。
  • 集合住宅の共用部や借家の建物に巣がある場合は、自分で手を加える前に管理会社や大家へ連絡する。

スズメのよくある質問

スズメの巣は撤去してもよいですか?
巣の中に卵やヒナがいなければ撤去できます。大阪府は、卵やヒナがいる巣は撤去できず、許可を得ずに卵やヒナを損傷・殺傷すると法に抵触するおそれがあるとして、巣立ちまで見守り、巣立ち後に撤去するよう案内しています。撤去の前に、巣の中を確認してください。
スズメはどこに、いつごろ巣を作りますか?
人家の屋根や壁のすき間、樹洞などに、わらくずなどを敷いて巣を作ります。豊島区は、軒下、雨戸、換気扇、ベランダ、屋根瓦のすき間を例に挙げています。繁殖期は3〜9月で年に1〜3回繁殖するため、春に限らず夏にも巣作りに注意が必要です。
巣から落ちたスズメのヒナを見つけたら、どうすればよいですか?
拾わずに、その場をそっと離れてください。日本野鳥の会によると、巣立ち直後のヒナはうまく飛べずに地面にいることがあり、近くには親鳥がいますが、人がそばにいると警戒して近づけません。野鳥は許可なく捕まえたり飼ったりできないため、ケガをしていて放っておけないと判断した場合は、都道府県の野生鳥獣の担当機関に相談します。
スズメの巣からダニが出ることはありますか?
あります。豊島区の案内では、鳥に寄生するトリサシダニが、ヒナが巣立って空き巣になった後の5〜7月にはい出して人を吸血することがあります。同区は駆除として巣の除去と周辺へのゴキブリ用エアゾールの散布を挙げているため、巣立ちを確認したら巣を取り除いてください。
スズメの巣の駆除は市役所に頼めますか?
自治体によって対応は異なりますが、巣の撤去を行っていない自治体があります。大阪府は、生活や業務の支障になっている巣であっても撤去は行っていないとし、卵やヒナがいない巣は自分で撤去できると案内しています。お住まいの自治体の案内を確認し、自分で作業できない場所は専門業者への依頼を検討します。

参考(確認日:2026年10月2日):農林水産省|野生鳥獣被害防止マニュアル 鳥類編(令和6年3月版)スズメ、日本野鳥の会|よくある質問と回答「ヒナを見つけた」、大阪府|野鳥が巣を作ったときの対応、清瀬市|繁殖時期の野鳥にご注意ください、豊島区|室内で問題となるダニ(トリサシダニ)

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