佐賀市のカラス被害は、県庁周辺のねぐらと10月上旬のミヤマガラスが目安
佐賀市の公式案内では、市内に年間を通してハシブトガラスとハシボソガラスがすみ、10月上旬から越冬のためにミヤマガラスが大陸から飛来します。県内で最大のねぐらは県庁周辺にあり、市全域からカラスが集まると説明されています。2026年10月はちょうど飛来が始まる時期にあたり、数が年間で最も多くなる冬は、フンの被害も大きくなると市は注意を促しています。
ミヤマガラスは10月上旬から3月下旬まで見られる渡り鳥で、数十羽から数百羽の群れで行動します。市の資料では、ごみステーションを荒らす被害、3月から7月の威嚇、市街地のフン害の三つが、増えている被害として挙げられています。どの被害かで頼る制度が変わるため、まず困りごとを分けて考えましょう。種類の見分けはハシブトガラスとハシボソガラスの違いでも確認できます。
| 種類 | 見られる時期 | 市の説明にある特徴 |
|---|---|---|
| ハシブトガラス | 年間を通して | 全長56センチメートル程度。澄んだ声で鳴き、上くちばしが太く湾曲しています。 |
| ハシボソガラス | 年間を通して | 全長50センチメートル程度。しわがれた声で鳴き、くちばしは細く直線的です。 |
| ミヤマガラス | 10月上旬から3月下旬 | 全長47センチメートル程度。くちばしの根元が露出して白く見え、数十羽から数百羽の群れで動きます。 |
佐賀市でカラスの巣が気になるとき、自分で取り除いてもよいですか。
卵やヒナの有無にかかわらず、まず市の環境政策課に相談してください。市は巣・卵・ヒナの撤去・駆除を行っていますが、場所や時期によっては撤去できない場合もあります。野鳥の卵やヒナの採取・捕獲は、鳥獣保護管理法で原則禁止されています。
カラスの巣・卵・ヒナの撤去は、佐賀市の環境政策課へ相談する
カラスの巣は、卵を産みヒナを育てるための場所で、カラスの家ではありません。市の案内では、ヒナが巣立った夏以後は使われないとされています。カラスが集団で眠る場所は「ねぐら」と呼び分けられているため、巣の相談なのか、夜に集まる場所の相談なのかを最初に整理します。3月から7月は子育て中の威嚇が増え、巣のある木が低く人との距離が近いと、威嚇が強くなる傾向があると説明されています。
佐賀市は巣・卵・ヒナの撤去・駆除を行っているとして、巣が近くにあり襲われたなどの場合は環境政策課へ連絡するよう案内しています。ただし、巣の場所や時期によっては撤去できない場合もあります。電柱に巣がある場合は、九州電力やNTTなど電柱の管理者に相談する案内です。野鳥の卵やヒナを許可なく採取・捕獲することは、鳥獣保護管理法で原則禁止されています。巣に卵やヒナがあるときは、自分で撤去せず、巣に卵やヒナがあるときの確認事項も見ながら市に相談しましょう。
- 巣に近づかず、道を変えるなど、なるべく離れて歩く
- 帽子や傘を使う(背後から後頭部をねらって飛んでくるため)
- カラスから目を離さない(市は、見られていると飛んでこないと説明しています。転倒や衝突には注意)
- ヒナが巣立てば、威嚇はおさまる
電線上のカラスのフン害は、LED懐中電灯の貸出を使う
夜に電線へ長く止まるカラスのフン害を減らすため、佐賀市は強い光を出すLED懐中電灯を貸し出しています。明るさは4000ルーメン程度とされています。借りるには、身分証明書を持って環境政策課へ行き、「カラス被害対策LED懐中電灯借用申請書」を提出します。貸出期間は30日以内で、終わったらすみやかに環境政策課へ返します。電池が切れたときは、自宅などで充電する決まりです。
照射の手順は、外が暗くなってから被害を減らしたい電線の下へ行き、電線上のカラスに光を当て、30分ほどおいてもう一度、さらに30分ほどおいて再度当てる流れです。繰り返すことで、そこが居心地の悪い場所だとカラスに覚えさせるのがねらいです。市は、有効な方法の一つだが万能ではないと断っています。個体によっては効きにくいことや、時間が経つと戻ってくる場合があることも案内されています。
借りたあとの注意点
大量のカラスがいる大規模なねぐらは周辺への影響が大きすぎるため、市は、自宅の前の電線上など身近な場所での対策として推奨しています。借りたあとは、次の点を守ります。
- 光を人や車に向けない。周囲の安全を確かめ、カラスにだけ当てる
- カラス被害対策以外には使わない
- 電線や建物の上のカラスに使い、樹木のねぐらには光を当てない
- 第三者に貸さない。紛失や損傷はすぐ環境政策課に連絡する
テグスとごみの管理で、カラスを寄せ付けない
市は、数の多い鳥類への対策は「寄せ付けない対策」が中心になると説明しています。一つはテグスで、カラスが近づくと羽に触れそうな場所と間隔で張ると、嫌がって寄り付きにくくなるとされています。フェンスなどでは、長さ30センチメートル程度の棒を立て、止まる部分から10〜15センチメートルほど上に、10〜14号程度のテグスを張る例が紹介されています。マンションのベランダに設置して、カラスが来なくなった例もあります。
樹木に張る場合は、テグスを結んだボールを樹木を越えるように反対側へ投げ、両端を地上付近の幹で結んで1〜2メートル間隔で繰り返す方法が示されています。市の例は施設での設置事例です。高い木や屋上のフェンスでの作業は無理をせず、建物や木の管理者に相談しましょう。もう一つはエサを減らすことで、市は、生ごみを減らしてごみステーションを適正に管理することが、カラスを減らす基本だと説明しています。収穫されない果実や、出荷されず放置された農作物もエサになります。
ごみステーションのカラスネット補助は、自治会が申請する
佐賀市のカラスネット購入費補助金は、ごみステーションを管理する単位自治会がカラスネットを購入したときに、費用の一部を補助する制度です。対象は単位自治会で、2026年10月時点の公式案内に、個人向けの制度としては書かれていません。補助の対象は、カラスや犬猫などの被害を防げる構造と材質のネットで、エコマーク商品(ペットボトル再生品)か、黄色で網目が4ミリメートル角と小さく、外周におもりが付くなどの市販品です。同じ年度に、ごみステーション1か所につき1枚までです。
補助額は1枚につき購入費の2分の1(100円未満は切り捨て)で、上限は14,000円です。申請は、領収書の日付が属する年度内に、交付申請書兼実績報告書、領収書、設置したごみステーションの位置図、交付請求書、振込先通帳の写しを、環境保全課クリーン業務係へ出します。領収書には、製品の名称、金額、申請者の宛名、購入日、販売店名が必要です。個人宅の前のごみ置き場か、自治会が管理するステーションかは、まず自治会の役員に確認しましょう。
| 購入したネット | 補助額(市の計算例) | 金額の決まり方 |
|---|---|---|
| 1枚8,000円 | 4,000円 | 購入費の2分の1 |
| 1枚15,000円 | 7,500円 | 購入費の2分の1 |
| 1枚30,000円 | 14,000円 | 2分の1は15,000円だが、上限の14,000円まで |
市は箱わなで個体数調整を行い、個人の捕獲には許可が要る
佐賀市は平成26年度から、大型の箱わなでカラスの捕獲・駆除を行っています。市内に9基を置き、うち3基はカラスのねぐらになっている佐賀城公園周辺、6基は餌場にあたる郊外です。市が事業として行う個体数調整と、住民が自分で捕獲することは別の話です。野生の鳥獣は、鳥獣保護管理法で許可なく捕獲・殺傷することが原則禁止されており、被害があっても環境大臣や都道府県知事(権限を移された市町村長)の許可が必要です。
佐賀市の動物別の一覧でも、カラス類の対処法は追い払いとされ、相談先に農業振興課と環境政策課が挙がっています。ごみ荒らしやフン害は、追い払い・寄せ付けない対策と、ごみの管理から始めます。巣や威嚇の場合は、市に撤去を相談する順番で考えると、窓口を選びやすくなります。被害の分け方はカラスの被害を相談するも参考になります。カラスの対策一覧では、種類ごとの記事をまとめて見られます。
相談前に、巣の場所・被害の種類・建物の管理者を整理する
窓口へ連絡するときは、被害の種類を一つに絞らずに伝えると、話が早く進みます。巣や威嚇なら、巣のある場所(木、建物、電柱のどれか)、土地の所有者や管理者、威嚇された日時と場所を伝えます。フン害なら、電線や街路樹の位置と、被害が目立つ時間帯を記録します。
賃貸住宅やマンションの共用部分では、入居者だけで設置工事や貸出の申請を決めず、先に管理会社や管理組合へ状況を知らせると調整しやすくなります。ベランダのテグスなど、建物に手を加える対策は、管理規約の確認が先です。



