アオダイショウとは|毒の有無と、人家の周りにいる理由
アオダイショウは日本にだけいるヘビで、毒はありません。岩手県立博物館の解説シートは、全長がおよそ100〜220cmと日本で最も大きくなるヘビであること、木登りが上手で、家のかべを登って民家に入り、穀物をかじるネズミも食べるため、昔から身近なヘビとして大切にされてきたことを紹介しています。大田区は、本土で見られるヘビは無毒のアオダイショウとシマヘビがほとんどだと案内しています。
三島市は、アオダイショウが昼に活動し、人家、特に木造家屋にもよく棲みつくため、人目につきやすい種だと説明しています。庭から軒、屋根へと、木や壁を伝って動ける体であることが、家の周りで見かける理由の一つです。ただし、見かけたからといって、その家に長く住みついているとは限りません。
毒がなくても野生動物です。同じ解説シートは、近づくと身を守ろうとして攻撃することがあり、かまれると感染症になる場合があると注意しています。また、子どものアオダイショウは模様が毒ヘビのニホンマムシに似ていて、ヘビは色の変化が多いため、模様だけで毒の有無を見分けるのはとても難しいとされています。自分で判断せず、近づかず、素手で触らないことが前提です。
参考:岩手県立博物館|けんぱくものしりシート アオダイショウ(2023年5月、PDF)
アオダイショウに毒はありますか?
アオダイショウは無毒です。ただし野生動物なので、近づくと身を守ろうとして咬みつくことがあり、咬まれた傷から感染症になる場合もあります。子どもの頃は毒ヘビのニホンマムシに模様が似ているため、見た目で決めず、近づかず素手で触らないでください。
蛇の食べ物|アオダイショウは何を食べる?ネズミ・鳥の卵・カエル
ヘビが野生で何を食べるかは、種類によって違います。アオダイショウは、岩手県立博物館の解説シートではカエル、ネズミ、小鳥やその卵、国土交通省の河川事務所の解説では主にネズミ類や小鳥と紹介されています。下の表は、公的機関の資料にある食べ物と見られやすい場所を、家の周りで出会いやすい3種で並べたものです。ヤマカガシの行だけは、ジャパン・スネークセンターの「身近な毒ヘビ」の記載によります。
ヘビを呼ぶ餌は一つではありません。ネズミだけでなく、小鳥の巣や水辺のカエルも理由になります。ヘビを見かけたからネズミがいると決めつけず、ネズミが疑われるときの最初の確認と並べて、家の周りの餌を一通り点検します。
「蛇 卵 食べる」と調べる人の多くは、軒先や屋根のすき間にある鳥の巣が狙われないか心配しています。アオダイショウが小鳥の卵を食べることは、岩手県立博物館の資料に書かれています。ただし、環境省の捕獲許可制度の概要によると、鳥獣保護管理法は、狩猟による場合を除き、鳥獣の捕獲や殺傷、鳥類の卵の採取を原則として禁止しています。卵やヒナのいる巣を、守るつもりで動かしたり取り除いたりするのは避け、自治体の鳥獣担当に相談してください。
| 種類 | 主な食べ物(資料の記載) | 見られやすい場所(資料の記載) | 毒 |
|---|---|---|---|
| アオダイショウ | カエル、ネズミ、小鳥とその卵 | 田んぼや畑、民家の周り。木の上や地上、木造住宅にも住み着く | なし |
| シマヘビ | トカゲやカエルを中心にさまざまな小動物 | 山道、草原、田んぼ、畑、民家など | なし |
| ヤマカガシ | カエル | 水田や池、川の周り | あり |
ヘビが家に入る3つの理由|餌・隠れ場所・入口
大田区、長久手市、三島市は、ヘビを寄せ付けない方法として、餌になるネズミなどを減らすこと、隠れ場所になる草むらや、やわらかい土の穴、木の根元のすき間を減らすこと、人家の穴やすき間を埋めることを案内しています。家に入る理由は、この3つを建物に当てはめると整理できます。
理由1|天井裏や壁の中にネズミがいる
ネズミは夜間や家人が留守のときに動くため、姿を確認しにくい動物です。東京都のねずみ防除指針は、音、かじり跡、フン、足跡、体のこすり跡といったラットサインから、活動の場所や侵入経路を推定するとしています。ヘビを見かけた家では、ヘビの姿だけでなく、こうした痕跡が天井裏や台所まわりにないかを同じ時期に確認すると、原因の見当をつけやすくなります。
黒光りする足跡やこすり跡の見方は、壁際の黒い汚れとラットサインにまとめています。痕跡を触って集める必要はなく、場所と写真を記録すれば調査に渡せます。
理由2|軒や屋根のすき間に鳥の巣や卵がある
小鳥や卵を餌にする以上、軒や屋根、換気口の周りにある鳥の巣は、ヘビにとっての餌場になりえます。巣の下に巣材やフンが落ちている場所、鳥の出入りが多い場所があれば、ヘビの目撃位置と重なっていないかを見ます。卵やヒナの有無を確かめる前に巣へ触れず、屋根の確認は地上から見える範囲にとどめてください。
理由3|隠れ場所と入口が建物の周りにある
ヘビは外敵から身を守れる場所を好むと、大田区と長久手市は説明しています。人家のすき間や、積んだ資材の陰は、雨風と外敵を避けられる場所になりえます。国土交通省の河川事務所の資料は、アオダイショウが木造住宅に住み着くことがあると述べ、寒い冬にはほとんどの爬虫類が冬眠するとしています。
冬に建物がどう使われるかは、今回確認した資料からは分かりません。姿が見えない季節でも、すき間の点検は意味があります。
屋根裏・天井裏・床下の痕跡を照合する|抜け殻・音・ラットサイン
屋根裏や天井裏、床下は、読者自身が入って確かめる場所ではありません。足を踏み外す、断熱材やほこりを吸い込む、動物と鉢合わせするといった危険があり、調べ方を誤ると痕跡も消えてしまいます。まずは室内から見える範囲と、地上から見える外周を、日付と場所の名前つきで写真に残してください。点検口の内側を見る必要がある場合は、調査を頼む相手に任せます。
ヘビの痕跡として思い浮かぶのは抜け殻ですが、ジャパン・スネークセンターのよくある質問によると、野生のヘビがどのくらいの間隔で脱皮するかは、普通は分からないとされています。抜け殻が見つかっても、いつのものか、今もそこにいるのかは判断できません。見つけた場所と日付だけを記録し、ネズミの痕跡や鳥の巣と同じ図に書き込みます。
次の表は、同じ場所で何を記録するかを、ヘビ・ネズミ・鳥の巣の3つの視点で並べたものです。複数の列に印が付くほど、建物の側に餌と入口が重なっている可能性を、調査の相談で伝えやすくなります。天井裏の音だけでは動物の名前を決められないため、聞こえた時間帯、場所、続いた長さもメモし、天井裏のネズミを疑ったときの伝え方のように調査へ渡します。
| 確認する場所 | ヘビの手がかり | ネズミの手がかり(ラットサイン) | 鳥の巣・卵の手がかり |
|---|---|---|---|
| 軒・雨どい・外壁の上部(地上から) | 目撃した位置と時刻、壁や雨どいを伝っていたか | 配管や電線に沿った黒い汚れ、かじり跡 | 巣材の出入り、フンの落ちる位置 |
| 天井・点検口の周り(室内から) | 抜け殻が見えるか(自分で開けて入らない) | 天井裏からの音、シミ、フン | 鳴き声、巣材の落下 |
| 床下通気口・基礎の周り | 通気口の破損、抜け殻 | 黒光りする足跡・こすり跡 | 軒や屋根側の確認を優先 |
| 台所・浴室の配管まわり | すき間の大きさ、周囲の汚れ | 配水管の貫通部のかじり跡、食品袋の傷 | 換気扇まわりへの巣材の詰まり |
| 庭・物置・資材置き場 | 見かけた場所、近くの草むらや積んだ資材 | 食品・ペットフードの保管状況 | 樹木や物置の巣の有無 |
ヘビが入りやすいすき間|床下通気口・配管まわり・戸袋・軒
ヘビは体が細長く、木や壁を登れるため、入口は地面の高さだけとは限りません。岩手県立博物館はアオダイショウが家のかべを登って民家に入ると紹介し、大田区と長久手市は、人家への侵入を、穴やすき間を埋め、塀などを設置して防ぐと案内しています。
ネズミ対策の側から見ても、東京都のねずみ防除指針は、天井裏、台所・トイレ・浴室の配水管が貫通する部分、換気扇のすきま、押入れや棚の内部、外壁の開口部、床下を、侵入口や生息場所になりやすい重要な場所として挙げています。ヘビとネズミで共通して見る場所が多いため、点検をまとめて行うと手間が減ります。
すき間を見つけても、すぐに塞がないでください。内側に動物が残っていると、閉じ込めてしまうおそれがあります。また、床下通気口のように、空気の通り道を残したまま動物の侵入を防ぐ必要がある場所もあります。考え方は侵入口はいつ塞ぐかと換気口の破損を見つけたときにまとめています。
| 場所 | 見るポイント | 塞ぐ前の確認 |
|---|---|---|
| 床下通気口 | 金網の破れ、外れ、ずれ | 床下の空気の通り道が残る構造か |
| 配管の貫通部(台所・浴室・エアコン) | 配管と壁のすき間、パテやカバーの欠け | 水漏れの点検や配管交換の妨げにならないか |
| 戸袋・シャッターボックス | 開口部、壁との接合部のすき間 | 内部に動物や巣材が残っていないか、開閉を妨げないか |
| 軒・屋根のすき間 | 瓦や軒天のすき間、雨どいの外れ | 高所作業になるため、地上から見える範囲の記録にとどめる |
| 基礎・外壁の穴やひび | 土の穴、基礎のひび | 中に動物が残っていないことを確かめてから補修する |
家の中でヘビを見つけたときの対応と、いなくなった後の点検
室内で見つけたときは、慌てて追い回さず、人とペットを遠ざけます。大田区と長久手市は、むやみに近づかず、距離をとって追い払う方法を案内しています。大田区の案内には、大きな声を出す、ホースで水をかける、長い棒で追い払う、市販の忌避剤を散布するという例があります。一方、ジャパン・スネークセンターは、刺激するとすき間に入り込み、なかなか追い出せなくなると述べています。
どの案内にも共通するのは、近づきすぎず、素手で触らないことです。ヘビはしばらくすると別の場所へ移動するため、刺激せずに見守る対応も挙げられています。咬まれた場合は、毒の有無を自分で判断せず、医療機関へ連絡してください。
室内で見つけたその場の動き方
室内で見つけたときの動き方は、距離を保つこと、触れないこと、記録を残すことの3点に絞ると迷いません。
- 子どもとペットを別の部屋へ移し、ヘビのいる部屋に人が出入りしないようにする
- 毒ヘビかどうかを見た目で決めず、素手や身近な道具で触らない
- 離れた位置から、写真か手書きの図で、場所・時刻・大きさの目安を残す
- 追い回さず、窓やドアなど外へ出られる位置を確認して距離を保つ
いなくなった後に行う点検
ヘビが見えなくなっても、入った理由が残っていれば、同じ状況は繰り返されます。ヘビの目撃を入口にして、次の点を確認します。
- ヘビが現れた部屋と、外へつながる窓・勝手口・通気口・配管まわりの位置関係
- 近くの天井・台所・押入れに、ネズミの痕跡(黒い汚れ、かじり跡、フン)がないか
- 軒や屋根、換気口のまわりに、鳥の巣や巣材の落下がないか
- 庭側の資材、草むら、植え込みが外壁に接していないか
ネズミ対策と侵入口の封鎖を先に行う理由
ヘビを追い払っても、餌と入口が残っていれば、同じ状況に戻りやすくなります。自治体が共通して挙げる寄せつけない方法は、餌になるネズミなどを減らす、隠れ場所を減らす、すき間や穴を埋める、の3つです。ヘビ本体への対応よりも、この3つを先に整える方が、再び出会う場面を減らせます。ただし、これで来なくなるとは言い切れません。
順序は、原因の確認、餌の管理、入口の補修の順が安全です。原因の確認では、ヘビの目撃位置と、ネズミの痕跡、鳥の巣の位置を同じ図に重ねます。餌の管理では、食品やペットフードの保管、生ごみの出し方を見直します。入口の補修は、中に動物が残っていないことを確かめてから行い、床下通気口のように空気を通す必要がある場所は、換気を保てる方法にします。
ネズミ用の薬剤や捕獲器は、製品の説明書に従い、子どもやペットが触れない場所に限ります。置く場所の判断に迷うときは、調査で確認してから決める選択肢もあります。
ヘビの調査を業者に頼む目安と、費用・相談先の注意
大田区、長久手市、三島市は、ヘビは自然の生きものとして、市や区では駆除や捕獲を行っていないと案内しています。どうしても駆除したい場合は、有料の駆除業者に相談するよう案内しています。一方、小樽市のように、必要に応じて市が捕獲などの駆除を行う自治体もあるため、まずはお住まいの自治体の案内を確認してください。大田区と長久手市は、地域のペストコントロール協会が相談や専門業者の紹介に対応する例を載せています。
長久手市の案内は、駆除費用は自己負担で、業者が現地に着いたときにヘビがいなくなっていても、派遣の費用が発生すると書いています。ヘビそのものより、ネズミの痕跡の確認や侵入口の調査を主な目的にするなら、何を調べ、どこまでを見積もりに含むのかを、依頼前に確かめておくと食い違いを減らせます。料金の見方は蛇の駆除業者と費用でも整理しています。
- 依頼する作業を、ヘビの追い出し、ネズミなど餌の調査、侵入口の補修に分けて伝える
- ヘビや抜け殻、ネズミの痕跡、鳥の巣の位置を写した写真と記録を渡す
- 現地にヘビがいなくても出張・調査の費用がかかるかを、見積もりの前に聞く
- 補修後に同じ場所で見かけたときの連絡先と、保証の範囲を確認する






