都城市で見かけるヤンバルトサカヤスデとは|人体に害のない不快害虫
ヤンバルトサカヤスデは台湾原産の外来生物で、人体や農作物には害を与えないものの、大量発生して強い不快感を与える不快害虫です。都城市は市のページで、市内西部での発生が確認されていると案内しています(2021年10月更新)。成虫は体長3cm前後で、褐色の地に淡褐色と濃褐色の縞模様があり、在来のヤスデより大型です。
県のチラシは、生息確認地として宮崎市、都城市、日南市、西都市、国富町、高鍋町、新富町を挙げています。毒はなく、刺したり咬んだりする直接の危険もないと説明しています。一方で、夜に集団で建物を取り囲み、家屋に入り込むことがあるとされており、住まいの周りに集まったときの対処が必要になります。
ヤスデとムカデの違いは、ヤスデとムカデの見分け方で足と体の形から比べられます。ムカデは咬むことがあるため、見分けに迷うときは素手で触らないでください。
| 確認する点 | 県・市の案内の内容 |
|---|---|
| 原産地 | 台湾原産の外来生物 |
| 成虫の大きさ | 体長2.5〜3.5cm程度。在来のヤスデ(10〜25mm)より大型 |
| 体の色 | 黄色から茶褐色で、淡褐色と濃褐色の縞模様に見える。黒い紋が特徴 |
| 在来のヤスデの色 | 黒褐色 |
| 好む場所 | 湿度の高い草地、落葉の多い土壌、道端の側溝など日当たりの悪い湿った場所 |
| 活動する時間 | 昼は日陰に潜み、夜に活動する |
ヤンバルトサカヤスデに触ると危険ですか?
県は、毒や刺咬など人体への直接的な危険はないと説明しています。ただし刺激を与えると悪臭ガスを出すため、熱湯をかけたり火で焼いたりして処理しないでください。
10〜11月は成虫の繁殖期|雨のあとの夜に集団で移動する
県のページによると、ヤンバルトサカヤスデの寿命は1年程度で、繁殖期は10〜11月です。交尾後およそ1か月で産卵し、1回の産卵で数百個の卵が扇状に産み出されます。卵は8日程度でふ化して乳白色の幼虫になり、成長の途中の段階を経て成虫になります。降雨後など特に湿度の高い夜には集団で大移動し、その時期は4〜6月の幼虫と、10〜11月の成虫の年2回です。
2026年10月3日の現在は、成虫の集団移動と繁殖の時期に入っています。雨が降ったあとの夜に、玄関、ブロック塀、側溝のまわりで数が増えたなら、この時期の動きかもしれません。見つけた日、雨の有無、場所、おおよその数を数日分メモしておくと、市への情報提供や業者への相談で状況を伝えやすくなります。
国立環境研究所の侵入生物データベースも、繁殖期は10〜11月で、雨上がりの蒸し暑い日に集団で移動すると説明し、草刈りや側溝の掃除で日当たりの悪い湿った場所を減らすことを発生予防の方法に挙げています。同データベースの国内分布欄に宮崎県は載っていませんが、2010年の登録情報であり、県内の最新の生息確認地は県のチラシで確認できます。
| 時期 | 状態 | 家の周りでの対応の目安 |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 幼虫の集団移動 | 幼虫期に合わせた下草の除去や側溝の清掃、土の掘り起こしが効果的と県・市が案内 |
| 10〜11月 | 成虫の集団移動と繁殖期 | 成虫が家の周りに集まりやすい。侵入を防ぐ工夫と、死骸の片づけを行う |
| それ以外の時期 | 昼は日陰や土中に潜む | 湿った日陰を減らす手入れを続ける |
家の周りでできる対策|湿った日陰を減らし、侵入を防ぐ
県と市は、幼虫は乾燥に弱いため、幼虫期に合わせて下草を刈って日当たりを改善すること、側溝を清掃すること、土を掘り起こすことが効果的だと案内しています。また都城市のページは、ヤスデは薬剤に弱いとされるとして、活動時期に合わせて家屋の周りに薬剤を散布する方法を示し、県のチラシも忌避剤やスプレーによる処理を挙げています。薬剤は製品の表示に従い、使う場所と回数、小さな子どもやペットの動線への配慮を確認してください。
県のチラシには、表面がつるつるした所は歩行できないため、紙製のガムテープを家屋の周りに貼ると侵入を防げるという方法が載っています。玄関まわりやサッシの下など、夜に集まりやすい場所の外側に貼る使い方が考えられますが、貼る場所は住まいの状況に合わせて決めましょう。
駆除したあとの死骸は、放置すると雨にぬれて強い悪臭を放つと県のチラシが注意しています。市町村のごみの出し方に従って処分します。侵入を防ぐ作業をどこまで自分で行うかは、害虫の侵入予防はどこまで自分でできるかも参考になります。
| 対策 | 県・市の案内 | 注意すること |
|---|---|---|
| 下草の除去、日当たりの改善 | 幼虫期に合わせて行うと効果的 | 刈った草や落ち葉は市のごみのルールで処分する |
| 側溝の清掃 | 日当たりの悪い湿った場所を減らす | 水はけと落ち葉のたまり方を見る |
| 土の掘り起こし | 幼虫への対策として効果的とされる | 手袋を着けて作業する |
| 家屋の周りへの薬剤散布 | 活動時期に合わせて散布すると効果的 | 製品表示に従い、子どもやペットの動線を避ける |
| 紙製ガムテープを家屋の周りに貼る | つるつるした面は歩けないため侵入を防げる | 出入口や基礎のまわりなど、状況に合わせて貼る |
熱湯や火で追い払わない|悪臭ガスと体調への注意
県と市は、駆除のために焼いたり熱湯をかけたりして刺激を与えると、シアン化合物を含む悪臭ガスを出すと注意しています。このガスにはフェノールなどの芳香族化合物も含まれ、大量に吸い込むと頭痛、下痢、吐き気といった症状が出ることがあるとされています。
集団で出ているからといって、バーナーや熱湯で一度に処理しようとすると、自分や家族が体調を崩すおそれがあります。においで気分が悪くなったときは、無理をせず風通しのよい屋外に出て、症状が続く場合は医療機関や公的な相談窓口に相談してください。診断や治療の判断は医師に任せます。
- 熱湯をかけない
- 火やバーナーで焼かない
- 死骸を放置せず、市のごみの出し方で処分する
庭木や土の移動で広がる|購入・植え替え・工事のときの注意
県は、ヤンバルトサカヤスデの生息域が広がる大きな要因として、生息地から樹木などを移植するときに、土や堆肥とともに卵や幼虫が運ばれることを挙げています。庭木や鉢植えの購入、植え替えのときは、根の周りの土や落ち葉に虫や卵が付いていないかを見てから運びます。
県のチラシは、事業者向けに、土砂を動かすときの落葉などの残渣の除去、工事車両や重機の洗浄、生息域での薬剤処理、園芸業者の出荷時の防除を求めています。造園や外構の工事を頼む場合は、発注先に、土や植木の持ち込み・持ち出しでヤスデを広げない対策をしているかを聞くと安心です。
都城市への情報提供と、相談先の使い分け
都城市は、ヤンバルトサカヤスデの発生を確認した場合に、被害状況の把握のため環境政策課へ情報提供するよう依頼しています。県は、発生を確認したら住まいの市町村役場に連絡するよう案内し、県の窓口として自然環境課の野生生物担当を挙げています。電話番号は変更されることがあるため、各ページの問い合わせ欄で最新のものを確認してください。
市と県のページには、駆除作業を代行する制度や、薬剤購入費の補助の記載は確認できませんでした。大量発生で自分での対処が難しいときや、家屋の周囲全体の処理を頼みたいときは、害虫駆除業者に相談することになります。日本ペストコントロール協会の案内では、各県協会の害虫相談所が電話などで無料の相談を受け、現場調査や施工は原則有料です。相談内容に合う事業者を紹介する場合もあります。
賃貸住宅や集合住宅では、側溝や植栽、共用の敷地は管理者が対応を決めます。入居者だけで薬剤を散布する前に、賃貸で害獣被害が起きたときの連絡の順番を参考に、貸主や管理会社へ状況を伝えましょう。
| 相談したいこと | 相談先 | 備考 |
|---|---|---|
| 発生の情報提供(場所・時期・数) | 都城市 環境政策課 | 被害状況の把握のため情報提供を依頼している |
| 外来種としての扱い、広がりを防ぐ方法 | 県 自然環境課 野生生物担当 | 県のページとチラシの問い合わせ先 |
| 家の周囲の薬剤処理や駆除を頼みたい | 害虫駆除業者、県ペストコントロール協会の害虫相談所 | 電話相談は無料、現場調査・施工は原則有料 |
| 賃貸や集合住宅の共用部分に出た | 貸主・管理会社・管理組合 | 共用の側溝や植栽は管理者が対応を決める |






