田辺市のヤスデ対策は、薬剤を買った費用への補助が入口です

田辺市の環境課は、市内に生息する外来の不快害虫が家に入るのを防ぐための駆除剤について、購入費を補助する制度を設けています。2026年10月時点の公式案内(2026年6月9日更新)で補助の対象に挙がっている虫は、ヤンバルトサカヤスデの1種類です。ムカデやゲジなど、ほかの虫の薬剤は、この案内には出てきません。

市が補助するのは、家屋への侵入を防ぐために買った害虫駆除剤の購入費です。業者に作業を頼んだ費用や、侵入口をふさぐ工事の費用、掃除や片付けの費用は、この案内の補助対象としては示されていません。補助が出るかどうかで業者への依頼を決めず、自分で防ぐ範囲と、頼む範囲を分けて考えます。

参考:田辺市|田辺市外来生物(不快害虫)駆除用薬剤補助金について

読者の疑問

田辺市は家に来てヤスデを駆除してくれますか?

比較ガイド

今回確認した補助金のページには、市が個人宅で駆除するという記載はありませんでした。公式案内で確認できるのは薬剤購入費の補助で、駆除は自分で行うか、業者に依頼する形で考えます。

補助を受けられる人と、対象になる薬剤の条件

対象者は、田辺市内に居住し、住民基本台帳で田辺市に記録されている人です。住まいが持ち家か賃貸かは、条件として示されていません。ただし、領収書の宛名が申請者と同じであることが求められるため、大家や管理会社が買った薬剤を入居者が申請できるかは案内から判断できません。賃貸の場合は、薬剤を買う前に環境課へ確認すると安心です。

対象の薬剤は、市が案内で名前を挙げた2製品(コイレット、ノックダウンダスター)です。ほかのメーカーの薬剤や、似た用途をうたう別の製品を買っても、案内の対象に入るとは限りません。店頭で選ぶ前に、製品名が案内と一致するかを確かめます。使い方や使う量は、製品の表示に従ってください。

  • 住所:田辺市内に居住し、住民基本台帳で田辺市に記録されている
  • 目的:ヤンバルトサカヤスデの家屋への侵入を防ぐために薬剤を買った
  • 薬剤:市が案内で示す2製品のいずれか

参考:田辺市|田辺市外来生物(不快害虫)駆除用薬剤補助金について

補助額は購入費の2分の1以内。3kg入り最大5袋までが上限です

補助額は、対象薬剤の購入費の2分の1以内で、10円未満は切り捨てて計算されます。残りの半分以上は自己負担になるため、補助を前提に買う量を増やさず、家の周りで必要な量だけを選びます。

量の上限は、最初に購入した日から直近の3月末日までの間に、3kg入りの袋で最大5袋までと案内されています。同じ期間に何回かに分けて買う場合の数え方は、案内の文面だけでは細かく読み取れません。購入のたびに領収書を残し、いつ何袋買ったかを追えるようにしたうえで、環境課の窓口で数え方を確認してください。

補助額は購入費の2分の1以内。3kg入り最大5袋までが上限です:確認項目
項目公式案内の内容(2026年10月時点)準備のポイント
補助率対象薬剤の購入費の2分の1以内。10円未満は切り捨て自己負担が残る前提で購入量を決める
数量の上限最初の購入日から直近の3月末日まで、3kg入りを最大5袋購入日と袋数を領収書で追えるようにする
対象薬剤コイレット、ノックダウンダスター店頭で製品名を確かめてから買う
申請先環境課の窓口来庁の前に必要書類をそろえる

参考:田辺市|田辺市外来生物(不快害虫)駆除用薬剤補助金について

申請は購入から30日以内。領収書の宛名と侵入写真を先にそろえます

申請の期限は、対象の薬剤を購入した日から数えて30日以内です。受け付けているのは環境課の窓口で、必要な書類は、補助金交付申請書、領収書、誓約書、虫が家や敷地に入っている写真、振込先の口座情報です。領収書は、宛名が申請者と同じで、対象の駆除薬剤の費用だと分かる書き方になっている必要があります。

つまずきやすいのは写真と領収書です。写真には、家屋や敷地内に虫が入り込んでいる様子が分かるものが求められています。虫が見えなくなってからでは撮りにくいため、見つけたときに、場所が分かる距離と近くからの写真を撮っておくと準備しやすくなります。レジで宛名のない領収書を受け取ると、後から書き直しを頼むことになるので、会計の時点で宛名と薬剤名を書いてもらいます。領収書や写真を後で探せる形にする方法は、害獣駆除の書類と写真の残し方も参考になります。

  • 購入日を起点に、30日以内に環境課の窓口へ行く日を決める
  • 領収書の宛名を申請者本人にし、薬剤名も書いてもらう
  • 家や敷地に虫が入っている写真を撮っておく
  • 振込先の口座情報を用意する
  • 補助金交付申請書と誓約書は、市が示す様式を使う

参考:田辺市|田辺市外来生物(不快害虫)駆除用薬剤補助金について

自治会向けの衛生害虫薬剤補助は、購入前の申請が必要な別制度

田辺市には、個人向けとは別に、自治会が側溝などで発生する衛生害虫の駆除に使う防疫用薬剤の購入費を補助する制度もあります(2026年2月27日更新の案内)。対象は田辺市自治会連絡協議会に所属する自治組織で、市内の側溝などに発生する衛生害虫の対策に使うこと、市内の販売店から買うこと、薬剤の散布を自治組織の構成員が自分たちで行うことが条件です。

補助額は、1自治組織あたり購入価格の2分の1以内、上限1万5千円(100円未満は切り捨て)です。個人向けの制度とは申請の順番が逆で、薬剤を買う前に自治会長名で交付申請書を出し、買った後に領収書の写しを付けて実績報告書と請求書を出します。市外の店やインターネットで買った薬剤は、対象外と案内されています。対象の薬剤は殺虫剤の系統と成分名の一覧で定められているため、買う前に候補の製品が一覧に当てはまるかを環境課へ確認すると確実です。

自治会向けの衛生害虫薬剤補助は、購入前の申請が必要な別制度:確認項目
比べる点ヤンバルトサカヤスデの個人向け補助衛生害虫の自治会向け補助
対象田辺市内に居住する人田辺市自治会連絡協議会に所属する自治組織
使い道家屋への侵入を防ぐ駆除剤側溝などの衛生害虫対策に使う防疫用薬剤
補助額購入費の2分の1以内購入価格の2分の1以内、1自治組織1万5千円まで
申請の時期購入後30日以内購入前に申請書、購入後に実績報告と請求
購入先案内に購入先の制限の記載なし市内の販売店のみ(市外・ネット購入は対象外)

参考:田辺市|田辺市衛生害虫駆除用薬剤購入補助金について

ヤンバルトサカヤスデとは。環境省のリストで分かること

環境省の外来種リスト第2版は、ヤンバルトサカヤスデを、台湾原産と考えられる外来種として掲載しています。分布する県の一覧には和歌山が含まれ、住宅地や農地、里地・里山的な環境で見られると整理されています。大量に発生して不快害虫になる点が、問題として挙げられています。ムカデとの違いは、ヤスデとムカデの見分け方で足や体の形を比べられます。

同じリストには、防除のときに焼却などの強い刺激を与えると、異臭を伴うガスが出ることがあり、大量に吸い込むと頭痛や下痢、吐き気が出ることがあると書かれています。火を使う方法や強い刺激を与える方法を自己流で試す前に、市が補助の対象にしている薬剤の製品表示を確かめます。体調に不安があるときは、診断や治療を自分で判断せず、医療機関や保健所へ相談してください。

参考:環境省|我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト 第2版 動物(PDF)

補助の対象に入らないものと、業者に頼むときの考え方

補助の案内に示されているのは薬剤の購入費で、業者による施工や侵入口をふさぐ工事の費用は載っていません。大量に家へ入ってくる、玄関や窓まわりで繰り返し見つかるなど、自分で続けるのが難しいときは、作業範囲と総額を書面で出してもらい、市の補助が使えるかとは別に比べます。どこまで自分で対処できるかは、害虫の侵入予防を自分で行う範囲で整理しています。

参考:田辺市|田辺市外来生物(不快害虫)駆除用薬剤補助金について

勧誘や請求で困ったときの相談先

業者への依頼で勧誘や請求に困ったときは、和歌山県消費生活センターの紀南支所が田辺市朝日ヶ丘にあり、平日の9時から17時に相談を受け付けています。県のセンター本所は和歌山市にあり、土日も10時から16時に電話相談を行っています。ヤスデ対策の補助そのものは環境課、契約や請求の相談は消費生活センターと、窓口を分けると話が早く進みます。

参考:和歌山県消費生活センター|所在地・アクセス・受付時間