岐阜市の箱わな貸出は、許可・貸出・回収処分の三つで成り立ちます
岐阜市は、野生の小型鳥獣(アライグマ、ハクビシン、ヌートリアなど)による農作物被害などに困った場合、個人でも捕獲を行えると案内しています。ただし捕獲には事前の許可が必要で、箱わなが必要な人には、市役所本庁の農林課が無料で貸し出します。2026年10月3日に確認した市の公式ページ(2026年7月2日更新)にもとづく整理です。
許可の期間中に捕獲した場合は、市の委託業者が無料で回収し処分します。許可がないまま捕獲したものは、市では回収処分できません。市への相談は、許可、貸出、回収という三つの手続きがつながっていると考えると、準備を抜かさずに済みます。
| 項目 | 市の公式案内 | 利用前に気をつける点 |
|---|---|---|
| 対象の動物 | アライグマ、ハクビシン、ヌートリア等の小型鳥獣 | 「等」に含まれる種類は農林課で確認する |
| 捕獲の前提 | 個人でも可能。鳥獣保護管理法にもとづく事前の許可が必要 | 許可なく、むやみに捕獲することは法律で禁止 |
| 箱わな | 市役所本庁(農林課)で無料貸出。原則1申請につき1つ | 在庫に限りがあり、希望どおり借りられない場合がある |
| 捕獲した後 | 許可期間中の捕獲は市の委託業者が無料で回収処分 | 箱わな自体は回収されず、借りた人が自分で返却する |
| 業者への依頼 | 申請や捕獲を民間の駆除業者に頼むこともできる | 市が特定の業者を紹介することは行っていない |
岐阜市の箱わなは本当に無料で借りられますか?
市の案内では、箱わなが必要な人に市役所本庁の農林課が無料で貸し出すと書かれています。ただし原則は1申請につき1つで、在庫に限りがあります。借りたわなは自分で返却し、汚れが気になる場合はビニールシートなどを用意します。
申請に必要なのは、許可申請書・捕獲区域図・被害状況写真
共通で必要な書類は、捕獲許可申請書、捕獲区域図、被害状況の写真の三つです。区域図には住宅地図のほか、県の「県域統合型GISぎふ」なども使えると案内されています。被害を受けている人と申請する人が違うときは被害防止捕獲依頼書、複数人で捕獲するときは申請者名簿も必要です。
申請は農林課の窓口で案内を受けられます。箱わなを自分で持っている人は、郵送、ファクス、メールでも提出できます。許可証は提出から発送期間を含めて1週間ほどで郵送されるため、設置の予定日は許可証が届いたあとに決めます。メールなどで出したのに許可証が届かないときは、市へ連絡するよう案内されています。
- 捕獲許可申請書(市の様式で、記入例も公開されています)
- 捕獲区域図(住宅地図や県域統合型GISぎふなど)
- 被害状況の写真(被害のある場所が分かるもの)
- 被害者と申請者が異なる場合は被害防止捕獲依頼書
- 複数人で捕獲する場合は申請者名簿
住宅内の被害は、狩猟免許がなくても捕獲者になれる例外があります
市の被害防止捕獲実施要領(2022年11月1日の改正版)は、被害防止捕獲を、農林水産物の被害や生活環境の悪化などが現に生じている、またはそのおそれがある場合に行う捕獲と位置づけています。市長許可の対象一覧には、アライグマ、ヌートリア、ハクビシン、タヌキ、キツネ、アナグマ、テン、イタチ(オスに限る)などが並んでいます。
個人が自分で捕獲する場合、原則として有効な狩猟免許や保険加入などの要件が定められています。ただし要領には例外があり、小型の箱わななどでアライグマ、ハクビシン、ヌートリア等を、住宅等の建物内の被害を防ぐ目的で敷地内において捕獲し、1日1回以上の見回りを行うなど錯誤捕獲を防げる場合は、免許や経験の要件を満たさない人も捕獲者にできると書かれています。
農林業者が自分の事業地内で農林業の被害を防ぐ目的で捕獲する場合にも、同様の例外があります(希少な鳥獣が生息する地域を除く)。なお、捕獲者は原則として岐阜市内に住む人とされ、市外の人は地理を熟知しているなどの条件をすべて満たす場合に限られます。自分が例外に当てはまるかは、申請前に農林課へ確認します。
| 場面 | 要領の書き方(要点) |
|---|---|
| 住宅等の建物内の被害を防ぐ(敷地内で、小型の箱わな等) | 狩猟免許などの要件を満たさなくても捕獲者にできる例外。1日1回以上の見回りが前提 |
| 農林業者が自分の事業地内で農林業被害を防ぐ | 同様の例外がある。希少鳥獣が生息する地域は除く |
| わなによるアライグマ等の許可期間と数量 | 許可期間の基準は365日以内。許可数量は特に定めない |
| 市外に住む人が捕獲者になる | 原則は市内居住。地理に詳しいなど三つの条件をすべて満たす場合に限る |
設置後は1日1回以上の見回りを欠かさず、捕獲したらすぐ連絡します
箱わなと餌の設置は、申請時に渡される案内に従います。市は1日1回以上の見回りを必ず行うよう求めており、捕獲したら、案内に記載された市の委託業者へ連絡します。業者が現場に来て回収し処分するため、捕獲した動物を自分で運んだり、飼ったり、別の場所へ移したりしません。
アライグマは特定外来生物で、生きたままの運搬や飼養は外来生物法で禁止されています(県の案内)。鳥類は愛鳥週間(5月10日から16日)の捕獲を原則避けるよう求められています。野生動物は様々な病原体を持つことがあり、市はむやみに近づかないよう呼びかけています。
餌になるものを屋外に放置しないことも大切です。市の要領は、生ごみや収穫しない野菜・果樹が被害を招く原因になると指摘しています。屋内の被害が続くときは、捕獲と並行して侵入口を調べる必要があるため、侵入口をふさぐ工事の考え方やハクビシンとアライグマの見分け方も確認してください。
市の制度でできないことと、民間業者に頼む範囲
市の案内で確認できたのは、許可申請の受付、箱わなの貸出、捕獲個体の回収処分です。屋根裏や床下の侵入口をふさぐ工事、フンの清掃や消毒、断熱材の交換を市が行う、または費用を補助するという記載は、確認した範囲にありませんでした。これらが必要なら、市の制度とは別に、建物側の対策を考えます。
申請と捕獲を民間の駆除業者に頼みたい場合は、電話帳やインターネットで探すよう案内されています。市は特定の業者を紹介しません。見積もりでは、捕獲、侵入口の封鎖、清掃を分けて金額を出してもらうと比べやすくなります。見積書の項目の読み方や賃貸で被害が出たときも参考になります。
ハチの巣や野鳥の相談は、箱わなの窓口とは別になります
同じ市の案内でも、ハチの巣は別扱いです。岐阜市は、巣のある場所の所有者または管理者が駆除するものと案内し、保健所では駆除を行わず、補助制度もないとしています。専門業者を選ぶときは、複数の見積もりをとり、見積もり自体が無料かどうかも確認するよう案内されています。
野鳥の糞害や鳴き声など、野鳥に関する相談は環境保全課が受け付け、内容に応じて担当部署へつなぐとされています。農林課の案内はアライグマなど小型鳥獣の捕獲許可と箱わなの貸出が中心なので、窓口を間違えないようにします。
参考:岐阜市|ハチの巣の駆除







