イタチの体の大きさ|ニホンイタチとシベリアイタチの数値

イタチの大きさは、種類と性別で大きく違います。国立環境研究所の侵入生物データベースによると、ニホンイタチは頭胴長が雄27〜37cm、雌16〜25cmで、尾長は雄12〜16cm、雌7〜9cmです。シベリアイタチ(チョウセンイタチ)は、頭胴長が雄28〜39cm、雌25〜31cm、尾長が雄16〜21cm、雌13〜16cmと書かれています。尾長を頭胴長で割った尾率は、ニホンイタチは50%を超えず、シベリアイタチは50%以上とされています。

イタチの体の大きさ|ニホンイタチとシベリアイタチの数値:確認項目
種類・性別頭胴長尾長出典
ニホンイタチ(雄)27〜37cm12〜16cm国立環境研究所 侵入生物データベース
ニホンイタチ(雌)16〜25cm7〜9cm国立環境研究所 侵入生物データベース
シベリアイタチ(チョウセンイタチ)(雄)28〜39cm16〜21cm国立環境研究所 侵入生物データベース
シベリアイタチ(チョウセンイタチ)(雌)25〜31cm13〜16cm国立環境研究所 侵入生物データベース

参考:国立環境研究所|侵入生物データベース・ニホンイタチ

読者の疑問

イタチの大きさは何cmですか?

比較ガイド

国立環境研究所によると、ニホンイタチの頭胴長は雄27〜37cm、雌16〜25cm、シベリアイタチは雄28〜39cm、雌25〜31cmです。雄のほうが大きく、尾の長さも違います。通れる隙間は、体長とは別に、資料が3cm程度と案内しています。

イタチが通れる隙間は何cmか|出典別の数値と比較

通れる隙間は、体長の数値からは分かりません。資料は、通り抜けた穴や隙間の大きさで書いています。次の表に、出典ごとの記述を並べました。比較のため、ネズミ、テン、ハクビシンの数値も載せています。測り方や対象が資料ごとに違うため、単純には比べられません。

大東市は、イタチは3cm程度の隙間にも侵入するため、塞ぐ網や金網は3cm未満の目の細かいものを用意するよう案内しています。堺市は、イタチは穴掘りもし、垂直の壁でも登ると説明しています。地面や壁に近い隙間も点検の対象です。数値は目安で、現場の隙間は劣化や工事で形が変わります。

イタチが通れる隙間は何cmか|出典別の数値と比較:確認項目
資料書かれている隙間の目安対象
堺市(2021年2月更新)直径3cm足らずの隙間をすり抜けるイタチ
大阪府(2026年4月更新)3cm足らずの隙間をすり抜ける。3センチ四方の穴から出入りできるといわれているイタチ
大分市3cm(500円玉大)の隙間でも侵入するイタチ
大阪市西淀川区(2026年5月更新)直径3cm(500円玉より少し大きい程度)の穴があれば通過できると言われているイタチ
農林水産省 中型獣類編3cm程の穴や隙間からでも侵入するシベリアイタチ
京都市(2026年4月版のQ&A)3〜4cmの隙間でも侵入する場合があるイタチ
町田市1〜2cmくらいの隙間でも侵入するネズミ、比較のための記述
農林水産省 中型獣類編5cm角のワイヤーメッシュを通り抜けた例飼育の小型のオス、体重約1kgのテン
農林水産省 中型獣類編6cm×12cmの隙間があれば侵入できるハクビシン

参考:堺市|イタチでお困りの方へ

侵入口になりやすい場所の一覧|部位別の点検表

農林水産省のコラムは、シベリアイタチの具体的な侵入ポイントとして、屋根の重なり、入母屋屋根の両隅、床下換気口、給湯器などの配管引き込み部を挙げています。同じマニュアルは、中型獣類の侵入は、地上近くの床下と、軒など上部が狙われ、床下は通風口からが最も多く、上部は軒の破損部分、瓦屋根の隙間、増築した継ぎ目などだと説明しています。写真の説明には、軒の壊れた場所が狙われると書かれています。

町田市は、アライグマとハクビシンの相談が築40年以上の建物から多く寄せられ、現地調査では、劣化して開いた穴のほか、屋根の組み合わせの隙間など、建物の構造上ある隙間から侵入するケースもあったと案内しています。イタチの資料ではありませんが、建物側の隙間は動物の種類を選ばないため、古い建物ほど点検の対象が増えると考えられます。この点は当サイトの推測です。

屋根まわり|軒・屋根の重なり・入母屋の両隅

屋根まわりは、軒の破損、瓦屋根の隙間、屋根と屋根が重なる空間、入母屋屋根の両隅が点検の対象です。横浜市の案内(アライグマ・ハクビシン向け)も、屋根と屋根が重なっている空間を点検箇所に挙げています。どれも高所にあり、屋根に上って確かめる場所ではありません。地上から見上げ、瓦のずれ、軒の板の欠け、黒い汚れ、引っかき傷を探します。

床下と配管まわり|換気口・給湯器の引き込み部

床下の通風口(換気口)は、床下からの侵入が最も多いと農林水産省が述べる場所です。網の破れ、外れ、ずれを見ます。給湯器などの配管の引き込み部は、壁を貫通する管の周りに隙間ができやすく、設備を設置する工事のときに新しい侵入口ができる場合が多いとも書かれています。配管の周りは水漏れや防火の確認が必要になるため、補修は業者に確認します。確認の考え方は 配管の周りを塞ぐ前の確認 にあります。

雨どいと下水管|見落としやすい経路

大阪市西淀川区は、屋根裏へは雨どいの中を登っていることがあり、排出口を金網などで蓋をすると有効だと述べています。大阪府は、古い民家や早い時期に設置された公共下水道と接続している住宅では、下水管から進入する場合があると案内しています。下水管の経路は外から確認しにくいため、調査を頼むときは、業者の点検項目に入れてもらいます。

侵入口になりやすい場所の一覧|部位別の点検表:確認項目
部位資料にある侵入の例地上から見る手がかり注意
軒・軒天軒の破損部分が狙われる(農林水産省)板の欠け、すき間、黒い汚れ、引っかき傷屋根に上らず、地上や2階の窓から見える範囲で撮る
屋根の重なり・瓦の隙間屋根の重なり、入母屋屋根の両隅、瓦屋根の隙間(農林水産省)瓦のずれ、棟まわりの欠け、屋根と屋根の間の空間高所のため、見上げて撮るだけにする
増築の継ぎ目増築した継ぎ目(農林水産省)、増築の接続部分の空間(横浜市)新旧の外壁の取り合い、板や目地の切れ目雨仕舞いにも関わるため、補修は業者に確認する
床下換気口(通風口)床下は通風口からの侵入が最も多い(農林水産省)網の破れ、ずれ、外れ塞ぐと換気が止まるため、通気を保つ方法を確認する
給湯器などの配管の引き込み部給湯器などの配管引き込み部(農林水産省)壁を貫通する管の周りの隙間、擦れ跡水漏れや防火上の確認が必要なため、補修は業者に確認する
雨どい・排出口雨どいの中を登る例、排出口を金網で蓋をする方法(大阪市西淀川区)雨どいに沿った黒ずみ、排出口の状態雨どいの修理が必要なときは、建物の管理者や業者に相談する
下水管(古い住宅)古い民家や早い時期に設置された公共下水道と接続した住宅で、下水管から進入する場合がある(大阪府)外からは確認しにくい業者の調査項目に入れてもらう

参考:農林水産省|野生鳥獣被害防止マニュアル 中型獣類編(アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ等、令和6年3月版)

侵入口の見つけ方|汚れ・引っかき傷・におい・足跡

甲賀市は、侵入口を探す手がかりとして、引っかき傷がついていること、獣の汚れで侵入口が黒く汚れていることを挙げています。農林水産省のマニュアルにも、侵入口と糞被害の写真が載っています。地上から、カメラの望遠機能なども使って見て、軒や通風口の周りに黒ずみや擦れた跡がないかを探します。

痕跡で判断がつかない場合や、今も出入りしているかを確認したい場合に、農林水産省は足跡トラップやセンサーカメラを紹介しています。足跡トラップは、ベニヤ板やトタン板、石灰などを通りそうな場所に置いて足跡を記録する方法です。個人の住宅で試すときは、屋根の上や屋根裏ではなく、地上の通り道から始めます。

においと毛は、侵入口の手がかりとして、確認した公的資料では確認できませんでした。屋根裏のにおいが強くても、においの強さだけでは侵入口の位置を決められません。においの出どころの考え方は イタチのにおいはどこから? にあります。

  • 見つけた場所:建物のどの面か、地面からの高さの目安を書き留めます。
  • 痕跡の種類:黒ずみ、引っかき傷、フン、破損、網の破れを分けて記録します。
  • 写真:位置が分かる引きの写真と、定規を添えた寄りの写真を撮ります。
  • 時刻:夜に出入りを見た時刻と、足音が聞こえた時刻を並べます。

参考:甲賀市|鳥獣による田畑での農作物被害や家屋への侵入被害対策

床下から壁の中を通って屋根裏へ上がる経路

堺市は、イタチは石垣の隙間や床下をすみかとし、最近は天井裏にすみつくことが多くなったと案内し、垂直の壁でも平気で登り、穴掘りもすると説明しています。甲賀市は、相談のときに確認する被害の場所の例として、家屋内の屋根裏、1階と2階の間、床下を挙げ、床下の通風孔の網が壊れた場所や増築部分との隙間から侵入している場合があると案内しています。被害の場所は、屋根裏に限らず、床下や1階と2階の間にも及ぶと考えられます。

農林水産省は、侵入は地上近くの床下と、軒など上部の2系統が狙われると説明しています。この2系統が、壁の内部や配管まわりの空間でつながっている建物では、床下の通風口から入った個体が、壁の中を通って屋根裏へ上がることも考えられます。これは当サイトの推測で、確認した資料に経路を示した記述や図はなく、つながり方は建物の構造によって違います。外からは判断できないため、床下の入口も屋根の入口も、両方を点検の対象にしてください。壁の中から音がするときの考え方は 壁の中からこすれる音のときの調査範囲 にあります。

床下と屋根裏の両方に痕跡がある場合、片方だけを塞ぐと、もう一方の入口から出入りが続くことがあります。見積もりのときは、床下、壁の内側、屋根裏を通して点検するのか、どこまでを点検の対象にするのかを確認します。

参考:堺市|イタチでお困りの方へ

屋根に上らず地上から確認する方法

厚生労働省の職場のあんぜんサイトには、雨漏りの修繕のために鉄骨平屋の工場のスレート屋根の上で作業中、屋根を踏み抜いて約5mの高さから墜落し、亡くなった労働災害の事例が載っています。事業者の作業中の事例で、住宅とは条件が異なりますが、屋根の上は踏み抜きや墜落の危険がある場所です。農林水産省のコラムも、一般の人が点検や封鎖をするには建築知識が必要で、見落としや事故のリスクがあると述べています。

屋根に上らずに侵入口の候補を絞るには、次の順に進めます。点検口がない住宅では、新設の位置と復旧の考え方を 天井裏を調べる点検口がないときの確認 で確認できます。

  • 建物の周りを一周し、軒、瓦、屋根の重なり、雨どい、通風口、配管の引き込み部を、見上げて写真に撮ります。
  • 2階の窓やベランダから、軒先と屋根の端が見える範囲を確認します。
  • 庭木の枝や物置、塀が、屋根や軒に届く位置にないかを見ます。町田市は、アライグマとハクビシンについて、伸びた枝を伝って侵入すると案内しています。
  • 夜間の出入りは、地上から見える範囲で数晩記録します。センサーカメラは、農林水産省が紹介する観察方法の一つです。
  • 点検口から見える範囲は、懐中電灯で照らして撮るだけにとどめ、屋根裏には入りません。

参考:厚生労働省|職場のあんぜんサイト 労働災害事例(スレート屋根の踏み抜き・墜落、No.101379)

塞ぐ材料と、塞ぐ前に不在を確かめる理由

塞ぐ材料について、自治体は金網や金属製のネットを案内しています。大分市は金網や金属たわしで塞ぐこと、大阪府は金属製のネットや網(餅焼き網で代用できる)でイタチが侵入しそうな穴や場所をふさぐことを案内しています。一方、農林水産省のマニュアルは、金属や板など丈夫なものを使い、樹脂ネットや薄い合板は破壊される可能性があるので使わないと述べています。自治体の案内は応急的な方法を含み、恒久的な修繕は下地や固定、換気を業者に確認する、というのが当サイトの整理です。

塞ぐ前に不在を確かめる理由は、中に残った個体を閉じ込めないためです。農林水産省は、侵入場所が確認できたら塞ぐ作業になるが、中に居ないことを確認することを忘れてはいけないと述べています。追い出しから封鎖までの順番は イタチを屋根裏から追い出す方法 に、材料の選び方は 侵入口を塞ぐ材料の選び方 にまとめています。

塞ぐ材料と、塞ぐ前に不在を確かめる理由:確認項目
材料・方法資料の記述注意
金網・金属たわし穴やすき間を金網や金属たわしで塞ぐ(大分市)自治体の案内は応急的な方法を含む。固定の仕方は業者に確認する
金属製のネット・網金属製のネットや網(餅焼き網で代用できる)で塞ぐ(大阪府)網の目は3cm未満が目安(大東市)
3cm未満の目の細かいネット・金網3cm程度の隙間に侵入するため、3cm未満の目の細かいものを用意する(大東市)大東市のページは2021年4月の更新
金属・板金属や板など丈夫なものを使う(農林水産省)軒の修復や侵入口の補修に、板や金属板を使った写真がある
樹脂ネット・薄い合板破壊される可能性があるので使わない(農林水産省)仮留めとして使う場合も、再侵入の可能性を前提に点検する

参考:大分市|イタチの対策について(PDF)

侵入口が見落とされる場面|増改築と設備工事のあと

農林水産省のコラムは、住宅の増改築や、給湯器などの住宅設備を設置するときに、侵入口が新たにできる場合が多いと述べています。そのため、施工業者に隙間ができないよう要望するだけでも、業者の注意が高まり、新たな侵入口の発生を防ぐ効果は大きいだろうと書いています。工事のあとは、配管の周り、設備の周り、新旧の外壁のつなぎ目を、写真で残しておくと、あとで比べられます。

封鎖したあとに別の場所から入られたとき、どこまでが工事の範囲だったかが分からないと、話が進みません。見積書や図面に、塞いだ場所の数と位置、使った材料が書かれているかを確認してください。

参考:農林水産省|野生鳥獣被害防止マニュアル 中型獣類編(アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ等、令和6年3月版)