野生のイタチは何を食べる?ネズミ・鳥・カエル・魚・昆虫・果実
国立環境研究所の侵入生物データベースは、西日本に広がるチョウセンイタチ(シベリアイタチ)の食べ物として、ネズミ類、鳥類、カエル、昆虫類、魚類、甲殻類、果実類を挙げ、在来のニホンイタチより植物質を多く食べるとしています。堺市は、イタチがネズミ、鳥、カエル、魚類、果実類などを好んで食べると案内しています。
大分市の案内は、主食はネズミで、ドバトや昆虫も食べ、ソーセージや卵なども食べると説明しています。北九州市も、イタチはネズミ・鳥類・昆虫を捕食する夜行性の動物としています。野生では小さな動物が中心で、人の食べ物にも手を出すことがある、と読めます。
ニホンイタチとシベリアイタチで暮らし方は違う?
農林水産省のマニュアルのコラムは、西日本で住環境の被害を出す代表格が、外来種のシベリアイタチ(旧称チョウセンイタチ)だと述べています。住宅街など人の生活圏を好み、水辺などの自然環境を好むニホンイタチとは違うとされ、建物を休む場所として使うため、糞尿や騒音の被害も問題になります。
2種の見分け方は、ニホンイタチとチョウセンイタチの違いで整理しています。見た目で決めつけず、痕跡や侵入口から対策を考えます。
| 資料 | 食べ物の記載 | 補足 |
|---|---|---|
| 国立環境研究所(チョウセンイタチ) | ネズミ類、鳥類、カエル、昆虫類、魚類、甲殻類、果実類 | ニホンイタチに比べ、植物質の採食量が多い |
| 堺市 | ネズミ、鳥、カエル、魚類、果実類など | 2021年2月更新の案内 |
| 大分市 | 主食はネズミ。ドバトや昆虫、ソーセージ、卵なども食べる | 更新年の記載はなし |
| 北九州市 | ネズミ・鳥類・昆虫を捕食する夜行性 | 2024年9月更新の案内 |
参考:国立環境研究所|侵入生物データベース・チョウセンイタチ
イタチは野生で何を食べますか?
ネズミ、鳥、カエル、魚、昆虫、果実などを食べます。自治体の案内では、主食はネズミとされ、ドバトや卵、ソーセージなども食べると説明されています。種類や地域によって、食べ物の割合は変わります。
住宅街でイタチの餌になりやすいもの|ごみ箱・ペットフード・鳥小屋・池の魚の点検表
イタチが何を食べるかが分かると、家の周りで餌になるものも見えてきます。公的資料には、イタチとごみ箱の関係を直接示す記述が見当たりませんでした。ここでは、イタチの食べ物と、自治体が野生動物全般に案内している対策を重ねて、点検表にしました。
横浜市は、野生動物を寄せつけない工夫として、ペットフードの残りや取り残した果実を放置しないこと、池に金網を設置すること、鳥小屋は金網を丈夫にして鍵をかけることなどを案内しています。堺市や大分市は、イタチが台所や店に入って、食器や食料品、商品を荒らす苦情があると紹介しています。
| 点検する場所 | 餌になりうるもの | 見直しの例 |
|---|---|---|
| 台所・勝手口・食品庫 | 食料品、卵、ソーセージなどの食べ物、調理くず | 食べ物は容器や冷蔵庫に入れる。勝手口の近くに食べ物の袋を置かない |
| ごみ置き場・ごみ箱 | 生ごみ、においの出るごみ、ごみにつられて集まるネズミ | 自治体の収集ルールに沿って出し、容器のふたを閉める。置き場の汚れを掃除する |
| ペットの餌場 | 屋外のペットフード、食べ残し、置き餌 | 食事のあとに片づけ、夜は屋内にしまう |
| 鳥小屋・庭の小動物 | 飼っている鳥や卵、小動物 | 金網を丈夫にしてすき間をなくし、鍵をかける。夜は小屋を閉じる |
| 池・水鉢 | 金魚やコイなどの魚 | 池に金網をかけて覆う |
| 家の内外のネズミ | ネズミ(主な餌とされる) | ネズミの出入りと、餌になる食べ物を断つ |
ネズミの発生とイタチの関係|公的資料で言えること・言えないこと
イタチを呼び込む要因として、よく話題になるのがネズミです。ここでは、自治体の案内で確認できたことと、確認できなかったことを分けて整理します。
言えること
大分市は主食はネズミ、北九州市はネズミを捕食すると案内しています。ネズミが出入りする家や周辺は、イタチにとって餌のある場所になりうると考えられます。ネズミとイタチの痕跡が同じ家で重なることもあるため、調査を頼むときは、両方を疑って確認してもらうと安心です。
- ネズミの食害やフンが、同じ家や周辺にある
- ごみ置き場や食品庫に、ネズミが出入りしている
- 天井裏や床下で、複数の動物の気配がある
言えないこと
ネズミを減らせばイタチが来なくなる、と示した公的資料は確認できませんでした。イタチは鳥や魚、昆虫、果実も食べるため、ネズミだけに頼らず、餌の管理と侵入口の封鎖を組み合わせて考えます。ネズミ側の対策は、ごみ置き場のネズミ対策と、ネズミ対策の食品保管に整理しています。
鳥小屋・池・畑を守る金網やネットの考え方
イタチは、わずか直径3cm足らずのすき間をすり抜け、穴を掘り、垂直の壁も登り、泳ぎも上手だと堺市は説明しています。農林水産省のコラムも、体の小さいシベリアイタチは3cm程度の穴やすき間から侵入するとしています。この数字から考えると、目の粗いネットや、地面や上部にすき間が残る囲いは、通り抜けられる可能性があります。
農作物では、シベリアイタチの被害は果樹や果菜類に出て、被害の痕跡は作物の下部に見られるため、発見が遅れることがあるとされています。畑では、実の下側や地際の食べ跡をよく見ます。資材の目合いや固定の方法は、3cm足らずのすき間より小さいかを基準に、製品の表示や自治体・農業の窓口で確認してください。
| 守りたいもの | 狙われ方の例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 鳥小屋・飼育小屋 | すき間から入られ、鳥や卵が食べられる | 金網を丈夫にしてすき間をなくし、鍵をかける。地面や屋根との継ぎ目も確認する |
| 池・水鉢 | 金魚やコイなどが減る | 金網で池を覆う。壁を登り、泳ぐ動物のため、縁や周りの足場も確認する |
| 畑の果菜・果樹 | 実の下側や地際がかじられる | 地際の食べ跡を確認する。柵やネットは、目合いと地際の固定を確かめる |
| 床下の通風口・配管まわり | すき間から建物内に入られる | 金属などで塞ぐ。範囲が広いときは専門の業者に相談する |
餌付けをしない・ごみを管理する|続けやすい進め方
藤沢市は、野生鳥獣に餌を与えると人に慣れ、人が与える餌を求めて集まり、フンや騒音などの生活被害や農作物被害、個体同士の感染症の広がりにつながると説明しています。生ごみを適正に管理しなかったり、ペットの餌を外に放置したりすると、野生動物を誘う原因になるともしています。イタチだけを対象にした文章ではありませんが、餌を与えない、餌を放置しないという基本は同じです。
餌の管理は、毎日できる範囲から始めると続きます。次の順番で見直し、片づけたあとの変化も記録しておくと、調査を頼むときに状況を説明しやすくなります。
- 食料品・ペットフード・卵など、屋外や勝手口まわりの食べ物をしまう
- ごみは収集日の朝に出し、容器の汚れや袋の破れを確認する
- 鳥小屋・池・ペットの餌場を、先の点検表で見直す
- ネズミの出入りと、餌になるものの管理を並行して進める
- 片づけたあとのフンや足跡の増減を、日付つきで記録する
餌を断っても屋根裏にいる場合の次の手
餌を片づけたのに、屋根裏の足音やにおいが続くときは、すでに休む場所や子育ての場所として使われている可能性があります。堺市は、イタチは石垣のすき間や床下を住みかとし、最近は天井裏に住み着くことが多く、断熱材をほぐして巣を作り、子育てするケースが増えていると紹介しています。
まず追い出し、侵入口をふさぐ
北九州市は、まず追い出す方法として、においや煙、光を使う方法を紹介し、追い出したあとは侵入口をふさいで再侵入を防ぐよう案内しています。それでも被害が止まらないときは、駆除処理業者に依頼するか、市の許可を得て自分で捕獲できるとしています。薬剤や忌避剤は、製品に書かれた対象や使用場所、注意事項に従って使ってください。
封鎖は専門の業者に相談する
農林水産省のコラムは、住環境に入る動物への防除は、捕獲や薬剤だけでは不十分で、侵入できるすべての穴やすき間を封鎖するしかないとしています。侵入口の例として、屋根の重なり、入母屋屋根の両隅、床下換気口、給湯器などの配管の引き込み部を挙げ、一般の人が点検・封鎖するには建築の知識が必要で、見落としや事故の危険があるため、被害が出ているときは専門の防除業者に依頼するのが無難だとしています。
侵入口の場所はイタチは屋根裏にどこから入るか、追い出しと封鎖の順番はイタチを屋根裏から追い出す方法で整理しています。増改築や給湯器の設置では、施工業者にすき間ができないよう頼むことも有効だと、コラムは述べています。
自分でできる範囲と、許可が必要なこと
堺市、大分市、北九州市は、イタチを捕獲するには許可が必要で、許可なく捕まえることはできないと案内しています。堺市と北九州市は、その根拠として鳥獣保護管理法を挙げています。大分市は、許可を得た場合の捕獲と、捕まえたイタチの処分は申請者が行うとしています。堺市は捕獲器の貸出も行っていますが、数に限りがあります。許可なしでできる作業と許可が必要な作業の仕分けは、イタチ駆除を自分でできる範囲で表にまとめています。
許可の範囲や手続きは、イタチの駆除は違法かで整理しています。業者に頼む場合は、捕獲許可の扱いと封鎖の範囲を、見積もりの前に確認します。業者の比べ方は、イタチ駆除業者の選び方にまとめています。
- 自分でできる:餌の片づけ、鳥小屋や池の補強、足跡やフンの記録、自治体への相談
- 許可や専門知識が必要:捕獲、屋根裏や床下での作業、すべての侵入口をふさぐ工事
- 避ける:餌を与える、素手で触る、薬剤を製品表示と違う方法で使う




