申請前に確認したい失敗しやすい点|駆除前の申込・宛名・写真・期限
補助金は、駆除が終わってから気づいても受け取れないことがあります。確認した公式ページから読み取れる、申請の失敗につながりやすい点は大きく四つありました。最初に一覧で押さえ、そのあとで自治体の例を見ていきます。
補助には上限があり、上限を超える分が自己負担になる点は、確認した自治体に共通しています。西東京市は、駆除作業費用の2分の1と補助限度額のいずれか少ない方を補助するとしたうえで、業者に見積書を頼んで金額を確認してから作業を依頼するよう案内しています。補助は事後に受け取るものなので、上限額と見積額の差を、依頼の前に確かめておきます。蜂の巣の駆除費用そのものの読み方はハチの巣駆除の費用を比べるも参考にしてください。
- 駆除前の申込が必要か。印西市は、事前に市を通して指定業者へ依頼した場合のみ補助の対象とし、駆除後の申請は対象外と明記しています
- 領収書の宛名と申請者の名前。小山市は、申請者氏名、領収書の宛名、振込先口座の名義人が同じでなければならないと注意し、水戸市も同じ方の氏名で申請するよう求めています
- 駆除前後の写真。小牧市、小山市、天理市、鎌倉市、阿見町などが、巣の駆除前と駆除後の写真を必要書類にしています
- 申請期限。小山市は領収書の発行から30日以内、小牧市は領収書の発行日から60日以内、天理市は駆除した日から30日以内か年度末のいずれか早い日、阿見町は駆除処理の実施日から3か月以内と、起点も長さも違います
蜂の巣駆除に補助金は出ますか?
自治体によります。スズメバチの駆除費の2分の1を、5,000円から15,000円を上限に補助する例が確認できましたが、制度がない自治体もあります。お住まいの自治体の公式ページか担当課で確認してください。
補助金制度の一般的な形|対象の蜂・補助率・上限・予算枠
公式ページを読むと、制度の骨格は共通しています。対象は人に危害を及ぼすおそれの大きいスズメバチの巣で、アシナガバチは対象外とする自治体が目立ちます。大府市はアシナガバチやミツバチなどを対象外とし、小山市もスズメバチ以外のハチは補助対象外と明記しています。小牧市と天理市は、スズメバチ類に加えてミツバチも対象に含めています。
補助率は駆除費用の2分の1が中心で、100円未満の切り捨てが付く例が多くあります。鎌倉市は消費税を除いた費用の3分の1で上限は1万円です。前橋市は市の指定業者に依頼して個人負担6,000円という、定額に近い形です。予算の範囲内の制度が多く、西東京市は予算がなくなり次第終了、小山市は予算額に達したら受付期間内でも締め切ると案内しています。駆除を急ぐ夏から秋は、受付状況を先に確かめましょう。
駆除のために建物の一部を壊す費用や、その復旧費用を補助の対象外とする自治体もあります。小牧市、天理市、生駒市がそうで、鎌倉市は樹木の伐採費用も対象外です。見積書で、巣の駆除そのものの費用と、解体・復旧・伐採の費用を分けてもらうと、領収書と申請書類をそろえやすくなります。
制度がある自治体の例|都道府県別の補助内容(2026年10月3日確認)
表は、2026年10月3日に公式ページを開いて確認した12自治体です。掲載ページに表示されていた更新日などを右端に示しました。制度は年度で変わるため、更新日が古いページや、作成日だけが載るページは、今年度も受け付けているかを担当課に電話で確認してください。
同じ補助率でも、対象の蜂、申請できる人、期限は自治体で違います。ここに自治体名がないからといって、制度がないとは限りません。確認した自治体は、公式ページを開けたものだけです。
| 都道府県 | 自治体 | 対象の蜂 | 補助率と上限 | 掲載ページの更新日など |
|---|---|---|---|---|
| 愛知県 | 大府市 | スズメバチ類(アシナガバチ・ミツバチは対象外) | 費用(税込)の2分の1、上限5,000円。1世帯につき年度1回 | 2025年7月7日更新 |
| 愛知県 | 小牧市 | スズメバチ類・ミツバチ類(アシナガバチ等は対象外) | 費用の2分の1、上限5,000円 | 2022年4月1日更新 |
| 愛知県 | 大口町 | スズメバチ類 | 費用の2分の1、上限5,000円 | 作成日2010年4月5日の表示 |
| 奈良県 | 天理市 | スズメバチ・ミツバチ(営巣中のもの。アシナガバチは対象外) | 費用の2分の1、上限8,000円 | 2026年6月25日更新 |
| 奈良県 | 生駒市 | スズメバチ(現に活動中の巣) | 費用(税込)の2分の1、上限10,000円 | 2026年8月26日更新 |
| 茨城県 | 水戸市 | スズメバチ(他のハチは対象外) | 費用の2分の1、上限10,000円。申請は同一年度1回限り | 2026年4月2日更新 |
| 茨城県 | 阿見町 | スズメバチ | 費用の2分の1、上限15,000円 | 2025年4月1日更新 |
| 栃木県 | 小山市 | スズメバチ(種類は問わない。他のハチは対象外) | 費用の2分の1、上限5,000円 | 2026年4月22日更新 |
| 群馬県 | 前橋市 | スズメバチの巣(山林・原野・河川などは対象外) | 市の指定業者に依頼し、個人負担6,000円(補助は巣1個につき6,100円) | 2026年4月1日更新(令和8年度の要項) |
| 千葉県 | 印西市 | スズメバチの巣(成虫のみの駆除は対象外) | 費用の2分の1以内、上限50,000円。市を通して指定業者へ依頼 | 2026年6月19日更新 |
| 東京都 | 西東京市 | スズメバチ(実際に出入りしている巣。空の巣は対象外) | 費用(税込)の2分の1、上限10,000円 | 2026年8月4日更新 |
| 神奈川県 | 鎌倉市 | スズメバチの巣(現に活動しているもの) | 費用(税抜)の3分の1、上限10,000円 | 2026年3月9日更新 |
申請の順番|駆除後に申請する型と、駆除前に動く型
補助金の申請は、駆除の前後どちらで動くかによって、準備の順番が変わります。大きくは、駆除後に領収書と写真で申請する型、駆除前に市や職員が関わる型、市の指定業者を通す型の三つです。自分の自治体がどれかを先に確かめると、業者に電話してよいタイミングが分かります。
駆除後に申請する型:領収書と写真が決め手
大府市、天理市、小山市、水戸市、西東京市などは、駆除後に領収書(写しまたは原本)を添えて申請します。天理市、小山市、水戸市は駆除前後の写真も必要で、大府市は業者が発行する駆除処理の実績報告書の添付が必要です。生駒市は、領収書に氏名、駆除年月日、駆除費、業者の印、「スズメバチ駆除」の名目が書かれたものを求めています。業者に領収書の書き方を伝えておくと、申請書類の不備を避けやすくなります。
駆除前に市や職員が関わる型:先に連絡しないと対象外になる
印西市は、駆除前に市へ申込が必要で、市を通さない駆除後の申請は対象外としています。大口町は、平日は町職員の現場確認を受けてから専門業者に依頼するよう求め、休日に急いで駆除する場合だけ、駆除前後の写真を保存して後日申請する扱いです。小牧市は、駆除前の巣の写真を撮るところから手順が始まります。見つけたら、業者へ電話する前に、担当課へ問い合わせてください。
指定業者を通す型:申請書類を業者が渡すことがある
前橋市は、指定業者へ電話で依頼し、個人負担6,000円を業者に支払うと、業者が依頼者に代わって保健所へ補助金を申請する流れです。鎌倉市は、市が指定した事業者に頼めば、事業者を通じて申請書類を提出できると案内しています。ただし、天井裏、床下、高所、土中などの特殊な場所で費用が基準を超えるとき、前橋市では超過分が自己負担になります。
| 自治体 | 申請の順番 | 期限・書類のポイント |
|---|---|---|
| 大府市 | 市の承認を受けた業者へ依頼 → 駆除後、業者が実績報告書と領収書を発行 → 環境担当課で申請 | 承認業者の利用が前提。申請者が市外在住の場合は世帯全員の住民票が必要 |
| 小牧市 | 駆除前の巣の写真 → 業者へ依頼・支払い → 駆除後の写真 → オンラインまたは郵送・窓口で申請 | 領収書の発行日から60日以内。領収書にハチの種類の明記が必要 |
| 大口町 | 平日は町職員の現場確認を受ける → 専門業者へ依頼 → 申請 | 休日に急いで駆除する場合は、駆除前後の写真を保存して平日に申請 |
| 天理市 | 登録業者へ依頼 → 駆除 → 申請 | 駆除した日から30日以内か年度末のいずれか早い日まで。位置図と駆除前後の写真が必要 |
| 生駒市 | 業者へ依頼 → 駆除 → 持参か郵送で申請(インターネット申請は不可) | 領収書が発行された年度の3月31日まで。不明点は駆除前に担当窓口へ確認 |
| 水戸市 | 業者へ依頼 → 駆除 → 窓口で申請(郵送不可) | 駆除を完了した年度内。写真3枚(駆除前、駆除後、巣のある場所付近の全体)と領収書の原本 |
| 阿見町 | 業者へ依頼 → 駆除 → 役場の窓口で申請 | 駆除処理を実施した日から3か月以内。駆除前後の写真と領収書の写し |
| 小山市 | 業者へ依頼 → 駆除 → 環境課の窓口へ提出 | 領収書が発行されてから30日以内。駆除前後の写真と位置図または見取り図 |
| 前橋市 | 指定業者へ電話 → 日時調整・立会い → 個人負担を支払う → 業者が代わって申請 | 申請書類は駆除時に業者が渡す。立会いが必要 |
| 印西市 | 駆除前に市へ申込 → 市を通して指定業者へ依頼 | 駆除後の申請は対象外。申込は電子申請か窓口・電話(平日の受付時間内) |
| 西東京市 | 駆除完了・全額支払い → 申請・実績報告兼請求書と領収書を環境政策課へ提出 | 予算がなくなり次第終了。書き損じは受付できない |
| 鎌倉市 | 業者へ依頼 → 駆除 → 環境保全課へ申請(指定事業者なら事業者経由も可) | 領収日から60日以内か、申請する年度の2月10日のいずれか早い日まで |
指定業者・登録業者の条件がある場合
補助を受けるには、頼む業者が条件に合っていることが前提の自治体があります。指定や登録の条件は自治体で形が違い、条件に合わない業者に頼むと補助が出ません。見積もりを取る前に確認してください。
承認・登録・指定が条件の型
大府市は市が承認した処理業者、天理市は登録駆除業者に頼むことが補助の条件です。印西市は、市を通して指定業者へ依頼すること、前橋市は市の指定業者へ依頼することが条件になります。大府市のページには承認業者11社、天理市のページには登録業者の連絡先一覧、前橋市のページには指定業者の受付電話が載っていました。印西市は業者の一覧を載せず、市への申込を通して指定業者へ依頼する仕組みです。
業者を自分で選べる型
小牧市は、駆除業者を申請者が直接選んで依頼するもので、紹介が必要なときは愛知県ペストコントロール協会へ相談するよう案内しています。業者の指定がない自治体でも、領収書にハチの種類や駆除の内容を書いてもらう必要があるなど、書類の条件は残ります。
業者に電話するときに確認すること
電話では、補助金の申請書類(実績報告書、領収書の書き方、写真の撮影)に対応してもらえるかを聞いておきましょう。条件に合う業者が近くにいない、見積額が合わないといった場合は、補助の対象になる業者の範囲を担当課に聞いてください。範囲外の業者に頼むと補助が出ないことを前提に、見積もりを比べる必要があります。
賃貸・空き家・自治会が申請するときの確認
申請できる人は、所有者だけとは限りません。前橋市は、賃貸住宅は自らが居住する住戸とベランダ・バルコニーを対象とし、階段やエントランスなどの共有部分は対象外としています。管理している市内の空き家や、市の自治会も補助の対象者に含めています。自治会館などにできた巣は、会長や管理者が申請できるかを担当課に確認してください。
賃貸で巣を見つけたときは、補助の申請より先に、管理会社や貸主への連絡が要ります。連絡の順番や費用負担の確認先は蜂の巣を賃貸で見つけたら管理会社へで整理しています。補助や貸出を使う場合は、誰が申請者になり、領収書の宛名を誰にするかを、業者を手配する前に決めておきます。
| 自治体 | 申請できる人(確認できた記載) | 対象外・注意 |
|---|---|---|
| 小山市 | 市内で営巣する土地・建物を所有または賃借している個人 | 申請者本人または同居の家族が申請。申請者氏名、領収書の宛名、口座名義人は同じにする |
| 阿見町 | 営巣する町内の土地・建物の所有者、管理者または賃借する個人 | 駆除処理を実施した日から3か月以内に、役場窓口で申請 |
| 小牧市 | 所有者、使用者または管理者(国・地方公共団体を除く) | 申請者と口座名義人が異なる場合、オンライン申請はできない |
| 前橋市 | 個人(賃貸住宅は自分の住戸・ベランダ・バルコニーに限る)、市の自治会、私立保育園・学校等の管理者 | 賃貸住宅の階段・エントランスなどの共有部分、法人所有の建物、店舗は対象外 |
| 西東京市 | 共同住宅・一戸建てとその敷地の所有者、所有者に準ずる者、居住者 | 実際に出入りしている巣が対象。空の巣は対象外 |
| 生駒市 | 申請できる人の定義は公式ページの概要では確認できず、申請書は持参か郵送で提出 | 会社・事業所・工場など営業をしている施設と、マンションの共用部分の巣は対象外 |
| 大府市 | 市内に土地または家屋を所有している個人 | 市外在住の申請者は世帯全員の住民票が必要 |
制度がない自治体で費用を抑える方法
補助金がない自治体もあります。費用を抑える現実的な方法は三つです。一つ目は、初期のうちに動くことです。印西市は、駆除費用は巣の大きさ、蜂の種類、営巣場所などで変わり、巣の発見が遅くなって駆除の時期が遅れたものほど費用も多くかかる傾向があると説明しています。同市が公表している、過去3年間の補助申込者の1件当たりの自己負担平均額は13,092円です。これは同市の公表値で、ほかの自治体や場所に当てはまる相場ではありません。
二つ目は、複数社の見積もりです。国民生活センターは、ネットで「500円〜」と表示した業者に頼み、見積もりが示されないまま作業後に約15万円の請求を受けた蜂の巣の相談を紹介し、複数社から見積もりを取って比較するよう助言しています。三つ目は、自治体の別の支援の確認です。名古屋市は、生活保護を受けている世帯や、在宅で寝たきりの高齢者や身体障害者などを含む市民税非課税の世帯に、昆虫等駆除費の補助が可能な場合があると案内しています。前橋市も、生活保護受給者は全額補助としています。
自分の自治体の制度の調べ方|検索語と担当課
検索では、「市区町村名+スズメバチ+補助」「市区町村名+ハチの巣+補助金」「市区町村名+ハチ 駆除」の三つを試します。制度の名前は自治体によって違い、確認した例だけでも、「スズメバチ類の駆除処理費補助制度」(大府市)、「スズメバチ等巣駆除費補助金」(小牧市)、「スズメバチの巣駆除作業補助制度」(西東京市)、「スズメバチ営巣駆除費補助金」(生駒市)などがありました。
担当課も、小牧市は農政課、水戸市は消防局の消防救助課、小山市・生駒市・印西市・鎌倉市は環境関連の課、阿見町は生活環境課と、自治体で分かれます。見つからないときは、市区町村の代表窓口やコールセンターに「ハチの巣の駆除費の補助制度はあるか」と聞きます。補助がなく、自治体も駆除しない場合は、都道府県のペストコントロール協会の害虫相談所が電話相談を無料で受け付けています。自治体窓口の型は蜂の巣駆除は市役所で無料?で比べられます。





