沖縄県の害獣・害虫相談は、困りごとで窓口が分かれます

沖縄県には、本土と共通の害虫や害獣に加えて、県内に生息する毒ヘビのハブや、北部から市街地へ広がっているとされるカラスなど、この地域ならではの相談があります。県の公式ページを見ると、ハブは市町村、野生鳥獣の捕獲許可は県の出先機関か市町村、傷ついた鳥獣の救護は県の自然保護課というように、動物ごとに窓口が分かれています。動物の名前が分からないときは、何を見たか、どこで困っているかから伝えると、担当を案内してもらいやすくなります。

下の表は、県と3市の公式案内から読み取れる最初の相談先です。市町村ごとに対応が違う項目(ハチの巣、ゴキブリの薬品支給、ハブの助成額)は、あとの章で比べます。住んでいる市町村の公式ページで最新の条件を確かめてから連絡してください。

沖縄県の害獣・害虫相談は、困りごとで窓口が分かれます:確認項目
困りごと最初に相談する先公式案内の要点
ハブを見かけた・見失った市町村のハブ対策担当課。身の危険を感じる緊急時は110番県は、屋敷や畑で見かけて捕獲してほしいときは市町村へ連絡するよう案内。捕獲器は市町村が数に限りがある中で貸出
ハチの巣住んでいる市町村。対応外なら専門業者県は、自治体によって駆除の対応が違うため、市町村へ確認するよう案内
ゴキブリ・蚊・ネズミ市町村の衛生・環境の担当課。県ペストコントロール協会の害虫相談所那覇市は家屋内は助言、自治会などの単位は薬品支給と噴霧器の貸出。協会の電話相談は無料と紹介
カラス・ハトなどの捕獲県の出先機関(捕獲場所で異なる)または市町村鳥獣保護管理法のため県知事の許可が必要。ごみ対策や巣立ちを待つ対応が先
傷ついた野鳥・ヒナ救護の前に県の自然保護課へ連絡手を出さず見守るのが基本。ヒナは拾わない
ヒアリに似たアリ・外来のカエル県の自然保護課、環境省の沖縄奄美自然環境事務所むやみに駆除せず連絡。外来種は入れない・捨てない・拡げない
業者の料金・契約県または市の消費生活センター、消費者ホットライン188ネットの格安表示と請求額が違う相談が増えている

参考:沖縄県|ハブについて

読者の疑問

ハブを見つけたら、どこに連絡すればよいですか。

比較ガイド

県は、屋敷や畑で見かけて捕獲してほしいときは各市町村のハブ対策担当課へ連絡するよう案内しています。身の危険を感じて緊急に捕獲してほしいときは110番です。離れられるなら1.5メートル以上距離を置きます。

県の窓口は、自然保護課と薬務生活衛生課の役割で考えます

県の環境部自然保護課は、野生鳥獣の捕獲許可、傷ついた在来の鳥獣の救護、ヒアリ等対策を含む外来種対策を案内しています。ここは野生の動物をどう扱うかの窓口で、家の中のゴキブリやネズミの駆除を引き受ける課ではありません。県の保健医療介護部の薬務生活衛生課と衛生環境研究所は、ハブの習性や環境整備、咬症被害の状況、ハチの月別発生状況など、被害を防ぐための情報を載せています。

那覇市は、市の保健所のトコジラミのページで、宿泊施設などの衛生管理は保健所の生活衛生課、住宅の衛生害虫の相談は環境部の環境衛生課、トコジラミやネズミ・衛生害虫の駆除依頼は県ペストコントロール協会と、相談の内容ごとに連絡先を分けて示しています。このように、保健所や市の課が受け持つ範囲は市町村によって異なります。害虫の相談は、保健所と決めつけず、住んでいる市町村の担当課の案内から確認してください。

参考:沖縄県|有害鳥獣駆除、学術研究、環境調査などを目的とした野生鳥獣の捕獲許可申請

ハブは市町村の担当課へ。捕獲と助成は市で違います

県は、屋敷や畑でハブを見かけて捕獲してほしいときは、各市町村のハブ対策担当課へ連絡するよう案内しています。身の危険を感じて緊急に捕獲してほしい場合は110番です。離れられるなら1.5メートル以上距離を置くこと、県が2026年9月1日から11月30日までをハブ咬症防止運動の期間としていることも示されています。県は、年間40件から60件弱の咬症被害があると説明しています。

予防の中心は環境整備です。県は、石積みなどの穴を埋める、不要な木材を野積みしない、ハブの餌になるネズミが集まらないようにごみを放置しない、空き地は草刈りをこまめに行う、といった点を挙げています。ネズミ対策がハブ対策にもつながるため、ごみ置き場のネズミ対策も参考になります。咬まれたときは慌てず、早く医療機関を受診してください。

下の表の助成額や貸出は、2026年10月時点で確認した各市の公式ページの記載で、年度によって変わる可能性があります。咬まれたあとの申請期限や必要書類は、確認したページに書かれていないため、市の担当課に確かめてください。

ハブは市町村の担当課へ。捕獲と助成は市で違います:確認項目
市見かけたとき・見失ったとき治療費の助成(公式案内)
那覇市(環境衛生課)見つけたら110番、かまれたら119番と案内。捕獲器の貸出・設置(2〜3か月様子を見る)、棲みかになる穴をふさぐセメントや砂などの資材の支給咬症届を出すと、自己負担分のうち1万円まで助成
沖縄市(環境課)見える場所で捕獲できる状況なら捕獲。見失ったときは捕獲器を貸出。閉庁時は沖縄警察署へ確認したページに助成の記載なし
うるま市(環境政策課)危険を感じるときや閉庁時は110番。見失って不安なら環境政策課へ相談医師の治療を受けた場合、申請に基づき5,000円を超えない範囲で助成できる場合あり

参考:沖縄県|ハブについて

ハチの巣・ゴキブリ・ネズミは、市の対応と業者の範囲を分けます

県の衛生環境研究所のページは、ハチの巣を見つけたら、自治体によっては駆除をしてくれる所があるので住んでいる自治体に確認し、対応していなければ専門の業者に頼むよう案内しています。実際に、那覇市は原則として巣ができた場所の所有者または管理者に処理を求め、沖縄市は個人の敷地内の巣について現場確認のうえ駆除できる場合は対応し、できない場合は専門業者へ依頼するとしており、同じ県内でも扱いが違います。

民間に頼む範囲は、市が対応しない場合の巣の駆除や、家屋内のゴキブリ・ネズミの調査、侵入口の封鎖、清掃などです。巣の位置や駆除後の再訪問の有無で費用が変わるため、ハチの巣駆除の費用を比べる見積もりの読み方で確認できます。賃貸住宅では、自分で業者を決める前に貸主や管理会社へ連絡してください。

市ごとの詳しい違いは、那覇市のゴキブリ・ネズミ・ハチ駆除の案内と沖縄市のハチの巣・ハブの相談にまとめています。

ハチの巣・ゴキブリ・ネズミは、市の対応と業者の範囲を分けます:確認項目
市ハチの巣ゴキブリ・蚊・ネズミカラスなど野鳥
那覇市原則は所有者・管理者が処理。駆除方法の相談は受付ゴキブリは家屋・敷地内は助言、自治会・通り会の単位は薬品支給と噴霧器の貸出。ネズミは環境づくりを案内むやみに捕獲や巣の撤去はできない。ごみの出し方と巣立ち後の撤去を案内
沖縄市個人敷地内は現場確認のうえ、環境課で駆除できる場合は対応。技術的に対処できなければ専門業者へ確認したページに案内なし捕獲には県の許可が必要。ごみ袋の管理を案内
うるま市確認した公式ページでは案内を見つけられず(市へ要確認)確認したページに案内なし農作物被害は鳥獣被害防止計画で対応。捕獲許可は県の申請先の区分に従う

参考:沖縄県衛生環境研究所|ハチに注意!!

県ペストコントロール協会の害虫相談所は、業者選びの前の相談先です

県のペストコントロール協会は、公益社団法人日本ペストコントロール協会の九州・沖縄地区の都道府県協会として紹介されています。同協会の案内では、各県協会に害虫相談所があり、電話などによる相談は無料で、現場調査や防除施工が必要な場合は原則有料です。相談内容に応じた事業者を紹介することもできるとされています。沖縄県協会の所在地は那覇市で、会員の事業者は全国の会員名簿のページから確認できます。

ただし、相談が無料でも、どの業者に頼むかは自分で判断します。紹介を受けた業者でも、見積書の内訳の頼み方を参考に、作業範囲、追加料金の条件、再訪問の有無を書面で確認してから契約してください。

参考:日本ペストコントロール協会|九州・沖縄地区(都道府県協会・害虫相談所)

カラス・ハトの捕獲、傷ついた野鳥は県の許可と救護の案内に沿います

県の案内では、野生の鳥や哺乳類の捕獲は鳥獣保護管理法で禁止され、有害鳥獣駆除などの目的で県知事の許可を受けた場合だけ捕獲できます。ハシブトガラスが農作物に被害を及ぼしている、ハトが住み着いて衛生上の被害があるといった有害鳥獣駆除の申請先は、捕獲場所が恩納村・金武町以北なら北部農林水産振興センター、読谷村・うるま市以南なら南部林業事務所、または各市町村です。県は、許可が下りるまで2週間程度かかるとしています。

傷ついた野鳥を見つけたときは、手を出さず見守るのが基本で、ヒナは拾わないよう県が呼びかけています。県の救護事業は希少種をはじめとする在来の野生鳥獣が対象で、所有者のある鳥獣、のら犬・のら猫、ネズミ、ドバトやインコ類などの外来鳥獣は対象外です。救護を考える場合も、先に県の自然保護課へ連絡してください。卵やヒナのある巣の扱いは、巣に卵やヒナがあるときの確認で整理しています。那覇市の対応は那覇市のカラス・ハト対策にまとめました。

参考:沖縄県|傷ついた野生鳥獣を見つけたら

ヒアリに似たアリや外来のカエルを見つけたときの連絡先

県の外来種対策のページは、ヒアリについて、県内での確認は現在のところないと説明し(2025年4月更新)、疑わしいアリを見つけたときは環境省のヒアリ相談ダイヤルを使うよう案内しています。うるま市のページは、ヒアリに似たアリの集団を駆除したい場合は先に環境省や県の自然保護課へ相談するよう求めており、むやみな駆除は拡散のおそれがあるうえ、日本には在来のアリが270種以上いると説明しています。

オオヒキガエルは特定外来生物で、沖縄市では令和6年9月に目撃されました。見かけた、鳴き声を聞いた、卵を見つけたという場合は、県の自然保護課か環境省の沖縄奄美自然環境事務所へ連絡するよう沖縄市が案内しています。外来種については、入れない・捨てない・拡げない、が市の示す基本の考え方です。うるま市の詳しい案内は、うるま市のカラス・イノシシ・ハブの相談で確認できます。

参考:沖縄県|ヒアリ等対策(外来種対策)

料金や契約で困ったら、消費生活センターと188へ

国民生活センターは、害虫・害獣駆除サービスの相談が全国の消費生活センターに増えており、2023年度は前年度の同じ時期の約1.5倍だったと公表しています。インターネットの格安表示と実際の請求がかけ離れる、不安をあおって契約を急がせるといった事例が挙げられ、複数の見積もりを比べる時間をくれない事業者とは契約しないよう助言しています。

困ったときは、消費者ホットラインの188で最寄りの消費生活センターを案内してもらえます。沖縄県の窓口一覧には、県消費生活センターと宮古・八重山の分室のほか、那覇市、沖縄市、宜野湾市、うるま市などの市のセンターが載っています。県の窓口は平日の9時から16時(12時から13時を除く)で、契約書や見積書、広告の画面を手元に用意すると相談しやすくなります。請求トラブルを188へ相談する準備もあわせて確認してください。

参考:国民生活センター|害虫・害獣駆除のトラブルにご注意