長崎市のハチの巣駆除は、個人の所有地では原則として自己負担

長崎市の公式案内では、個人が所有している土地や管理している土地にあるハチの巣について、市は駆除を原則として行っていません。所有者または管理者が、駆除業者へ直接依頼して有料で駆除する扱いです。市に電話をすれば無料で職員が来てくれる、という前提で動くと、日程や費用の見通しが狂います。まず、自分の敷地の巣か、市が管理する場所の巣かを分けて考えましょう。

一方、公園、市道、里道(赤道)、水路(青溝)など、市が所有する公共用地に巣がある場合は、環境政策課へ連絡するよう案内されています。自宅の庭先から巣が見えても、巣のある場所が市道や水路の敷地であれば窓口が変わります。境界がはっきりしないときは、巣に近づいて確かめず、地図や写真で位置を伝えて相談するのが安全です。

長崎市のハチの巣駆除は、個人の所有地では原則として自己負担:確認項目
巣のある場所市の案内で確認できる窓口・扱い
個人の所有地・管理地(庭、家屋、倉庫など)原則は市の駆除なし。所有者・管理者が業者へ有料で依頼
公園、市道、里道(赤道)、水路(青溝)など市の公共用地環境政策課へ連絡
借家、アパート、賃貸マンション家主または管理者へ撤去を相談
スズメバチで、市の駆除事業の要件に当てはまる場合駆除の前に環境政策課か最寄りの地域センターへ相談

参考:長崎市|ハチの駆除(環境政策課)

読者の疑問

長崎市は、自宅の庭のハチの巣を無料で駆除してくれますか?

比較ガイド

個人の所有地・管理地の巣は、市が原則駆除していません。所有者や管理者が業者へ有料で依頼します。例外は、スズメバチの巣で、持家かつ生活保護または市民税非課税の世帯が条件に当てはまる場合で、駆除の前に相談が必要です。

スズメバチの市の駆除事業は、持家で世帯の要件がある

市が駆除を行うのはスズメバチの巣に限られ、持家であって、生活保護を受給している世帯か、市民税が非課税の世帯のどちらかに当てはまる場合です。市の案内は予算の範囲内で実施するとしており、駆除の前に環境政策課か、最寄りの地域センターへ相談するよう求めています。要件に近い世帯は、先に業者へ依頼する前に、まず窓口へ確認しておくと安心です。

市の要綱によると、対象は市内に住所がある人が所有する家屋、またはその敷地内にあるスズメバチです。申込みには、申込書に生活保護受給証明書または市民税非課税証明書と、家屋を所有していることが分かる書類(固定資産税の納税通知書など)を添える形が示されています。市は申込みを受けると、スズメバチの発生や営巣の状況を確認したうえで実施の可否を決め、実施か却下かを通知します。駆除は、市が委託した事業者が行います。

スズメバチの市の駆除事業は、持家で世帯の要件がある:確認項目
確認すること市の案内・要綱に書かれている内容
対象になる虫スズメバチ(巣を含む)に限る。アシナガバチやミツバチは対象外
住まいの条件市内に住所があり、その人が所有する家屋または敷地内。持家が前提
世帯の条件生活保護を受給している世帯、または市民税が非課税の世帯
申込みに添える書類生活保護受給証明書または市民税非課税証明書、家屋の所有を示す書類
決定の流れ市が営巣状況などを確認して可否を決め、実施決定または却下を通知。予算の範囲内で実施

参考:長崎市|長崎市すずめばち駆除事業実施要綱(PDF)

ハチ防護服の貸出は、自分で駆除する人向け

自分で直接ハチを駆除する人には、市がハチの防護服を貸し出しています。相談先は環境政策課のほか、香焼、伊王島、高島、野母崎、外海、三和、琴海の各地域センターです。貸出の期間や、予約が必要かどうかといった細かい条件は、今回確認した公式ページには書かれていません。借りたい日が決まったら、窓口で確かめましょう。

ただし、防護服があれば誰でも安全に駆除できるわけではありません。市の表では、スズメバチは駆除に危険が伴うため専門業者へ依頼するよう書かれています。アシナガバチとミツバチについては、ハチの動きが鈍る夕方か早朝に市販のハチ用スプレーを使い、死滅を十分に確かめてから巣を取り除く方法が案内されています。薬剤の使い方は製品の表示に従い、巣が大きい、高い場所にある、足場が不安定といった場合は、無理をせず業者へ切り替えてください。

参考:長崎市|ハチの駆除(環境政策課)

ハチの種類で変わる、巣の見方と市の案内

市の案内にある表は、スズメバチ、アシナガバチ、ミツバチを、体長、発生時期、巣の寿命で並べています。スズメバチは6月から11月ごろ、アシナガバチは6月から9月ごろ、ミツバチは4月から9月ごろに見られ、スズメバチとアシナガバチの巣は1年限りです。ミツバチの巣は女王蜂が生きている限り続くとされ、季節が過ぎても自然になくなるとは限りません。

種類が分からないまま近づくのは危険です。巣の形や大きさ、ハチの動きを離れた場所から確認し、写真に残して相談に使いましょう。日本ペストコントロール協会の解説は、スズメバチは秋に攻撃的になりやすく、巣を見つけたら近づかないことが一番の予防だと述べています。見分けに迷うときは、スズメバチらしいハチが出入りするときの相談準備や、アシナガバチの巣を見つけたときの考え方も参考になります。

ハチの種類で変わる、巣の見方と市の案内:確認項目
種類体長・発生時期(市の表)巣の寿命市が案内する駆除の考え方
スズメバチ27〜45ミリ/6〜11月ごろ1年限り危険が伴うため専門業者へ依頼。条件に当てはまれば市の駆除事業を相談
アシナガバチ20〜26ミリ/6〜9月ごろ1年限り夕方か早朝に市販のハチ用スプレー。死滅を確かめてから巣を取り除く
ミツバチ12ミリ前後/4〜9月ごろ女王蜂が生きている限り継続アシナガバチと同じ方法の案内。春の分封は短時間で移動を繰り返し、駆除が困難

参考:長崎市|ハチの駆除(環境政策課)

賃貸住宅やミツバチの分封は、窓口と考え方が変わる

借家、アパート、賃貸マンションにハチの巣がある場合、市は家主または管理者へ撤去を相談するよう案内しています。入居者が自分の判断で業者を呼ぶ前に、管理会社へ巣の場所と大きさ、いつから気づいたかを伝えると、共用部の工事の要否や費用の負担先を整理できます。ベランダなど専用で使う場所でも、契約上の取り決めがあることがあるため、先に連絡しましょう。連絡文の作り方は賃貸の害獣被害を管理会社へ報告する文面が参考になります。

春に見かけるミツバチの大きな塊は、巣ではなく分封の途中かもしれません。市の案内では、分封のときは短時間で移動を繰り返すことが多く、駆除が困難とされています。慌てて刺激すると、刺される危険が高まります。判断に迷うときは、ミツバチの塊が分封か巣かを見分ける相談準備を読み、触らずに様子を見ながら窓口で確認してください。

参考:長崎市|ハチの駆除(環境政策課)

業者へ頼むときは、複数の見積もりと作業範囲を比べる

長崎市は、駆除業者の探し方として、職業別電話帳の消毒業の欄に載る業者や、長崎県消毒業協同組合への問い合わせを案内しています。業者によって料金に差があるため、複数の業者に料金を聞いてから依頼することも勧めています。見積もりの内訳の読み方は、ハチの巣駆除の費用を比べるときの見積もりの読み方で整理しています。

国民生活センターは2024年4月の公表で、害虫・害獣駆除サービスに関する相談が増えているとして、ネットの表示と実際の料金がかけ離れる、不安をあおって契約を急がせるといった事例を紹介しています。ハチに刺されて死ぬと言われて不安になり依頼したが、高額だったという相談事例もあります。複数の見積もりを比べる時間をくれない業者とは契約しない、おかしいと思ったらすぐに消費生活センター等へ相談する、という助言が示されています。

  • 巣の場所(高さ、屋根裏、地中など)と大きさを見たうえでの金額か
  • 出張費や再訪問の費用が別になっていないか
  • 巣の撤去と処分が含まれているか
  • 駆除後にハチが戻ってきたときの対応はどうなるか

参考:国民生活センター|害虫・害獣駆除のトラブルにご注意

相談前に準備するメモと、刺されたときの動き

窓口や業者に連絡する前に、巣の場所(軒下、庭木、屋根裏、地面の穴など)、地面からの高さの目安、大きさ、ハチの出入りの多さ、気づいた日を記録します。写真は、巣に近づかず、離れた場所から撮れる範囲で十分です。足場を組まないと届かない場所か、隣家の敷地にまたがっていないかも伝えると、窓口でも業者でも話が進めやすくなります。

万一刺されたときは、まず巣から離れ、症状が重い、息苦しい、何度も刺されたといった場合は、迷わず救急や医療機関へ連絡してください。自己判断で手当てを決めるより、受診して指示を受けるのが確実です。10月も、スズメバチの活動が続く時期にあたります。巣の近くでの草刈りや庭木の剪定は、先に巣の有無を確認してから行いましょう。