福島県の害獣相談は、動物の種類で窓口が変わります

福島県の案内では、野生鳥獣の捕獲や鳥類の卵の採取は鳥獣保護管理法で原則として禁止され、許可を受けた場合などに限って行えます。被害を防ぐための有害鳥獣捕獲の許可は、対象の動物によって担当が分かれます。県のページ(2021年9月更新)では、カワウ・ニホンジカ・ツキノワグマを除く狩猟鳥獣は各市町村、カワウ・ニホンジカ・ツキノワグマと、希少種以外の非狩猟鳥獣は県の各地方振興局が担当です。ただし福島市の案内(2026年2月更新)は、市が許可できる鳥獣にツキノワグマ・ニホンジカも含めており、権限の範囲は市町村によって異なります。

一方、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種には鳥獣保護管理法が適用されないと県は説明しています。家のネズミは許可の手続きではなく、衛生面の相談や駆除方法の検討として、保健所や専門業者に相談する流れになります。屋根裏の音だけで動物を決めつけず、見た姿や痕跡をそのまま伝えると、担当を案内してもらいやすくなります。

福島県の害獣相談は、動物の種類で窓口が変わります:確認項目
困りごと主な相談先確認すること
ハクビシン・タヌキ・イノシシなどの被害市町村の鳥獣担当課捕獲許可の要否、わな貸出の有無
ツキノワグマ・ニホンジカ・カワウ、狩猟鳥獣以外の鳥獣県の地方振興局(市町村が扱う場合もある)有害鳥獣捕獲の許可の担当
ねずみ・衛生害虫市の保健所/県の保健福祉事務所相談できる内容、駆除は誰が行うか
駆除業者との契約・請求のトラブル福島県消費生活センター契約書・見積書・やり取りの記録
虫の種類や対処が分からない県ペストコントロール協会の無料相談電話・メールでの相談方法

参考:福島県|野生鳥獣の捕獲について

読者の疑問

福島県では、市役所が家の害獣を無料で駆除してくれますか?

比較ガイド

確認した範囲では、いわき市は屋根裏に住みついたハクビシンなどの駆除・対策を市では行わないとし、郡山市も建物内での捕獲は困難として、消毒や侵入口の封鎖を含め専門業者への相談を案内しています。わなや防護服の貸出など、支援の内容は市によって異なるため、所在地の市町村に確認してください。

保健所の窓口は、中核市の3市とそれ以外で違います

県の一覧によると、福島市・郡山市・いわき市は中核市のため、相談窓口は市の保健所です。それ以外の市町村は、県の保健福祉事務所(保健所)が窓口になります。県の保健福祉事務所は県北・県中・県南・会津・南会津・相双にあり、衛生推進課の環境衛生チームなどが「ねずみ・衛生害虫に関すること」を担当業務に挙げています。

犬や猫に関する相談・苦情は、県の動物愛護センター(会津支所・相双支所を含む)か、中核市の保健所が担当です。野良猫の被害を野生動物の窓口へ相談しても担当が異なるため、最初に「野生動物か、犬猫か、虫か」を伝えると案内が早くなります。相談する部署が分からない場合は代表番号を利用するよう、県の一覧に書かれています。

参考:福島県|保健福祉事務所(保健所)及び動物愛護センター一覧

アライグマ・ハクビシンなどの外来種は、県へ情報提供できます

福島県は、県内でもアライグマによる生態系・生活環境・農作物の被害が確認されているとして、外来生物法に基づくアライグマ防除実施計画を策定し、令和3年4月1日を始期とする第2期計画を公表しています。あわせて、外来種の生息状況を把握するための「外来種発見報告フォーム」を設け、ほ乳類ではアライグマ、ハクビシン、アメリカミンクを報告対象にしています。

フォームの目的は生息状況の把握とされており、送信しただけで捕獲や駆除が手配されるとは案内されていません。寄せられた情報は外来種マップとして公開されますが、県はすべての生息状況を示したものではないと注記しています。家屋への侵入や農作物の被害で対応が必要な場合は、所在地の市町村へ別に相談してください。

参考:福島県|外来種発見報告フォーム

市町村ごとに違う支援:わな・防護服の貸出と業者一覧

住宅での対応について、確認した市の案内では「建物内の駆除や対策は市では行わない」という説明が目立ちます。いわき市は原則としてイノシシ以外の野生動物の駆除等を行わないとし、郡山市も建物内での捕獲は困難で、消毒や侵入口の封鎖が必要になるため専門業者へ相談するよう示しています。ハチの巣についても、郡山市といわき市は市が管理する土地以外の巣を駆除せず、助成もないと案内しています。そのうえで、道具の貸出などの支援は市ごとに差があります。

貸出の条件や在庫は、年度や時期で変わることがあります。同じ県内でも、隣の市の制度をそのまま使えるわけではありません。相談するときは、被害のある建物や土地の所在地、所有者か借主か、いつから何が起きているかを先に伝え、利用できる制度と対象外の作業を確認しましょう。

市町村ごとに違う支援:わな・防護服の貸出と業者一覧:確認項目
市公式案内で確認できた支援主な条件
福島市ハチの巣駆除用の防護服を無料貸出市内に住所がある人、緊急性がある場合、最長7日間
郡山市ハチ駆除を受け付ける登録業者の一覧を公開民地の巣の除去や助成は行わない
いわき市小型の有害鳥獣用はこわなを無料貸出捕獲許可が必要、2か月間、1人1台
会津若松市中型動物用の箱わな、蜂防護服を貸出箱わなは30日間、防護服は最長5日間

参考:いわき市|よくあるお問い合わせ(野生動物の駆除等に関すること)

クマ・イノシシを見かけたときは、安全の確保が先です

福島県は、2026年9月1日から11月30日まで、県内全域に「ツキノワグマ出没注意報(秋期)」を発令しています。県は、クマ目撃マップで出没状況を確かめること、屋外に生ごみ・野菜・果物・ペットフードを置かないこと、朝夕の行動は複数人で、クマ鈴など音の出るものを携帯することを呼びかけています。目撃したときの連絡先は市町村が案内しており、たとえば郡山市は、人的被害や農作物被害が考えられる場合に農業生産流通課へ連絡するよう求めています。

イノシシについて県は、刺激しない・近づかない・逃げ道をふさがないという3原則を示しています。大きな声を出したり物を投げたりせず、ゆっくり後ずさりして離れる対応です。クマやイノシシに近づいたり、許可なく捕まえようとしたりしてはいけません。安全な場所に離れてから、住んでいる市町村の案内に沿って、見かけた場所と時刻を伝えましょう。いわき市は、イノシシの目撃や農地の被害を最寄りの支所か環境企画課で受け付けています。

参考:福島県|「ツキノワグマ出没注意報(秋期)」を発令しました(令和8年9月1日)

傷ついた野生動物や死がいを見つけたとき

県は、傷ついた野生鳥獣にはむやみに触れず、そっとしておくことを基本としています。人間活動の影響で傷病を負った場合などに一時的な救護を行いますが、幼鳥・幼獣、市町村が有害鳥獣としている種、アライグマなどの外来生物、ノウサギ・コウモリ類などは救護の対象外です。対象外の例には、ハクビシン、タヌキ、アナグマ、キツネ、ハシブトガラスなども挙げられています。

救護の連絡は、自然保護課または各地方振興局が平日の午前8時30分から午後5時15分まで受け付けています。死んだ野生鳥獣は、その場所の所有者・管理者が一般廃棄物として処理するのが基本で、触れる際は素手を避けるよう県は注意しています。野鳥が大量に死んでいる場合は、最寄りの地方振興局か自然保護課への連絡が求められています。

参考:福島県|傷ついた野生鳥獣の取り扱いについて

業者へ頼む前に使える、無料相談と消費生活センター

一般社団法人福島県ペストコントロール協会は、害虫などに関する相談を無料で受け付け、電話またはメールで問い合わせるよう案内しています。福島市のハチの案内でも、専門業者を探す手段の一つとして同協会が紹介されています。相談は無料でも、駆除作業を依頼すれば費用がかかります。作業範囲と金額は、依頼前に見積書で確認しましょう。

契約や請求で困ったときは、福島県消費生活センターが、県内に在住・在勤・在学の人からの相談を受けています。電話相談は月曜から金曜の午前9時から午後6時30分までで、原則として毎月第4日曜日にも午前9時から午後4時30分まで相談日があります(祝日と年末年始を除く。日曜の日程は年度ごとに県のページへ掲載)。相談は原則として契約者本人から行い、契約の経緯や金額を聞かれるため、見積書・契約書・やり取りの記録を手元に用意してください。

参考:福島県|消費生活センター 相談方法のご案内