施工記録は、現在の間取りと重ねて読む
売主や仲介会社へ、見積書、施工報告書、施工図、保証書、点検記録の有無を尋ねます。そろわない場合は、不明な項目を一覧にするだけでも構いません。「駆除したことは覚えている」という説明なら、施工会社名や工事時の部屋から記録を探してもらいます。
工事後に増築や浴室改修があれば、古い施工図と今の建物の形が合っているかを確認します。薬剤処理の履歴と、傷んだ木材の交換・漏水補修の履歴は別のものです。駆除済みという言葉だけで、過去の損傷も補修済みだとは受け取らないようにしましょう。
| 資料 | 読み取る項目 | 不明なら聞くこと |
|---|---|---|
| 施工報告・図面 | 日付、目的、処理範囲、対象外の場所 | 現状の間取りと同じ範囲か |
| 補修の記録 | 部材交換、漏水修理、増改築 | 防除と別に実施した工事はあるか |
| 保証書 | 発行者、期間、対象、免責 | 買主へ引き継ぐ手続きは必要か |
| 調査報告 | 調査日、確認方法、見られなかった場所 | 追加の調査が必要な箇所はあるか |
保証があと3年あると言われました。買った後もそのまま使えますか?
残り期間だけでは分かりません。保証の発行会社へ所有者変更を伝え、承継の可否と手続き、承継後の対象範囲を確認してください。仲介会社には確認結果の書面を共有してもらいましょう。
保証は「残り年数」と「使える人」を確かめる
保証書の写しを読めたら、発行会社へ所有者が変わる予定を伝え、承継できるか、名義変更や再点検が必要かを尋ねます。手続きの期限、費用の有無、必要書類、承継後の終了日まで確認してください。保証が自動的に移る、反対に必ず無効になるとは決めつけません。
再施工の対応と木材等の損害補償も区別します。対象となるシロアリの種類や部位、増改築による条件変更などは個別の保証約款によります。仲介会社の説明と発行元の回答が食い違う場合は、確認できた書面をそろえて整理し、解消しないまま「保証あり」の一言で扱わないようにします。
建物状況調査の名称より、確認した範囲を見る
建物状況調査が済んでいても、報告書の調査範囲、方法、確認できなかった箇所を読んでください。国土交通省は「安心R住宅」の説明でも、シロアリ対策は専門の調査会社等への相談を案内しています。検査済みという表示だけを、家全体にシロアリがいない保証へ置き換えないことが大切です。
蟻害の記載がない場合は、調査対象だったのか、見える範囲で異常が認められなかったのかを担当者へ質問します。床下点検口の有無や進入できない区画も確かめます。調査日から売買までに雨漏りや改修があった場合は、その変化を踏まえて再確認が必要か相談します。
追加調査は、知りたい点を絞って依頼する
日本しろあり対策協会の蟻害・腐朽検査制度では、図面や補修履歴の確認、検査、報告書作成の流れが示されています。追加調査を検討するなら「浴室下が未確認」「古い被害が補修済みか分からない」など、既存資料で埋まらない点を説明して見積もりを取ります。
仕上げを外す必要がある調査は、所有者の了解、復旧方法、費用を先に調整します。購入後のリフォームで確認する案も含め、いつ誰が何を確認するかを仲介会社と整理してください。調査の結果と保証・売買契約上の扱いは別々に確認し、未解決事項を引渡し時に曖昧に残さないようにします。



