ゲジゲジに毒はある?咬む?資料で確認できる範囲
札幌市保健所の「ゲジ類・ヤスデ類」のページ(2022年12月26日更新)は、多くの脚を持つ虫で、しばしば室内に侵入して人を驚かせるが、咬んだり刺したりすることはないと説明しています。アース製薬の「お家の虫を判定する」は、ゲジはムカデのように人を咬むことはないとし、フマキラーのFor your LIFE(2019年10月28日掲載)も、人体への被害はなく無害だと書いています。
一方、アース製薬の害虫なるほど知恵袋(2025年6月24日)には、ムカデには毒があるがゲジに毒はない、ただしいずれも咬まれると痛い、という記述があります。資料の表現はそろっておらず、ゲジの毒の仕組みを詳しく説明するものも、今回開いた範囲では見つかりませんでした。素手でつかんだり、服や寝具の中で押さえたりしないようにします。
札幌市は、室内で見つけたときは衛生的な害はないので、捕まえて外に出すよう案内しています。コップと厚紙など、手に直接触れない道具を使います。つかんで痛みや腫れが続くときは、医療機関に相談してください。
| 資料 | 人への害に関する記載 | 掲載・更新日 |
|---|---|---|
| 札幌市保健所|ゲジ類・ヤスデ類 | 咬んだり刺したりすることはない。衛生的な害はないので、捕まえて外に出す | 2022年12月26日更新 |
| アース製薬|お家の虫を判定する(ゲジ) | ムカデと近縁だが、ムカデのように人を咬むことはない | 2026年10月3日に確認 |
| フマキラー|For your LIFE | 人体への被害はなく無害。衛生害虫には含まれない | 2019年10月28日掲載 |
| アース製薬|害虫なるほど知恵袋 | ムカデには毒があるが、ゲジに毒はない。ただし、いずれも咬まれると痛い | 2025年6月24日 |
ゲジゲジに噛まれたらどうなりますか?
札幌市やアース製薬の資料は、ゲジは人を咬んだり刺したりしないとしていますが、アース製薬の別の解説は、いずれも咬まれると痛いと書いています。素手でつかまず、痛みや腫れが続くときは医療機関に相談してください。
ゲジゲジは益虫?食べる虫と、益虫と言い切れない点
アース製薬は、ゲジは灰黄色で背中に灰緑色の3本の縦じまがあり、体長より長い触角を持つ夜行性の虫で、ハエ、蚊、コオロギ、クモ、ワラジムシなど小さな虫を食べると説明しています。札幌市も、エサは小さな昆虫やクモ類としています。フマキラーは、ゴキブリやクモを食べてくれる益虫で、病原菌を運ぶ性質は備えておらず、衛生害虫ではないと説明しています。
ただし、益虫という呼び方は、見た人の不快感をなくすものではありません。フマキラーも、人間にとって無害なのに不快な「害」虫と言われると書いています。ゲジが室内に出るのは、エサになる虫がそこにいる合図でもあります。ゴキブリが原因のときは、クロゴキブリを家で見つけたらで、侵入と室内の潜み場所の見方を整理しています。
ゲジが食べる虫(資料別)
資料によって挙げる虫は少しずつ違いますが、動き回る小さな虫を捕まえて食べるという点は共通しています。
- アース製薬:ハエ、蚊、コオロギ、クモ、ワラジムシなど
- 札幌市:小さな昆虫やクモ類
- フマキラー:ゴキブリ、カマドウマ、クモ、蛾など
ゲジゲジとムカデ・ヤスデの見分け|大きさ・足・動きを比べる
フマキラーは、ゲジ、ムカデ、ヤスデを、大きさ、色、足の長さと生え方、動きの速さ、人体への被害で比べる表を載せています。下の表はその要約で、数値は種類や個体で変わります。アース製薬の知恵袋は、ムカデ80〜130mm、ヤスデ20〜45mm、ゲジ20〜25mmとしており、資料によって数字が違うため、大きさだけで決めないでください。
動きも手がかりです。アース製薬は、くねくねしながら素早く動くのがムカデ、足が長くふわふわと動くのがゲジと説明しています。フマキラーによると、日本にはゲジとオオゲジがおり、オオゲジは体長40〜80mmで、ゲジの倍以上になるものもいます。大きいからムカデ、とは決められません。
迷うときは、素手で触らず写真を撮り、足の長さと生え方を確認します。ムカデの可能性があるときはムカデが室内に入るとき、ヤスデとの比較はヤスデとムカデはどう違う?を見てください。
| 比べる点 | ゲジ(ゲジゲジ) | ムカデ | ヤスデ |
|---|---|---|---|
| 体の大きさ(フマキラー) | 20〜40mm(オオゲジは40〜80mm) | 60〜200mm | 10〜25mm |
| 色 | 体は褐色で黄色い縞。足は黄色に黒い縞 | 体は黒、足はオレンジ | 体は茶色、足は黄色 |
| 足の長さと数 | 長い。1節に1対で、成虫は15対30本 | 中くらい。1節に1対で、トビズムカデは21対42本 | 短い。1節に2対 |
| 動き | 速い | 中くらい | 遅い |
| 人への被害 | なし(フマキラー) | 強い毒があり、咬む | なし(悪臭の液を出す種類もある) |
参考:フマキラー|For your LIFE ゲジゲジが発生する原因とは?ゲジゲジの予防と駆除について(2019年10月28日掲載)
ゲジゲジが室内に出る原因|エサの虫・湿気・すき間
フマキラーは、ゲジは基本的に屋外で生活し、エサを求めて家の中に入ってくると説明しています。札幌市とアース製薬も、春から秋にかけて室内に侵入するとしています。主な活動時期は3〜12月で、特に6〜9月が活発です。梅雨はゴキブリの幼虫などが繁殖する時期のため、好物を求めて家に入ることが増え、秋の終わりに気温が下がると、越冬場所として入り込むこともあるとされています。
原因は、エサ、湿気、すき間に分けると点検しやすくなります。毎日出る、毎年出るという場合は、このどれかが家の中や周りに残り続けていると考えます。
エサになる虫がいる
フマキラーは、ゲジが家に入るのは、エサになるゴキブリなどがその家にいるからだと説明しています。ゴキブリは、床の食べかすや食材の切れ端、生ごみのにおいに集まるため、まず家の中をエサの虫が発生しない環境にすることが大切だとしています。
- 食べかす、食材の切れ端、生ごみを出したままにしない
- ゴキブリなど、エサになる虫を見かけた場所を記録する
湿気がある場所を好む
ゲジは暗くて湿り気のある場所を好み、石や落ち葉の下、草むら、家の床下などにいるとフマキラーは説明しています。札幌市も、石や落ち葉の下、コンクリートの裂け目に生息するとしています。家の中ではお風呂場などで見かけることがあり、あまり開けない物置やクローゼットを換気して乾燥させるよう勧めています。
すき間から入る
フマキラーが挙げる侵入経路は、玄関ドアのすき間、サッシや網戸のすき間、換気扇やエアコン室外機からダクトをつたう経路です。地面を這って入る虫には、あらゆるすき間が入口になります。
参考:フマキラー|For your LIFE ゲジゲジが発生する原因とは?ゲジゲジの予防と駆除について(2019年10月28日掲載)
ゲジゲジの排水口・窓・床下の点検表
ゲジゲジが出る場所ごとに、見るものと資料の根拠を並べました。排水口からの侵入そのものを説明する資料は、今回開いた範囲では見つかりませんでした。排水口の行は、フマキラーが湿気の多いお風呂場で目撃されると書く点と、エサになる小さな虫が排水まわりにいないかを確かめる当記事の整理です。
床下は、点検口の周りの湿りやカビ臭を外から見るだけで、潜る必要はありません。床下の湿気の見方は、床下の湿気と害虫対策にまとめています。マンションや賃貸住宅では、共用部分や建物の外周は管理者側の管理になるため、すき間や外周の落ち葉、植栽の状態は、見つけた場所と日時を添えて管理会社に伝えます。
| 場所 | 見るもの | 資料の根拠 |
|---|---|---|
| 玄関ドア・勝手口・サッシ・網戸(窓の隙間) | ドアの下、サッシの合わせ目、網戸の破れや浮き | フマキラーが、玄関ドアやサッシ、網戸のすき間を侵入経路に挙げる |
| 換気扇・エアコン室外機・配管まわり | 外壁の貫通部、ダクトまわりのすき間 | フマキラーが、換気扇やエアコン室外機からダクトをつたう侵入を挙げる |
| 浴室・洗面所・排水口まわり | 水気の残り、排水口のぬめり、チョウバエなど小さな虫の有無 | フマキラーが湿気の多いお風呂場での目撃を挙げる。排水口からの侵入の記載は未確認(当記事の整理) |
| 床下・点検口の周り | 湿り、カビ臭、水跡。床下には潜らない | フマキラーが、家の床下に生息するとしている |
| 物置・押入れ・クローゼット | 湿気、使っていない収納の換気 | フマキラーが、換気と乾燥を勧める |
| 庭の石・落ち葉・プランター・資材の下 | 湿って暗い隠れ場所、落ち葉のたまり | 札幌市が石や落ち葉の片づけを案内。フマキラーが物置きの場所やプランターを挙げる |
ゲジゲジに使える殺虫剤の適用表示|ムカデ・ゲジ用の選び方
札幌市は、室内への侵入を防ぐため、建物の周囲や土台の腰回りに帯状に殺虫剤を散布するとよいと案内しています。アース製薬のムカデコロリ 粉剤 550gの製品ページ(2026年10月3日に確認)は、対象害虫をムカデ、ヤスデ、ゲジゲジとし、散布場所の例に、植木鉢やプランター、枯葉、朽木などの下、家の周囲、床下、通風口、石垣の隙間を挙げています。使用量は製品ごとに異なるため、当記事では示しません。
フマキラーは、家の中のゲジに、くん煙剤、エアゾール剤、冷却して凍らせるタイプの噴霧剤を紹介し、家の周りには誘引殺虫剤を囲むようにまく方法を挙げています。どの製品でも、箱の表示で確認します。ペットのいる家は、ペットがいる家の害虫駆除で、飼っている生き物を伝える点を整理しています。
- 対象害虫の欄に、ゲジまたはゲジゲジが書かれているか
- 使う場所(室内・家の周り・床下・通風口)が、使いたい場所に合っているか
- 散布の方法(帯状・直接・全量噴射など)と、食べもの・ペット・水辺・洗濯物にかけない注意
- 粉剤や粒剤は、井戸・地下水・魚などへの注意と、保管の方法
小さいゲジゲジや卵を見たとき|幼体と産卵の資料
フマキラーは、ゲジの幼体は足が左右4本ずつの計8本で、脱皮のたびに足が増え、15回以上の脱皮を経て成虫(左右15本ずつの計30本)になると説明しています。約2年かけて成虫になり、寿命は約5〜6年とされます。足の少ない小さな個体は、ゲジの幼体の可能性があります。
卵について、フマキラーは、産卵は6〜11月で、卵は土の中に産みつけられ、100〜300個が15〜20日後に孵化すると書いています。家の中で産卵することを示す資料は、今回開いた範囲では見つかりませんでした。室内で卵らしい粒を見つけても、ゲジの卵とは限りません。畑や庭など土のある場所が産卵の場所と考えられるため、家の周りの湿った土と落ち葉を整理します。
小さい個体を見たときの見分けと扱い
小さな個体も素手でつかまず、札幌市の案内にならって捕まえて外へ出します。ムカデの子の可能性があるときは、咬まれないよう道具を使い、無理に追いかけません。
- 足が8本前後で短い小さな個体:ゲジの幼体の可能性(フマキラー)
- ムカデかどうか迷う:写真を撮り、触らずに距離を取る
卵らしい粒を見つけたとき
室内の粒は、別の虫の卵やごみのこともあります。写真を撮って、見つけた場所と日付を記録し、周りに湿気や、エサの虫がいないかを点検します。数が多いときは、次の相談目安を参考にしてください。
参考:フマキラー|For your LIFE ゲジゲジが発生する原因とは?ゲジゲジの予防と駆除について(2019年10月28日掲載)
ゲジゲジが毎日出る・大量に出るときの相談目安と相談先
毎日出る、毎年出る、大量に見えるときは、エサの虫と湿気が続いている可能性があります。ゲジだけを駆除しても、エサの虫が残れば、次のゲジが入ります。日本ペストコントロール協会は、各都道府県の協会に害虫相談所があり、電話などでの相談は無料、現場調査や防除施工は原則有料で、事業者の紹介もできると案内しています。自治体の衛生担当が相談を受けているかは地域で異なるため、お住まいの市区町村や保健所のページで確認してください。
業者の公式ページの例として、ダスキンの不快害虫駆除サービス(2026年10月3日に確認)は、対象害虫をクモ、ムカデ、ヤスデ、ダンゴムシ、ナメクジ、カメムシ、アリ等とし、ゲジは書かれていません。料金は1回ごと27,500円(税抜25,000円)からで、害虫の種類数や作業規模で異なり、事前に見積もりをするとあります。一社の掲載例で、相場ではありません。依頼するときは、ゲジが対象かを先に確認し、見積もりの見方はムカデ駆除の業者に頼む前にも参考になります。
- ゲジが対象害虫に含まれるか、エサの虫(ゴキブリなど)への対応も含むか
- 調べる範囲(家の周り、床下、浴室まわり、玄関・窓のすき間)
- 再訪や保証の条件と、料金に含まれる作業






