堺市のハチの巣はくらしの虫相談係が窓口|駆除は管理者が行い、市は相談と貸出を担う
堺市では、保健所の生活衛生課にあるくらしの虫相談係が、ネズミや害虫、ハチ類の相談を受けています。市の業務概要は、発生した虫の生態や適切な対処方法を知らせることを中心とし、原則としてハチの巣の駆除は巣のある場所の管理者が対処すると説明しています。市が巣を落としに来る仕組みではない点を、最初に押さえておきましょう。
自宅などで自分で害虫対策をする場合に備えて、手押しの蓄圧式噴霧器、ネズミ捕獲かご、アシナガバチ用の防護服の貸出も案内されています。くらしの虫相談係は堺市南区の生活衛生センターにあります。借りに行く場合は、貸出の対象や受付の方法を、先に窓口へ確認してから出かけると無駄足を防げます。
堺市はハチの巣を駆除してくれますか。
市は原則としてハチの駆除を行っておらず、巣のある場所の管理者が対処すると案内しています。スズメバチは自分での駆除が危険なため、専門業者への依頼(費用は自己負担)を勧めています。相談はくらしの虫相談係で受け付けています。
令和7年度の相談件数|夏から秋に集中し、スズメバチは5月から相談がある
堺市が2026年4月20日に更新したページによると、令和7年度にくらしの虫相談係へ寄せられた害虫などの相談は704件でした。そのうちアシナガバチが243件、スズメバチが108件で、ハチ類は件数の多い相談分野です。年度ごとに見ると、スズメバチの相談は令和3年度の220件から令和7年度の108件へ減っていますが、毎年一定数あります。
月別では、アシナガバチは7月に76件、8月に70件、9月に46件と夏から秋に集中しています。スズメバチは5月に12件、6月に10件と早い時期から相談があり、7月22件、8月23件、9月15件と続きます。これは巣の数ではなく相談の件数ですが、市が初期対策を呼びかけている5月ごろから点検を始める目安になります。
| 月(令和7年度) | アシナガバチの相談 | スズメバチの相談 |
|---|---|---|
| 5月 | 2件 | 12件 |
| 6月 | 12件 | 10件 |
| 7月 | 76件 | 22件 |
| 8月 | 70件 | 23件 |
| 9月 | 46件 | 15件 |
| 10月 | 16件 | 9件 |
貸出の防護服はアシナガバチ用|スズメバチに使えるかを借りる前に確認する
市の機材貸出のページには、ハチ駆除衣服等一式(アシナガバチ用)として、衣服等一式と皮手袋のセットが載っています。一方、スズメバチの案内ページには、初期の巣を市民が駆除する場合の服装を整えるために、防護服の貸出を行っていると書かれています。ページごとに表現が異なるため、スズメバチの初期の巣にも使えるのか、貸出の数や期間に限りがあるかを、借りる前に確認しましょう。
貸出ページは、使用方法や貸出期間などの詳細は、くらしの虫相談係へ問い合わせるよう案内しています。対象者の条件、予約の要否、返却の方法は、ページからは読み取れません。借りられるからといって、巣が高い場所や屋根裏、土の中にある場合まで自分で駆除できるわけではないため、場所と大きさを窓口に伝えて、判断を相談してください。
| 機材 | 市の案内にある内容 | 借りる前に確認すること |
|---|---|---|
| ハチ駆除衣服等一式(アシナガバチ用) | 衣服等一式と皮手袋のセット | スズメバチの初期の巣にも使えるか、貸出期間、数に限りがあるか |
| 手押しの蓄圧式噴霧器 | 希釈した薬剤を噴霧する機材 | ハチに使える機材か、薬剤は製品の表示に従う |
| ネズミ捕獲かご | ネズミの大きさで捕獲かごを使い分ける | ネズミの種類と場所を伝えて、合うかごを聞く |
参考:堺市|害虫駆除機材の貸出
初期の巣と6月以降の分かれ目|市の案内を、できる範囲とできない範囲に分けて読む
堺市内で特に多く見られるのはコガタスズメバチです。市の案内では、5月に越冬から覚めた女王バチが活動を始め、初期のとっくりを逆さにしたような巣は女王バチ1匹で作っているため、市販のハチ専用スプレーで駆除できる場合があるとされています。市は、つくり始めが肝心だとして、初期の巣のうちに点検するよう呼びかけています。
初期の巣でも、自分で行わない方がよい場合
市の案内は、駆除する場合はスズメバチが寝ている夜間に、白系の長袖、長ズボン、帽子、ゴム手袋などで防護するよう示しています。防護服の貸出も案内されていますが、作業の安全を保証するものではありません。巣が小さくても、位置が高い、足場が悪い、周りに配線や枝があるなど、安全に近づけない場合は、自分で行わず業者に相談しましょう。薬剤は製品の表示に従ってください。
- 巣が高い場所や屋根裏、戸袋、土の中にある
- 巣がすでに大きい、またはハチの出入りが多い
- 過去にハチに刺されて体調が悪くなったことがある
6月以降は専門業者(有料)への依頼が必要
市の案内は、6月になると働きバチが生まれて巣が大きくなり、駆除する場合は専門業者への依頼が必要で、有料だと説明しています。7月から10月ごろは巣の大きさと働きバチの数がピークになり、活動が極めて活発になる時期とされています。巣を見つけても、石をぶつけたり棒でつついたりしないよう、市は注意しています。
また、高所への営巣など日常生活への影響が極めて少ない場合は、刺激せずにそっとしておくよう市は求めています。人が通らない場所の巣まで急いで落とす必要があるかは、巣の場所と生活の動線を整理して、窓口に聞いてみましょう。
参考:堺市|スズメバチ
コガタ・オオ・モン・ヒメで営巣場所が違うため、位置と見え方を伝える
堺市の案内は、コガタスズメバチは樹木や軒下、オオスズメバチは土中、モンスズメバチは屋根裏や樹洞、ヒメスズメバチは戸袋や壁の破損部などの隙間に営巣するとまとめています。巣の種類が分からなくても、どこに、どんな形で、ハチがどれくらい出入りしているかを伝えれば、相談の入口になります。確認のために巣へ近づくのは避けてください。
| 種類 | 営巣しやすい場所 | 市の案内にある見え方 |
|---|---|---|
| コガタスズメバチ | 樹木、家屋の軒下 | 初期は逆さのとっくり形、のちにボール状になる。出入口は1か所 |
| オオスズメバチ | 木の根元の空洞などの土中 | 地表の穴は目立たず、ハチの頻繁な出入りで気づく |
| モンスズメバチ | 屋根裏、樹洞、軒下 | 巣の下側が開いて巣盤が見える、釣り鐘のような形 |
| ヒメスズメバチ | 戸袋、壁の破損部、床下、換気扇の排気口など | 小さな隙間や空洞に、小規模な巣を作る |
参考:堺市|スズメバチ
賃貸住宅・共用部分のハチの巣は、誰が管理者かを先に確認する
市の案内は、駆除の必要がある場合は巣がある場所の管理者が対処すると書いています。賃貸住宅では、専有部分のベランダと、共用の廊下や外壁、敷地の樹木とでは、管理者が異なることがあります。入居者が自分で業者を手配する前に、管理会社や大家へ巣の位置と写真を伝え、誰が依頼し、費用を誰が負担するかを決めましょう。連絡文の例は、賃貸の害獣被害を管理会社へ報告する連絡文の例が参考になります。
市は特定の駆除業者を紹介していません。ご自身で調べるか、大阪府ペストコントロール協会へ相談するよう案内しています。管理会社が決まった業者を持っている場合もあるため、入居者が別の業者へ頼む前に確認してください。
参考:堺市|スズメバチ
ハチの巣駆除を業者に頼むときの確認|見積もりの比べ方と、1年限りの巣の考え方
市の案内では、スズメバチは自分で駆除すると危険が伴うため、専門の駆除業者に依頼するよう勧めています。費用は自己負担です。見積もりは、巣の場所と大きさ、作業の高さ、取り除いた巣の処分、戻ってきたハチがいたときの再訪の扱いを分けて確認し、同じ条件で複数社を比べましょう。比べ方は、ハチの巣駆除の費用を比べる見積もりの読み方で整理しています。
市は、スズメバチの巣は1年限りで、中は空になり、翌年に同じ巣を使うことはないと説明しています。巣が空になる冬は、取り外す作業が必要か、来年また営巣しやすい軒下や戸袋の隙間を直すかを、見積もりの場で業者と相談できます。刺されたあとに全身の脱力感、発熱、めまい、動悸、吐き気などの症状が出たときや、ハチの毒に過敏な体質の人は、必ず医師の診断を受けるよう市は案内しています。体調の変化を感じたら、早めに医療機関を受診してください。
参考:堺市|スズメバチ





