アライグマの被害は農政課へ。農作物も屋根裏も伝える

加西市の有害鳥獣のページ(2023年7月28日更新)は、イノシシやシカによる農作物被害に加え、ヌートリアとアライグマでは農作物だけでなく生活環境の被害も出ていると説明しています。被害が出たときは有害鳥獣捕獲等で駆除できる一方、被害を未然に防ぐことが最も有効だとも書かれています。

アライグマの生態のページ(2020年11月30日更新)によると、加西市で生息が確認されたのは平成15年で、その後は生息頭数と生息域が増えています。すいか、とうもろこし、ぶどう、いちご、トマトなどの被害報告に加え、屋根裏や壁のすき間に入って巣を作った例もあるとされています。

アライグマの被害は農政課へ。農作物も屋根裏も伝える:確認項目
被害の様子市の公式ページでの扱い相談で伝えること
畑や果樹の食害農作物被害として説明されている作物名、被害に気づいた時期、場所
屋根裏や壁のすき間への侵入家屋に侵入して巣を作った例が紹介されている音がする時間帯、フンやにおい、侵入口らしい場所の写真
庭を通っただけ、姿を見ただけ専用の案内は確認できなかった見た日時と場所、動物の特徴(尾の模様など)

参考:加西市|アライグマの生態

読者の疑問

加西市でアライグマの捕獲を相談する窓口はどこですか?

比較ガイド

有害鳥獣を担当する農政課が窓口です。市のアライグマ解説ページは、捕獲を希望する人は農政課に連絡するよう案内しています。連絡先は市の公式ページで現在のものを確認してください。

タヌキとの違いは、尾のしま・指・目の周りで確かめる

市のページは、アライグマとタヌキの見分け方を三つ挙げています。一つ目は尾で、アライグマは太く長く、5〜10本の黒いしま模様があります。二つ目は指で、一本ずつが長く人の手に近い形をしています。三つ目は目の周りの黒い帯の形と、白く長いひげです。

指が長くて物をつかめるため、金網の柵などでは容易によじ登られると市は注意しています。夜間の短い目撃では見分けにくいこともあるので、アライグマとタヌキの違いやアライグマの足跡の撮り方で写真の残し方を確認しておくと、農政課への説明が具体的になります。

参考:加西市|アライグマとタヌキの見分け方

箱わな捕獲には、網・わな猟の狩猟免許が必要と市は案内

市の案内では、アライグマは繁殖力が強く、定着や増加の前に捕獲するのが効果的で、方法としては箱わなが適しているとされています。そのうえで、捕獲には「網・わな猟狩猟免許」が必要と明記され、捕獲を希望する人は農政課に連絡するよう書かれています。

ホームセンターで箱わなを買えば、誰でも自分の判断で設置できるという案内ではありません。市の窓口に連絡し、免許や手続きの要否を確認してから動きましょう。

このページは2020年11月30日の更新で、箱わなの貸出や申込方法といった内容は載っていませんでした。貸出の有無を含め、現在の運用は農政課に確認してください。

参考:加西市|アライグマの生態

市の防除実施計画にある捕獲のルール

加西市アライグマ防除実施計画は、外来生物法に基づく計画で、令和3年3月に策定されています。市の有害鳥獣対策のページ(2026年6月18日更新)で公表されています。計画では、捕獲は原則として箱わなで行い、捕獲に従事する人は原則として猟具に応じた狩猟免許を持つ人とされています。

免許のない人が参加できる例外も書かれています。銃器を使わず、地域の合意が得られることを前提に、講習の受講や賠償責任保険への加入などの条件を満たし、さらにわな猟免許を持つ人が必ず同行して指導する場合です。個人がひとりで始める制度ではなく、地域ぐるみの体制を想定した内容です。

計画は令和3年3月の内容なので、現在の様式や運用が変わっている可能性があります。従事者になる手続きがあるかどうかも、窓口で確認してください。

市の防除実施計画にある捕獲のルール:確認項目
項目計画の記載(令和3年3月)
捕獲方法原則として箱わな
捕獲に従事する人原則として猟具に応じた狩猟免許を持つ人。免許のない人は、講習の受講、保険加入、わな猟免許を持つ人の同行などの条件を満たす場合に限る
身分と表示市が発行する捕獲従事者証を携帯する。わなには防除であることと連絡先を記した標識を付ける
見回り設置期間中は、朝を中心に1日1回以上
記録わな1基ごとに捕獲記録表を作り、農政課へ提出する

参考:加西市|加西市アライグマ防除実施計画(令和3年3月、PDF)

県の許可制度:住宅敷地内の小型箱わなは免許なしで申請できる場合も

兵庫県の捕獲許可のページ(2025年12月16日更新)によると、鳥獣は狩猟によらない捕獲が原則として禁じられ、被害があるときなどに許可を得て捕獲できます。アライグマは市町長が許可する獣種に挙がっており、申請の窓口は市町です。許可の要否や手続きは、農政課で確認します。

同じページには、狩猟免許なしで申請できる場合も示されています。小型の箱わなや手捕りでアライグマなどを捕獲するとき、住宅等の建物内の被害を防ぐために敷地内で捕獲する場合、または農林業者が被害防止のために自ら事業地内で、1日1回以上の見回りをするなどの場合です。ただし、免許が不要でも許可は必要です。加西市がこの方法を個人向けにどう扱うかは、公式ページで確認できませんでした。

参考:兵庫県|鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律第9条における鳥獣の捕獲許可について

捕獲後の扱い:生きたまま運ばない、手袋と手洗い

アライグマは外来生物法の特定外来生物です。環境省の案内では、特定外来生物の飼育、保管、運搬は原則として禁止され、野外へ放つことも原則禁止です。捕まえた個体を別の場所へ運んで放したり、家で飼ったりすることは原則できません。捕獲後の処分は自己判断で進めず、市の手順を確認しましょう。

加西市のアライグマの解説ページは、噛まれたり引っかかれたりしないよう十分に注意することを求めています。箱わな自体も汚染されている可能性があるため、触れるときは革手袋を着け、触れた後は手洗いで消毒するよう案内しています。万一けがをしたときは、防除実施計画でも医療機関の診察が挙げられているので、受診を相談してください。

参考:環境省|外来生物法 何が禁止されているの?

狩猟免許の取得を支援する奨励金

加西市は、有害鳥獣による農作物等の被害を防ぐため、新たに狩猟免許を取って有害鳥獣を捕獲する意向のある人を支援する奨励金を設けています(2026年4月27日更新)。対象の免許は、網猟、わな猟、第一種銃猟、第二種銃猟です。

対象者は、過去1年以内に新たに免許を取得した人で、市内に住所があり、猟友会加西支部に入会して有害鳥獣の捕獲活動を行う意思のある人です。奨励金は1種類の免許につき2万円、1人あたり最大4万円の定額です。猟銃の所持許可を得た人には、別に10万円の奨励金も案内されています。

免許の取得から1年後までに、奨励金交付申請書、猟友会加西支部の会員であることの証明書、請求書、取得した狩猟免状の写しなどを提出します。アライグマの捕獲に携わる人を増やす目的の制度なので、費用面に加え、猟友会に入会する条件も確認してください。

参考:加西市|狩猟免許取得支援に関する奨励金のご案内

屋根裏の被害は捕獲と別に対策を。ハチ・ネズミの窓口も確認

市のアライグマ防除実施計画は、アライグマが屋根裏や納屋などに棲みついて繁殖する場合があるため、換気口や隙間を金網などでふさいで侵入を防ぐよう、住民への普及啓発を行うとしています。市に捕獲を相談することと、侵入口の封鎖や清掃を業者に頼むことは別の話です。作業範囲は見積書で分けて確認し、屋根裏の音の原因が分からないときや害獣清掃の見積書の比べ方も参考にしてください。

ハチの巣駆除とネズミについて、今回確認した加西市の公式ページには、市が駆除するか、補助や防護服の貸出があるか、ネズミの相談窓口はどこかを示す案内が見つかりませんでした。載っていないことは、制度がないことを意味しません。農政課や環境課などの担当課を窓口で確認してください。

民間業者に頼む場合は、兵庫県の消費者トラブル情報にあるとおり、表示料金をうのみにせず複数社から見積りを取り、急がされても契約しないよう助言されています。契約に不安があるときは、加西市消費生活センターに相談できます。公式ページ(2026年6月10日更新)では、月曜日から金曜日(祝日を除く)の9時から16時30分と案内されています。

参考:兵庫県「ひょうご消費者トラブル情報 vol.39 害虫駆除で高額な請求!」