函館市は民有地のカラスの巣を撤去しません

函館市は、民有地の敷地内にある巣の撤去を市が行うことはないと明記しています。撤去は、その土地の管理者や、巣を作られた樹木の所有者が対応します。市のよくある質問でも、威嚇などの被害が出たときの撤去は、木の管理者(所有者)などが行うと回答されています。

ただし、巣があれば必ず撤去しなければならないわけではありません。市は、被害がない場合は特に撤去する必要はないとし、威嚇が少ない場合は自衛の対策を取りながら繁殖の期間をしのぐことが最善と考えられると説明しています。威嚇が多い、攻撃してくるといった場合に、巣の撤去が被害を防ぐ方法の一つになります。

参考:函館市|カラスの被害対策

読者の疑問

函館市はカラスの巣を撤去してくれますか?

比較ガイド

民有地の敷地内にある巣は、市では撤去しません。土地の管理者や樹木の所有者が対応します。公園や街路樹など公共の場所の巣は、その場所の管理者が連絡先です。

卵やヒナがいる巣の撤去は、事前に市の許可(無料)が必要です

巣の中に卵やヒナがいる場合、鳥獣保護管理法により、撤去の前に市の許可が必要です。函館市はこの許可を無料と案内しています。許可なく卵やヒナのいる巣を撤去することは違法になると明記されているため、自宅の庭木であっても、中を確かめずに枝ごと切り落とすような対応は避けてください。

許可申請の相談先は市の農林水産部です。公式ページでは担当課の名称が農林整備課、よくある質問では農務課と書かれており、ページによって表記が異なるため、連絡の際は「カラスの巣の捕獲許可の相談」と用件を伝えて担当へつないでもらうと確実です。よくある質問には、戸井・恵山・椴法華・南茅部の各支所の産業建設課も相談窓口として掲載され、受付は平日の8時45分から17時30分までとされています。

卵やヒナがいる巣の撤去は、事前に市の許可(無料)が必要です:確認項目
巣の状態撤去の扱い相談先
卵もヒナもいない巣所有者・管理者の判断で撤去できる迷う場合は農林水産部の担当課へ確認
卵やヒナがいる巣事前に市の許可(無料)が必要農林水産部の担当課、各支所の産業建設課
中が見えず、卵やヒナの有無が分からない巣いるものとして扱い、撤去の前に相談農林水産部の担当課

参考:函館市|カラスの被害対策

巣がある場所別の連絡先|公園・街路樹・市営住宅・電柱

巣が民有地以外にある場合は、その場所の管理者が連絡先です。函館市のページには、公園、街路樹、公営住宅、学校、河川、電柱といった区分ごとの担当が並んでいます。下の表はその区分を整理したもので、どこが所管か分からないときは農林水産部の担当課へ問い合わせるよう案内されています。

カラス・スズメ・ハト以外の鳥類、たとえばカモメなどに関することは、北海道渡島総合振興局の環境生活課自然環境係が連絡先とされています。鳥の種類によって市と道の担当が分かれる点も、函館市の案内の特徴です。

巣がある場所別の連絡先|公園・街路樹・市営住宅・電柱:確認項目
巣がある場所連絡先
自宅や会社など民有地土地の管理者・樹木の所有者が対応(卵やヒナがいれば市へ許可の相談)
市が管理する公園・緑地・児童公園、市道の街路樹公園緑地事務所
道営住宅・市営住宅の敷地函館市住宅都市施設公社
市立学校の敷地学校教育部 保健給食課
道道の街路樹、2級河川の敷地函館建設管理部
国道の街路樹函館開発建設部 函館道路事務所
普通河川の敷地、調整池内の樹木市土木部 公園河川管理課
電柱北海道電力の函館支店

参考:函館市|カラスの被害対策

威嚇されるときの通り方|4月から7月の繁殖期

函館市は、カラスが繁殖期の4月から7月に、巣の卵やヒナを守るため、近づいた人を威嚇したり攻撃したりすることがあると説明しています。いつもと違う声で鳴いている、2羽が決まった場所から離れないといった様子があれば、近くに巣がある可能性が高いため、迂回してその付近に近づかないのが基本です。

どうしても通らなければならない場合の行動として、市は次の4点を挙げています。通学路や玄関先など毎日通る場所に巣があるときは、家族にも同じ通り方を共有しておきましょう。石を投げる、棒で巣をつつくといった行動は、卵やヒナを傷つけるおそれがあるうえ、カラスを刺激することになるため避けます。

  • カラスに背中を向けないようにする
  • 頭を隠すように傘をさす
  • 頭を守るために帽子をかぶる
  • 腕を上にあげる

参考:函館市|カラスの被害対策

落ちたヒナ・飛べない幼鳥・死骸を見つけたとき

巣立ちに失敗したヒナが地面に落ちていると、親ガラスが非常に攻撃的になり、近づいた人を襲う危険があります。函館市は、近づかずに農林水産部の担当課へ連絡するよう案内しています。巣立ったばかりの幼鳥は見た目が親鳥と変わらないこともあり、よくある質問では、近づかないようにしたうえで、道路や歩道にいて通行に支障がある場合に窓口へ相談するよう書かれています。保護しようとして持ち帰ることは避けてください。

民有地の敷地内にカラスの死骸がある場合は、その土地の所有者が処理することになります。処理の方法が分からないときは、環境部の清掃事業課に相談できます。死骸には素手で触れず、処理の方法を確認してから対応しましょう。

参考:函館市|よくある質問「地面近くに飛べないカラスがいて,近づくとカラスに威嚇されるのですが」

ヒグマ・エゾシカ・キツネなど、カラス以外の捕獲許可の窓口

函館市の有害鳥獣の相談ページでは、捕獲許可の申請方法などの相談先が動物によって分けられています。ヒグマとエゾシカは北海道渡島総合振興局の環境生活課自然環境係、カラス・ハト・キツネなどは市の農林水産部です。子育て期間中のカラスの威嚇で被害が生じた場合の捕獲にも、許可が必要と明記されています。

キツネが出るのでわなで捕りたいという質問に対しても、市は、すべての野生鳥獣は許可なく捕獲や処分をすることが禁じられており、わなを使う場合はわなの免許も必要になると回答しています。カラス以外の動物で困っている場合も、自己判断でわなを置く前に、動物の名前を伝えて担当の窓口を確認してください。

参考:函館市|有害鳥獣のご相談について

撤去を業者へ頼む前に確認すること

庭木の高い位置にある巣を自分で取ろうとすると、転落や親ガラスの攻撃の危険があります。造園業者や駆除業者へ依頼する場合は、巣の高さ、木の種類、卵やヒナがいるかどうか分かっている範囲を伝えます。卵やヒナがいる場合に、許可の申請を依頼者と業者のどちらが行うのか、許可が出るまで作業を待てるのかを、契約の前に確認してください。

見積もりでは、高所作業車やはしごの費用、巣の処分、作業後の枝の剪定が含まれるかを項目ごとに確かめます。市も威嚇が少ない場合は繁殖の期間をしのぐことを勧めているため、撤去せずに繁殖期が過ぎるのを待つ選択も含めて検討しましょう。賃貸住宅や集合住宅の敷地の木であれば、貸主や管理会社が対応を決めるため、先に連絡します。