種類別の対策ガイド

カメムシの駆除・対策ガイド

大量発生する時期、洗濯物や室内への侵入を防ぐ方法を知りたい。

カメムシは針のような口を持つ昆虫で、植物の汁を吸う種類と、動物の体液を吸う種類がいます。刺激を受けると強い悪臭を放つ種類がいることで知られ、名古屋市衛生研究所は、人体に直接の被害を与えなくても悪臭を持つ種がいるために嫌われる虫だとし、都市で発生して問題となる種としてマルカメムシやクサギカメムシを挙げています。アース製薬の解説では、においの成分はアルデヒド類で、分泌液に触れたり、その手で目をこすったりすると皮膚炎や眼炎を起こすおそれがあります。

住宅での被害は秋に集中します。成虫で冬を越す種類が、越冬場所を求めて移動する時期に、家に入ったり、干してある洗濯物や布団に付いたりするためです。堺市は10〜11月ごろに屋内へ侵入することがあるとし、アース製薬は9月ごろから晴れた日を選んで一斉に移動すると説明しています。平たい体の種類が多く、2〜3mmほどのすき間があれば屋内に入れるため、窓のサッシや網戸のわずかなすき間が入口になります。白っぽい明るい色や、暖かく日当たりのよい場所を好む習性があり、外に干した洗濯物に集まりやすいとされています。

カメムシは農業害虫でもあります。農林水産省によると、果樹に被害を与えるチャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシは、山林でスギやヒノキなどの球果を餌に繁殖し、山林の餌が不足すると果樹園に飛来して果実を吸汁します。発生量は年によって変わり、同省は都道府県の注意報・警報の発表状況を公表しています。アース製薬は、春から夏の気温が高い年は秋の発生数が多いといわれると紹介しています。マルカメムシは空き地や河川敷、線路敷のクズなどで発生するため、こうした場所や山林に近い住宅では、秋の飛来に早めに備えておくと対応しやすくなります。

カメムシの被害を見分ける手がかり

手がかり特徴と確認のしかた
クサギカメムシ成虫は体長15mm前後で、茶色から暗褐色の地に不規則な黄褐色の斑があります。越冬のために家屋内へ集団で入り込む種類です。
マルカメムシ体長約5mmで緑がかった褐色、全体が丸い形をしています。クズなどのマメ科植物で発生し、秋に家屋へ入ったり、洗濯物や布団に付いたりします。
緑色のカメムシチャバネアオカメムシは体長9〜12mmで光沢のある緑色、前翅は紫がかった茶色です。よく灯火に集まり、室内に入ります。ツヤアオカメムシは約15mmで光沢の強い緑色です。
におい刺激を受けると強い悪臭を放ちます。成虫は中脚と後脚の間にある臭腺の開口部からにおいを出すため、つぶしたり素手で触ったりしないようにします。
侵入の時期と場所10〜11月ごろ、越冬場所を探して屋内に入ります。網戸や窓のすき間、換気扇口の周りと、取り込む前の洗濯物を重点的に確認します。
刺す種類サシガメ類など、素手で捕まえると鋭い口で刺し、激しい痛みを与える種類がいます。種類が分からない虫は素手でつかまないようにします。

法律・制度上の注意

カメムシ対策で確認しておきたいのは、薬剤の使い方に関する決まりです。不快感を与える虫などを対象とする生活害虫防除剤について、生活害虫防除剤協議会は、厚生労働省の指導に基づいて安全性・有効性・表示などの自主基準を定め、適合した製品に登録マークを発行しています。同協議会は、ラベルに記載された用法・用量と使用上の注意を使用前に読んで使うよう求めています。庭や家庭菜園で育てている植物に使う場合は、アース製薬が勧めるように、カメムシ類に適用のある農薬を選び、ラベルの使い方を守ります。農作物については、農林水産省が果樹や水稲などのカメムシ類について都道府県の注意報・警報の発表状況を公表しており、水稲では都道府県の発生予察情報を参考に適期に防除するよう呼びかけています。

自分でできる対策

  • 網戸や窓のすき間を隙間テープでふさぎます。カメムシは2〜3mm程度のすき間があれば屋内に入るため、秋になる前に点検しておきます。
  • 10〜11月は洗濯物の外干しをやめて室内干しにすると、付着を防ぐ効果があります。外に干した場合は、取り込む際にカメムシが付いていないかを確認します。
  • 見つけたときはつぶさず、ガムテープや紙を使ってそっと捕まえます。少しの刺激でもにおいを出すため、手で払ったりたたいたりしないようにします。
  • 夜間の照明は最低限の明かりにし、必要な照明は紫外線をカットした防虫ランプに替えると、飛来を防ぐ効果があります。
  • 市販のカメムシ用殺虫剤を、壁や窓の周辺、換気扇口などに使う方法もあります。使える場所や使い方は製品の表示に従います。

相談を考える目安

  • 毎年秋に多数のカメムシが外壁や窓に集まり、すき間をふさいでも室内への侵入が続く。
  • 屋根まわりや高い位置の換気口など、自分では点検や対策ができない場所から入っている疑いがある。
  • 集合住宅の共用廊下の照明や外壁に集まっている場合は、管理会社や管理組合に連絡する。
  • 分泌液が目に入った、皮膚に赤みやかぶれが出たなど体に症状があるときは、医療機関を受診する。

カメムシのよくある質問

カメムシが大量発生する時期はいつですか?なぜ家に来るのですか?
家への侵入や洗濯物への付着が増えるのは秋で、堺市は10〜11月ごろと案内しています。成虫で冬を越す種類が、越冬場所を求めて移動するためです。アース製薬によると、9月ごろから晴れた日を選んで一斉に移動を始め、春から夏の気温が高い年は秋の発生数が多いといわれています。
カメムシを寄せ付けない方法はありますか?
侵入口をふさぐことと、光を減らすことが基本です。堺市は、網戸や窓のすき間を隙間テープでふさぐこと、夜間の照明を最低限にして防虫ランプに替えること、ピレスロイド系の殺虫成分を含む殺虫剤を壁や窓の周辺、換気扇口に使って忌避に役立てることを挙げています。薬剤は製品の表示に従って使います。
カメムシは人を刺しますか?
住宅で問題になるマルカメムシやクサギカメムシは植物の汁を吸う種類ですが、カメムシの仲間には刺す種類もいます。名古屋市衛生研究所は、人から吸血しない種の中にも、素手で捕まえると鋭い口で刺して激しい痛みを与えるものがあるとして注意を促しています。分泌液で皮膚炎や眼炎を起こすおそれもあるため、素手で触らないでください。
洗濯物にカメムシが付くのはなぜですか?
白っぽい明るい色を好み、暖かく日当たりのよい場所に集まる習性があるためです。アース製薬は、シーツやバスタオル、ワイシャツなど白いものに集まりやすいと説明し、洗濯物に卵を産み付けることもあるとしています。秋は室内干しに切り替えるか、取り込むときに成虫と卵が付いていないかを確認してください。
カメムシをにおわせずに駆除するにはどうすればよいですか?
刺激を与える前に処理することがポイントです。堺市は、つぶさないようにガムテープや紙を使ってそっと捕獲するか、即効性のある市販のカメムシ用殺虫剤で駆除する方法を勧めています。アース製薬は、ガムテープで捕まえる方法は複数いる場合に一度に処理するのが難しいとしており、数が多いときは殺虫剤のほうが対応しやすくなります。

参考(確認日:2026年10月2日):名古屋市|カメムシ類(2)(名古屋市衛生研究所 web昆虫図鑑)、堺市|相談の多いくらしの虫たち カメムシ、アース製薬|害虫なるほど知恵袋 カメムシが洗濯物につくのはなぜ?、農林水産省|カメムシ類の防除、生活害虫防除剤協議会|生活害虫Q&A(害虫の分類と登録マーク)

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