カメムシが家に寄る理由|越冬場所・光・明るい色
堺市は、カメムシが10〜11月ごろに越冬場所を探して屋内に侵入することがあると説明しています。サッシ業界の資料を引用するYKK APの案内は、10〜11月と3〜4月の寒さを感じる時期に、越冬のために暖かい家屋へ集まり、サッシ枠と網戸のすき間にもぐりこもうとするとしています。建物の周辺が自然環境に恵まれているほど、昆虫の発生率が高く、このような傾向が強いとも説明しています。
アース製薬は、カメムシに白っぽい明るい色を好む習性があり、シーツ、バスタオル、ワイシャツなど白い洗濯物に集まりやすいと説明しています。寒さが苦手なため、日当たりのよい干し場にとまることもあると説明しています。KINCHOは、9月末〜10月ごろの夕方から夜にかけて、黄緑色のカメムシが白い光に集まり、外壁や窓に付くと説明しています。
| 誘因 | 資料の説明 | 見直す場所 |
|---|---|---|
| 越冬場所を探す動き | 10〜11月と3〜4月に、寒さを逃れて暖かい家屋に集まると、サッシ業界の資料を引用したYKK APの案内が説明 | 窓枠、網戸、換気口、外壁のすき間 |
| 白っぽい色の洗濯物 | アース製薬は、白っぽい明るい色や日当たりのよい場所にとまる傾向を説明 | 外干しの時期と場所、取り込み前の確認 |
| 白っぽい光 | KINCHOは、9月末〜10月ごろの夕方から夜に、黄緑色のカメムシが白っぽい光に集まると説明 | 玄関灯、外灯、窓から漏れる室内の光 |
| 家のまわりの環境 | YKK APの案内は、建物の周辺が自然環境に恵まれているほど昆虫の発生率が高く、侵入の傾向も強いと説明 | 庭の草むらや周辺の緑地(自分では変えにくい部分は、ほかの対策で補う) |
参考:YKK AP|よくあるご質問 網戸を閉めているのに虫が入ってくるのですが、どうすればよいですか。
カメムシは何に寄ってくるのですか?
資料では、越冬場所を探して暖かい家に集まる動き、白っぽい洗濯物、白っぽい光が挙げられています。堺市は10〜11月、YKK APの案内は10〜11月と3〜4月の寒い時期を挙げ、KINCHOは9月末〜10月ごろの夕方から夜に白っぽい光へ集まると説明しています。
カメムシの侵入口|網戸・サッシ・換気口・配管まわりのすき間の点検
YKK APの案内は、引き違い窓がガラス戸と網戸を取り外せるようにし、軽く開閉できるよう、ガラス戸どうしやサッシ枠のレールとの間に一定のすき間を設けた構造で、完全には密着しないと説明しています。網戸のすき間は、すき間ふさぎ材(モヘア)でできるだけふさいでいますが、完全な密封にはならず、カメムシのように這い回る虫は、わずかなすき間から暖かい方へ入ろうとして、網戸とガラス戸の間に集まることがあるとされています。
そのため「網戸があるから大丈夫」とは考えず、網戸の浮きやずれ、部品の傷みを点検します。YKK APは網戸がスムーズに動かないときの案内で、レールのごみの掃除や取り付け直しを挙げたうえで、戸車の傷や摩耗、すき間ふさぎ材が窓とこすれている状態、網戸の反り、窓枠レールの傷や変形があるときは、施工店や管理会社、メーカーの相談窓口に修理を依頼するよう案内しています。
網戸とサッシ(引き違い窓)
日中に窓ごとに、次の点を確認します。YKK APは、ガラス戸を半開きにするとすき間ふさぎ材が密着しない部分ができて虫が入りやすくなるため、開ける窓は全開にするよう案内しています。
- 網戸が窓枠やレールから浮いていないか
- すき間ふさぎ材(モヘア)がすり減っていないか
- 網の破れや、端のはずれがないか
- ガラス戸を半開きにしたまま使っていないか
換気口・エアコン配管・外壁の貫通部
堺市は、2〜3mm程度のすき間があれば侵入するとして、窓周辺や換気扇口への薬剤塗布も紹介しています。換気口のカバーの浮きや、エアコン配管の壁貫通部のパテの外れも、同じ基準で見ます。ただし空気や排水の通り道をふさぐと設備の機能を損なうため、補修は換気口の破損を見つけたときの侵入防止の相談やエアコン配管周りのすき間の補修の相談を参考に、設備の担当者と範囲を合わせてください。
玄関・ベランダの出入り口
玄関ドアの下や枠のすき間、ベランダへの出入り口、シャッターボックスや戸袋なども、外から内へ通じる細いすき間がないかを、同じ目安で見ます。開閉のたびに、ドアや壁の外側にカメムシが付いていないかを確認してから開けると、持ち込みを減らせます。
| 部位 | 確認すること | 自分でできること | 設備・施工の担当者に相談する場面 |
|---|---|---|---|
| 引き違い窓の網戸 | 浮き、レールの汚れ、すき間ふさぎ材のすり減り、網の破れ | 掃除、取り付け直し、ガラス戸の全開 | 戸車の傷・摩耗、網戸の反り、レールの変形(メーカーは施工店や相談窓口への依頼を案内) |
| 窓枠まわりのすき間 | サッシと外壁・枠の間のすき間、窓を半開きにする習慣 | 堺市が案内する隙間テープなどで、開閉や換気に支障のない範囲を補う | 外壁との取り合い、シーリングの切れの補修 |
| 換気口・給気口 | カバーの浮き、破損、網の状態 | 外側から写真を撮って記録する | 空気の通り道を変える補修は、建物の管理者や施工担当へ |
| エアコン配管の壁貫通部 | パテの外れ、壁との間のすき間 | 室内側と屋外側の写真を残す | 排水や配管の役割を損なわない補修は、施工担当へ |
| 玄関・ベランダの出入り口 | ドア下や枠のすき間、開閉時に壁へ付いている個体 | 開ける前に外側を確認する | ドアのパッキン交換や建具の調整 |
カメムシが付く洗濯物の干し方と取り込み方
堺市は、10〜11月は外干しをやめて室内干しにすると、カメムシの付着を防ぐ効果があると説明しています。外干しを続ける日は、白っぽいシーツやタオルに集まりやすいとされるため、取り込む前に表と裏、ハンガーやピンチの周りを見る習慣をつけます。アース製薬は、洗濯物に卵が産み付けられていないかを同時に確認するよう案内しています。
KINCHOは、洗濯物に付いているのを見つけたら、そっと洗濯物をはたいて取り除き、ティッシュでつかむのは避けるよう案内しています。ティッシュ越しでも臭いが出て、しばらく指に染み付くことがあるためです。取り込んだあとも、床や室内に落ちた個体がいないかを確認しておくと、あとから臭いに気づく事態を減らせます。
- 取り込む前に、白っぽい布の表と裏、ハンガーやピンチの周りを目で確認する
- 付いている個体は、刺激を与えないようにはたいて落とすか、紙コップなどでそっと外に出す
- 卵が付いていないかを、同時に見る
- 取り込んだあと、床や室内に落ちた個体がいないか確認する
カメムシの忌避剤・殺虫剤は、窓用・待ち伏せ用の表示を読んで選ぶ
堺市は、カメムシ用殺虫剤の多くがピレスロイド系の殺虫成分を含み、壁への散布や窓の周辺、換気扇口への塗布で、忌避剤としても使えると説明しています。生活害虫防除剤協議会は、製品を購入する前や使う前に、成分名、使用方法、使用上の注意、登録マークの有無などの表示をよく読むよう呼びかけています。
同じ「カメムシ用」でも、表示は製品で違います。メーカー公式ページには、使える場所、対象害虫、かけてはいけない物、効果期間の考え方が書かれています。次の表は、2026年10月時点で確認したアース製薬とフマキラーの製品ページの掲載例です。特定の製品をすすめるものではなく、表示の読み方を示すための例です。
表示にある効果は、「薬剤処理面に触れた虫の駆除や忌避」のように条件つきです。薬剤で入口そのものが塞がるわけではないため、すき間の点検や洗濯物、照明の見直しと組み合わせて使います。犬や猫、小鳥、観賞魚がいる家では、ペットがいる家の害虫駆除で施工前に伝えることも確認してください。使用量や噴射時間、処理の間隔は製品ごとに違うため、この記事では示しません。
| 確認する表示 | アース製薬「カメムシコロリ ジェット」の掲載 | フマキラー「カメムシ凍殺ジェット」の掲載 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 使用できる場所 | 屋外専用。屋内では使用しないと表示 | 屋内でも屋外でも使えると掲載。アミ戸、サッシ、壁・天井などに使えるとしている | 同じカメムシ用でも屋内で使えるかが違う。窓の内側に使う前に確認する |
| 対象害虫 | カメムシ、ウンカ、ヨコバイ | カメムシ | 表示にない虫や場所には使わない |
| かけてはいけない物 | 人体、植物(枯れるおそれ)、飲食物、食器、子どものおもちゃ、観賞魚・小鳥などのペット類、衣類・寝具など | 製品ページには記載が見当たらなかったため、購入時はパッケージの注意を読む | ペット、植物、食品、寝具が近い窓では特に確認する |
| 有効成分の系統 | ピレスロイド系(シフルトリン、フタルスリン)。体に異常が出たときは、ピレスロイド系を含むことを医師に伝えるよう記載 | ピレスロイド系殺虫成分(フタルスリン、ペルメトリン)と冷却成分 | 成分名を控えておくと、体調の相談のときに役立つ |
| 効果期間の表示 | 侵入防止の効果は約2か月。使用環境により異なる | 処理した場所で表示が異なり、屋内は最大2か月、屋外(直射日光・降雨の当たらない場所)は最大1か月 | 期間は条件つき。実際の飛来の様子を見て判断する |
| 火気・保管 | 高圧ガスを使う可燃性の製品。火気厳禁で、高温になる場所に置かない | 製品ページには記載が見当たらなかった。パッケージの表示で確認する | エアゾール製品は、保管場所と廃棄の方法も表示に従う |
カメムシが集まる夜の照明を見直す
堺市は、夜間の照明は必要最低限にし、必要な照明は虫が好む紫外線をカットした防虫ランプに交換すると、カメムシの飛来を防ぐ効果があると案内しています。KINCHOは、ツヤアオカメムシが白っぽい光(波長の短い光)なら、LEDでも蛍光灯でも関係なく寄ってくると説明しており、「LEDにすれば寄らない」と決め込まずに、点灯する場所と時間を見直します。
見直す対象は、玄関灯、外灯、ベランダの照明、そして窓から外へ漏れる室内の明かりです。光が当たる外壁や窓の位置と、室内への入口が重なっていないかを、夕方から夜に外から見て確認します。考え方は夜の照明に虫が集まるときの光源・点灯場所の見直しにも整理しています。
農林水産省の資料は、果樹を加害するカメムシ類が薄暮期から夜間を中心に活動すると説明しています。夕方から夜に外から確認するのは、この活動時間帯に合わせるためです。
室内に入ったカメムシの出し方と、触れてはいけない理由
KINCHOは、家に入ってきたカメムシは怒らせないよう、紙コップなどで下からそっとすくって、そのまま外へ逃がす方法を案内しています。堺市は、潰さないようにガムテープや紙でそっと捕獲するか、市販のカメムシ殺虫剤を使うことを案内し、YKK APが引用する日本サッシ協会の資料は、触らずに処分するならガムテープやセロハンテープを使うことを勧めています。
素手での扱いは避けます。日本サッシ協会の資料は、うっかり触ると悪臭が出て手の指に染み付くことがあると注意しています。臭い液が皮膚や目に付いたときの考え方や、殺虫剤を使う場合の見方は、カメムシの退治方法にまとめています。
- 紙コップや口の広い容器を、動きの鈍い個体にそっと近づける
- 刺激を与えないよう、下からすくって、そのまま屋外へ出す
- 屋外に出したあと、同じ窓や網戸のすき間から戻らないかを確認する
- つぶさず、素手やティッシュでつままない
カメムシの侵入防止施工を業者に頼む前に確認すること
YKK APが引用する日本サッシ協会の資料は、室内に入った場合の対応として、カメムシ専用の薬剤もあること、ホームセンター、ドラッグストア、害虫駆除業者などに相談できることを案内しています。外壁や軒下など自分で届かない場所の薬剤処理や、すき間の補修を業者に頼むときは、作業の範囲と使う薬剤を先に確認します。
日本ペストコントロール協会は、都道府県ごとの協会の「害虫相談所」で電話相談が無料で受けられ、現場調査や防除施工は原則有料になること、相談内容に応じて事業者を紹介できることを案内しています。見積もりの前に、薬剤処理とすき間補修を分けて説明してもらえるかを確認しましょう。賃貸住宅では、外壁や共用部の作業を始める前に、管理会社へ連絡してください。
どこまでを自分で行い、どこから専門の担当に任せるかは、害虫の侵入予防の線引きに整理しています。下の表の質問を、見積もりの打ち合わせで使えます。
| 確認すること | 理由 | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 対象の虫と時期 | カメムシには季節性があり、施工する時期で効果の見方が変わる | 「秋の飛来の前と、春の越冬明けのどちらを想定した施工ですか」 |
| 処理する場所 | 網戸、サッシ、軒下、換気口、外壁など、薬剤を使う場所と使わない場所を分ける | 「どの面に何を処理し、換気口や排水まわりはどう扱いますか」 |
| 使う薬剤の名称と表示 | 屋外専用か、対象害虫に含まれるかは製品で違う | 「薬剤の製品名と、表示にある対象害虫・使用場所を見せてください」 |
| ペット・植物・水回りへの配慮 | 製品によっては、ペット類や植物にかからないよう表示で注意している | 「犬猫・小鳥・水槽・家庭菜園があります。どう配慮しますか」 |
| 効果期間の表示と再施工 | 表示された期間は、使用環境により異なる | 「期間は何を根拠に説明していますか。再処理の判断はどうしますか」 |
| すき間補修と薬剤処理の分離 | 薬剤は、入口を物理的に塞ぐ作業とは別のもの | 「すき間の補修と薬剤処理を、別の項目で見積もれますか」 |




