弘前市のアライグマ相談は、農作物被害と家屋侵入で分かれます
弘前市の公式ページは、被害を受けたり侵入の形跡があったりした場合の連絡先を2つに分けています。スイカやメロン、トウモロコシなど農作物への被害は農村整備課へ連絡し、それ以外、つまり家屋や倉庫への侵入などは専門業者や便利屋へ相談するという案内です。担当は農村整備課の鳥獣対策推進室です。
天井裏の足音やフンといった住宅の被害について、市が建物の調査や侵入口の修理、清掃を行うとは書かれていません。一方で市は捕獲用の箱わなの貸出を案内しているため、捕獲の相談は市、建物の調査と工事は業者と分けて考えると、連絡の順番を決めやすくなります。
| 困りごと | 弘前市の案内 | 確認すること |
|---|---|---|
| 畑や果樹の食害 | 農村整備課(鳥獣対策推進室)へ連絡 | 作物、被害地、発生した時期 |
| 家屋・倉庫への侵入 | 専門業者や便利屋へ相談 | 調査範囲、封鎖・清掃の見積もり |
| 捕獲したい | 市が箱わなを貸出(設置30日間) | 貸出の条件、捕獲後の連絡方法 |
| 姿を見かけただけ | 刺激せず立ち去るのを待つ | 見た場所と時間を記録 |
弘前市はアライグマを駆除しに来てくれますか?
市の案内では、農作物への被害は農村整備課へ連絡し、家屋や倉庫への侵入などは専門業者や便利屋へ相談するとされています。市は捕獲用の箱わなを貸し出していますが、建物の調査や修理を市が行うとは書かれていません。
箱わな貸出の条件は、設置30日間・エサは自己負担
市の案内では、箱わなの設置期間は30日間です。エサはりんご、ドッグフード、スナック菓子などが例示され、費用は借りる人の負担になります。箱わなは数に限りがあり、すべて貸出中の場合は待つことがあると明記されています。被害に気づいた段階で早めに問い合わせておくと、予定を立てやすくなります。
公式ページには、申込みの方法、設置できる場所、見回りの頻度、捕獲後に誰が回収するかといった細かな運用までは書かれていません。借りる前に鳥獣対策推進室へ、対象になる被害の種類、設置場所の条件、見回りの要否、アライグマ以外の動物が入った場合の扱い、捕獲したときの連絡先を確認してください。この記事の内容は2026年10月時点の公式案内に基づきます。
市の鳥獣被害防止計画(令和8年度〜10年度)には、市民からの依頼を受けたアライグマ等の捕獲業務を公益社団法人シルバー人材センターへ委託すること、市のアライグマ防除の計画に基づく知識と技術を持つと認められる人を捕獲従事者として認定すること、市民や農協職員を対象に箱わなの取扱い講習会を行うことが記載されています。貸出を受けた人がどこまで自分で行うのかは、この体制を踏まえて窓口で確認するのが確実です。
アライグマは特定外来生物。自分で捕まえる前に知っておく法律
青森県の案内では、野生鳥獣の捕獲は鳥獣保護管理法で原則として禁止されており、生活環境や農林水産業に被害がある場合は、市町村長の許可を受けて捕獲できます。狩猟免許を持たない人でも、住宅などの建物内の被害を防ぐ目的で、その建物内で小型の箱わなを使ってアライグマなどを捕獲する場合には許可されることがありますが、捕獲した個体を適切に処分できると認められることなどが条件です。
アライグマは環境省の特定外来生物等一覧に掲載されている特定外来生物です。県は、特定外来生物について飼育・保管・運搬・放出などが原則として禁止されていると説明しています。捕まえた個体を別の場所へ運んで放す、しばらく飼うといった行為はできないため、市販のわなを独自に仕掛けるのではなく、市の貸出と手続きの中で進めてください。
弘前市でのアライグマ被害の広がりと、増える時期
市の鳥獣被害防止計画によると、アライグマの被害は市内のほぼ全域に広がっており、7月から10月にかけてスイカ、トウモロコシ、ブドウなどの食害が発生しています。建物への侵入による被害も発生していると記載されています。捕獲数は令和4年度が72頭、令和5年度が92頭、令和6年度が107頭と推移しています。
計画では、生息域の拡大を防ぐために箱わなによる捕獲を通年で行い、被害が集中する7月から10月に重点的に実施する方針が示されています。畑や庭の食害と建物への侵入は別々に起きることもあるため、両方に心当たりがある場合は、相談時に場所ごとに分けて伝えてください。庭の被害の確かめ方は庭にアライグマらしき動物がいるときの確認で整理しています。
アライグマ・タヌキ・アナグマの見分け方と、侵入のサイン
市のページは、似た動物との違いを紹介しています。アライグマはヒゲが白く目立ち、耳の縁が白く、眉間に黒い筋があり、25〜30センチほどの長い尾にリング状の縞模様があります。タヌキはヒゲが黒く目立たず、耳の縁が黒く、尾は短くて縞がありません。アナグマは顔が細長く耳が小さく、ずんぐりした体型で、尾に縞模様はありません。
住宅や小屋への侵入のサインとして市が挙げているのは、天井裏の聞き慣れない大きな足音、キュルキュルという甲高い鳥のような声、犬の糞のようなものが多量にあること、柱に見慣れない爪痕がつくことです。アライグマは臆病で、刺激を与えたときや子育ての時期を除けば、向こうから攻撃してくることはほとんどないと説明されています。姿を見ても近づかず、立ち去るのを待ちましょう。
| 動物 | 顔・耳の特徴 | 尾の特徴 |
|---|---|---|
| アライグマ | ヒゲが白く目立つ。耳の縁が白い。眉間に黒い筋 | 25〜30センチと長く、リング状の縞模様 |
| タヌキ | ヒゲが黒く目立たない。耳の縁が黒い | 20センチ以下と短く、縞模様はない |
| アナグマ | 顔が細長く、耳が小さく目立たない | 長い毛に覆われて太く、縞模様はない |
家屋に入られたときに業者へ頼む範囲と、見積もりの確認
市が家屋や倉庫への侵入を専門業者などへの相談としている以上、建物の調査、侵入口の特定と封鎖、フンの清掃や断熱材の交換といった作業は、所有者が業者に依頼して進めることになります。見積もりでは、どこを調べて侵入口と判断したのか、封鎖する位置、清掃の範囲、作業後に再び音がした場合の対応を項目ごとに分けて示してもらいましょう。
捕獲が関わる場合は、業者が許可などの手続きを踏んで作業するのか、捕獲は市の箱わなで行い業者は建物側の工事だけを担当するのかを、契約前に確認します。中に動物がいるまま穴を塞ぐと閉じ込めにつながるため、侵入口を塞ぐ時期と捕獲の日程をそろえて相談してください。賃貸住宅では、管理会社や大家への連絡が先です。
地域ぐるみで寄せつけない環境をつくる
市は、アライグマが住みにくいと感じるように住みかとなる場所をなくすことが大切だとして、生ゴミを放置しない、園地に果実や野菜を放置しない、廃屋を解体する、屋根裏に侵入できないように穴を閉じる、の4点を挙げ、地域ぐるみでの被害防止を呼びかけています。自宅だけでなく、隣近所や町内で同じ対策をそろえることが前提になっています。
相談の前には、被害の場所(畑・庭・家屋・倉庫)、気づいた日、動物を実際に見たかどうか、足跡やフンの写真、建物の所有者をメモにまとめます。市のページでは、アライグマは元々弘前市にいなかった動物で、繁殖力が強く天敵がいないため増え続け、生態系に悪影響を及ぼす可能性があると説明されています。見かけた段階で記録を残し、早めに窓口へ伝えましょう。





