種類別の対策ガイド
ツバメの駆除・対策ガイド
軒先の巣とフンへの対応、巣立ちまでの過ごし方を知りたい。
ツバメは全長17cmほどの野鳥で、体は光沢のある黒、腹は白く、額と喉が赤いのが特徴です。尾は長く二つに分かれています。日本野鳥の会によると、北海道から九州までの地域に夏鳥として飛来し、人家や商店、駅などに泥でできたおわん型の巣を作ります。トンボやアブ、ユスリカなどの飛ぶ虫を飛びながら捕らえ、春から夏にかけて繁殖し、2回子育てすることもあります。子育てが終わると川沿いのヨシ原などに集まってねぐらをとり、8月中旬から10月にかけて東南アジアへ渡ります。
住宅や店舗で困りごとになるのは、巣の下に落ちるフンです。日本野鳥の会は、ツバメの巣を人が壊す主な理由は「フンが汚い」ことだとしたうえで、フンが落ちるのは子育て期間中の2週間程度であり、フン受けを設置して防ぐ方法を紹介しています。玄関先や店先、車庫など、人や車の出入りがある場所に巣を作られると、汚れや掃除の手間が気になりやすくなります。なお、同会は、鳥インフルエンザがツバメから人にうつることはないと説明しています。
ツバメは近年減少傾向にあるとされ、日本野鳥の会は、身近な自然環境の変化や巣を作る場所の減少を原因として挙げています。巣が人の手で壊されることも、人とツバメの関係の変化として指摘されています。卵やヒナがいる巣は法律上壊せないため、対策は、巣を作られたくない場所に巣作りの前に手を打つ時期、子育てが始まってから巣立ちまでフン対策で過ごす時期、巣立ち後に巣を片づけるかどうかを決める時期の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
ツバメの被害を見分ける手がかり
| 手がかり | 特徴と確認のしかた |
|---|---|
| 姿 | 体は光沢のある黒で腹は白く、額と喉が赤い鳥です。長く二つに分かれた尾が目印で、飛びながら虫を捕らえます。全長は17cmです。 |
| 巣の形 | 泥でできたおわん型の巣です。同じ仲間のイワツバメの巣は天井部まで土で覆われた球形、コシアカツバメの巣は出入り口が長いとっくり型で、巣の形で区別できます。 |
| 巣の場所 | 人家や商店、駅などの建物に巣を作ります。春になったら、玄関先や店先などで巣作りが始まっていないかを確認します。 |
| フン | 日本野鳥の会によると、巣の下にフンが落ちるのは子育て期間中の2週間程度です。巣の真下の床や地面にフンが落ちていたら、その巣で子育てが行われている可能性があります。 |
| 鳴き声 | 「チュピッ」などと鳴きます。さえずりは「土食って虫食ってしぶーい」と聞こえると、日本野鳥の会が紹介しています。 |
| 時期 | 春から夏にかけて繁殖し、2回子育てすることもあります。8月中旬から10月にかけて東南アジアへ渡ります。巣を片づける場合は、卵やヒナが残っていないかを確認してからにします。 |
法律・制度上の注意
ツバメは野鳥で、鳥獣保護管理法(鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律)により、許可なく捕獲したり卵を採取したりすることが禁止されています。日本野鳥の会は、都道府県知事の許可がなければ、卵やヒナがいる巣を壊すことは違法になると説明しています。長岡京市の案内では、違反した場合は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性があります。一方、卵やヒナがいない巣は撤去でき、大阪府と長岡京市は、撤去の前に巣の中に卵やヒナが残っていないかを確認するよう求めています。
自分でできる対策
- 巣を作られたくない場所は、巣作りが始まる前に進入路をふさぐか、進入路にテープやひもを垂らして、ツバメが近づきにくい状態にします。
- 空になった古い巣は取り除き、壁面にビニールやアルミ箔などを張って巣を作りにくくします。広島市が、一般の人でもできる対処法として紹介しています。
- 子育て中はフン受けで対応します。地面に段ボール箱を置いて新聞紙を敷き、ときどき取り替えると清潔に保てます。巣の直下に取り付ける場合は、巣から50cm以上離します。
- フン受けは、親鳥の警戒心が強い巣作り中や抱卵中を避け、ヒナがかえってから設置します。大きくて頑丈なものはカラスの足場になるため避けます。
- 巣立ち後に巣を撤去するときは、中に卵やヒナが残っていないことを確認してから作業します。
相談を考える目安
- 卵やヒナがいる巣を、やむを得ない事情で動かす必要がある場合は、作業の前に都道府県や市町村の鳥獣担当の窓口へ相談する。
- 巣が高い場所にあり、フン受けの設置や巣立ち後の撤去を自分で安全に行えない。
- 集合住宅の共用廊下や店舗の出入口など、自分の管理ではない場所に巣がある場合は、管理会社や建物の所有者へ連絡する。
- 卵やヒナがいる巣を壊そうとしている人を見かけた場合は、都道府県庁の鳥獣保護の担当部署に相談する。
ツバメのよくある質問
- ツバメの巣は撤去してもよいですか?
- 卵やヒナがいる巣は撤去できません。鳥獣保護管理法により、許可なく卵やヒナがいる巣を壊すことは違法とされ、長岡京市は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性があると案内しています。卵やヒナがいない巣や、巣立った後の巣は撤去できますが、中を確認してから作業してください。
- ツバメの巣のフン対策はどうすればよいですか?
- フン受けを置いて対応します。日本野鳥の会は、地面に段ボール箱を置いて新聞紙を敷く方法や、巣の直下に浅めの段ボールを粘着テープで固定する方法を紹介しています。巣から50cm以上離し、ヒナがかえってから設置します。フンが落ちるのは子育て期間中の2週間程度とされています。
- ツバメに巣を作らせない方法はありますか?
- 巣作りが始まる前に対策します。広島市は、進入路をふさぐ、進入路にテープやひもを垂らす、空になった古い巣を取り除いて壁面にビニールやアルミ箔を張る、という方法を紹介しています。ツバメは巣作りしにくいと感じれば他の場所を探すとされています。卵やヒナがいる巣は取り除けません。
- ツバメの巣をカラスから守るにはどうすればよいですか?
- 巣の下にひもやネットを張り、ツバメは通れてカラスは入れない程度のすき間を空けます。日本野鳥の会によると、カラスは下から巣を蹴り落とすため、巣の下に板を設置する方法もあります。設置は抱卵が始まってからにし、巣作り中や、ヒナが羽ばたきの練習を始めるころは避けます。
- ツバメの巣の撤去は市役所に頼めますか?
- 自治体が巣を撤去してくれるとは限りません。大阪府は、生活や業務の支障になっている巣でも撤去は行っていないとし、卵やヒナがいる場合は巣立ちまで見守り、いない場合は自分で撤去できると案内しています。お住まいの自治体の案内を確認し、高い場所で作業できないときは専門業者に相談します。
参考(確認日:2026年10月2日):日本野鳥の会|ツバメってどんな鳥?、日本野鳥の会|ツバメをまもろう(フン対策・カラス対策・法律)、広島市|毎年、玄関先にツバメが巣をかけて困っています。(よくある質問と回答)、長岡京市|行政の許可なくツバメの巣などを撤去すると、法律違反になる可能性があります。、大阪府|野鳥が巣を作ったときの対応
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