八戸市のカラス被害は、内容ごとに連絡先が違います
八戸市のよくある質問では、市民から駆除を依頼されることがあるものの、駆除による効果は薄いと考えられるため市では駆除を行っていないと説明されています。カラスを減らすにはエサを絶つことが重要として、野鳥へのエサやりをやめること、生ごみを外から見えないように袋に入れて網をしっかりかけることへの協力を求めています。
そのうえで、困りごとの種類によって連絡先が分かれます。冬の大群への追い払いは環境政策課、卵やヒナがいる巣は県の三八農林水産事務所、電柱の巣は電柱の管理者、道路に落ちたフンの清掃は道路管理者です。私有地のフンや巣は、土地の管理者が対応することになります。
| 困りごと | 連絡先・対応する人 | ポイント |
|---|---|---|
| 冬に大群が電線に集まる | 八戸市 環境政策課 | 追い払い機器の貸出(11月〜翌年3月末) |
| 庭木に空の巣がある | 土地の管理者(自分または剪定業者) | 許可は不要。秋〜冬のうちに撤去 |
| 巣に卵やヒナがいる | 青森県三八農林水産事務所 林業振興課 | 県の許可なく撤去・捕獲はできない |
| 電柱に巣がある | 電力会社やNTTなど電柱の管理者 | 電柱に付いている番号を伝える |
| 道路にフンが大量に落ちている | 市道・県道・国道それぞれの道路管理者 | 私有地は土地の管理者が清掃 |
| 繁殖期に威嚇される | 距離を取る。避けられなければ環境政策課へ相談 | 傘をさすと攻撃を防げる |
八戸市はカラスを駆除してくれますか?
市は、駆除による効果は薄いと考えられるため駆除を行っていないと説明しています。冬季は追い払い用の機器を貸し出しており、エサになる生ごみの管理や野鳥へのエサやりをやめることへの協力を求めています。
追い払い機器(LEDライト・音声機器)の貸出条件
市の公式案内によると、貸し出されるのはハンディタイプのカラス追い払い用LEDライトと、カラスの音声などを使った追い払い機器(ハンディタイプまたはセンサー式の設置タイプ)です。貸出は11月から翌年3月末までの期間内で、LEDライトは30日間、音声機器は14日間。料金は無料ですが、電池が切れた場合の替えの電池は自分で用意します。
対象は八戸市内に住所等がある個人または団体で、音声機器は現在カラスの被害を受けていることが条件です。窓口は市庁別館6階の環境政策課(平日8時15分〜17時)で、運転免許証など本人確認ができる書類を持参します。数に限りがあるため、LEDライトは原則1人1個・1団体3個まで、音声機器は1台までとされ、事前に在庫を電話で問い合わせるよう案内されています。
在庫の状況や、追い払う場所によっては貸出ができない場合があります。市は例として、普段からねぐらになっている林などを挙げています。使い方は貸出のときに説明を受けられるので、どの電線や樹木に、何時ごろ集まるのかをメモして持っていくと相談がしやすくなります。
| 項目 | LEDライト | 音声等による追い払い機器 |
|---|---|---|
| 貸出期間 | 30日間 | 14日間 |
| 貸出できる時期 | 11月〜翌年3月末 | 11月〜翌年3月末 |
| 数の上限 | 原則1人1個、1団体3個まで | 個人・団体とも1台 |
| 条件 | 市内に住所等がある個人・団体 | 左に加え、現在被害を受けていること |
| 料金 | 無料(替えの電池は自己負担) | 無料(替えの電池は自己負担) |
冬に大群で現れるカラスの正体と、追い払いの考え方
市の説明では、冬に見られる大群は、越冬のためにユーラシア大陸から飛来するミヤマガラスと考えられています。林などをねぐらにし、朝夕に群れで市街地を飛び回り、夜間に電線にとまることで鳴き声や糞の被害を起こします。ミヤマガラスは田んぼの落穂や果実などを食べ、集積所のごみを荒らすことはないとされ、3月頃に大陸へ戻っていきます。
一方、年間を通して見られるハシボソガラスとハシブトガラスは雑食性で、集積所のごみを荒らします。冬の電線の群れと、ごみ荒らしでは相手も対策も違うため、困っているのが夜の群れとフンなのか、朝のごみ散乱なのかを分けて考えると、借りる機器や相談先を選びやすくなります。種類の見分けはハシブトガラスとハシボソガラスの違いも参考にしてください。
カラスの巣の撤去は、空の巣と卵・ヒナがいる巣で扱いが違う
市は、カラスの営巣への対応は土地の管理者が行うものとしています。卵やヒナがいない空の巣は、許可がなくても撤去できます。過去の巣を次の子育てに再利用することがあるため、葉が落ちて巣を見つけやすい秋から冬のうちに撤去するよう勧めています。自分での作業が難しい庭木の巣は、枝の剪定などを行う業者へ依頼する案内です。
巣に卵やヒナがいる場合は、鳥獣保護管理法の規定により、県の許可なく巣の撤去や卵・ヒナの捕獲をすることはできません。市の有害鳥獣捕獲の案内でも、市内の狩猟鳥獣などの捕獲は八戸市長が許可する一方、卵やひなは青森県知事の許可権限と説明されています。巣の中が見えず判断できないときは、撤去を進めずに県の三八農林水産事務所の林業振興課へ相談してください。電柱に作られた巣は、電柱に付いている番号を電力会社やNTTなど電柱の管理者へ連絡します。
巣を作らせないためには、枝や葉が密集しないように剪定しておくことが有効と市は説明しています。枝が三つ又になっていると巣を掛けやすいので、残す枝を2本にするなどの工夫が紹介されています。撤去作業では落下物に注意し、周囲の安全を確認してから行うよう求められています。
繁殖期の威嚇と、幼鳥を見つけたときの対応
春から初夏(3月下旬から7月)はカラスの繁殖期で、卵やヒナがいる巣や巣立ったばかりの幼鳥に人が近づくと、親鳥が威嚇や攻撃をしてくることがあります。市によると、威嚇は単独またはつがいによるもので、監視する、鳴きながら飛び回る、大きな声で鳴いて小枝を落とす、後ろから頭をかすめて飛ぶ、という段階があります。早い段階で気づいてその場を離れることが基本です。
巣や幼鳥の近くを通らなければならないときは、傘をさすことで攻撃を防げると案内されています。対策をしてもどうしても威嚇を避けられない場合は、環境政策課が相談を受け付けています。市は、威嚇を減らすために幼鳥を捕獲するのは最後の手段と位置づけており、地面にいる幼鳥には近づかず見守るよう求めています。
ごみ集積所とフンの対策で、町内会が使える制度
ごみ荒らしについて、市は集積所にかぶせる網(魚網を切ったもの)を無償で提供しており、窓口は清掃事務所と環境政策課です。また、清掃事務所の案内(2025年4月更新)では、町内会・自治会がカラス被害などによるごみの散乱を防げるボックス型のごみ箱を購入・設置する場合に、購入と設置にかかる費用の2分の1(1基あたり上限5万円)を補助する制度が示されています。
この補助は1町内会・自治会あたり2基まで、全体で80基程度とされ、予算額を超えた場合は抽選です。申込期間は案内文で知らせるとされており、個人ではなく町内会・自治会が申し込む制度なので、最新の募集状況は町内会を通じて確認します。道路に落ちたフンの清掃は道路管理者の担当で、市道・県道・国道で連絡先が分かれ、私有地は土地の管理者が対応します。
業者に頼む範囲と、相談前に準備すること
市の制度で借りられるのは追い払いの機器までで、庭木の巣の撤去、ベランダや屋根まわりの清掃、防鳥ネットの取り付けといった作業は、土地や建物の管理者が自分で行うか業者へ依頼する範囲です。業者に見積もりを頼むときは、巣に卵やヒナがいないことをどう確認するのか、高所作業の費用、清掃や再発防止の作業が含まれるかを聞いておきます。
賃貸住宅や集合住宅では、ベランダや外壁、敷地内の樹木の管理者が入居者とは限りません。巣やフンの場所を写真に残し、管理会社や管理組合へ先に知らせてください。相談の前には、カラスが集まる時間帯、場所、被害の内容(フン・鳴き声・ごみ・威嚇)を数日分でも記録しておくと、市の窓口でも業者でも状況が伝わりやすくなります。



