暮らす場所は種類によって異なる

国土交通省の資料は、コウモリ類が樹洞、洞窟、建物などを利用することを紹介しています。都市の住宅相談と、山際の古い蔵や大木の穴での発見では、同じ「コウモリ」でも確認の条件が違います。

本記事の比較は住み場所の目安です。建物を使う種類をアブラコウモリだけと断定したり、木に止まった個体を直ちに森林性の種と決めたりするための表ではありません。

暮らす場所は種類によって異なる:確認項目
発見環境最初に残す情報
住宅の狭い隙間開口部の位置と出入り
樹木の穴や樹皮の隙間木の位置、利用している穴
蔵・洞穴・大きな空間建物や場所の用途、見えた休止位置

参考:国土交通省 天竜川上流河川事務所|天竜川の動物たち・コウモリ類(PDF)

読者の疑問

建物にいたらアブラコウモリと書いてよいですか?

比較ガイド

確認前は「コウモリの一種」と記録する方が正確です。場所だけで種名を確定しないでください。

体を持って広げずに記録する

種類を見分けようと翼を広げる、顔を近くで撮る、定規を当てるといった操作は不要です。休んでいる位置、単独か複数か、隙間に潜っているかぶら下がっているかを、見える範囲の写真で残します。

写真に建物全体や樹木の位置が一枚あると、接写だけより発見環境が伝わります。撮影のために樹洞へ手を入れたり、洞穴へ入ったりせず、近づけないときは距離と方向のメモを代わりにします。

改修や伐採の前に存在を共有する

軒の改修だけでなく、使われている可能性のある樹洞を含む樹木の伐採や、蔵の解体でも、作業者に発見情報を先に渡します。動物の存在を知らずに穴を塞ぐと、内部確認ができなくなります。

種の確認が必要な場所では、地域の自然環境・鳥獣担当へ写真と工事予定を伝えます。保護上の扱いは地域や種によって違うため、一般住宅向けの追い出し方法をそのまま適用しません。

建物の困りごとは具体的な位置へ絞る

環境省は、野生鳥獣の捕獲等を原則禁止し、目的に応じた許可制度を案内しています。種類が分からないときに捕まえて調べるのではなく、確認の手段から相談することが基本になります。

生活上の支障は、外壁の一角に落ちるフン、使用する窓への出入り、工事予定区画との重なりなど、場所を限定して整理します。すべてのコウモリを家の周囲から消すことを目標にせず、必要な侵入防止と生息場所の扱いを分けて決めます。

参考:環境省|捕獲許可制度の概要