種類別の対策ガイド
蚊の駆除・対策ガイド
発生源になる水たまりの管理と、庭・室内の対策を知りたい。
住宅の周りで問題になる蚊は、主に夜間に活動する茶色いアカイエカと、主に昼間に活動する黒っぽいヒトスジシマカ(ヤブカ)です。血を吸うのはメスだけで、吸血によって卵巣を発達させて卵を産みます。ふだんの主食は花の蜜や草の汁です。刺されるとかゆみが出るほか、蚊は病原体を運ぶことがあり、厚生労働省はデング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症、日本脳炎、ウエストナイル熱、マラリアなどを主な蚊媒介感染症として挙げています。
蚊が家や庭に集まるのは、近くに幼虫(ボウフラ)が育つ水たまりと、成虫が潜むやぶや草むらがあるためです。蚊は卵から成虫になるまで水中で生活し、東京都の資料では、ヒトスジシマカは夏場に条件が良ければ卵から約12日で成虫になります。厚生労働省の啓発資料によるとヒトスジシマカの活動範囲は50〜100メートル程度と狭いため、よく刺される場所の周辺には、発生源になるたまり水や成虫の潜み場所が見つかります。
時期と分布は種類によって異なります。厚生労働省の啓発資料では、ヒトスジシマカは5月中旬から10月下旬ごろまで活動します。大阪市の案内では、ヒトスジシマカは日本では青森以南に生息して成虫は越冬できず、アカイエカは日本全土に生息して成虫のまま越冬します。日本では、日本脳炎以外の蚊媒介感染症は海外からの輸入感染症としてみられていますが、デング熱は2014年に約70年ぶりの国内感染が確認されるなど、国内感染例も報告されています。
蚊の被害を見分ける手がかり
| 手がかり | 特徴と確認のしかた |
|---|---|
| 体の色と模様 | ヒトスジシマカは背中に1本の白い線がある3〜5ミリほどの黒っぽい蚊で、脚はしま模様です。アカイエカは全身が赤褐色の中型の蚊です。止まっている蚊の背中と脚の模様を見ると区別しやすくなります。 |
| 刺される時間帯と場所 | 厚生労働省の資料では、ヒトスジシマカは特に日中に活発に吸血します。アカイエカは主に夜間に吸血します。昼間に庭や玄関先で刺されるのか、夜に室内で刺されるのかを記録すると、種類と発生源の見当をつけやすくなります。 |
| ボウフラ | 水たまりの中に幼虫(ボウフラ)や蛹(オニボウフラ)が見えれば、そこが発生源です。植木鉢の受け皿、雨よけシートのくぼみ、空き缶や古タイヤ、散水用の汲み置き水、雨水ますをのぞいて確認します。 |
| 発生源の大きさ | 大阪市の案内では、ヒトスジシマカは小型の容器や雨水ますなどの小さな水源、アカイエカは下水溝や浄化槽などの中程度の水源が主な発生源です。刺す蚊の種類が分かると、探す場所を絞れます。 |
| 成虫の潜み場所 | ヒトスジシマカは雑木林、竹林、やぶ、墓地、公園などで見られ、風通しの悪いやぶや草むらに潜みます。庭の植え込みの陰や、手入れのされていない草むらの近くで刺されやすいかを確かめます。 |
| 時期 | ヒトスジシマカの活動は5月中旬から10月下旬ごろまでです。アカイエカは成虫で冬を越し、春に暖かい日が続くと活動を始めます。卵で冬を越すヒトスジシマカが成虫になる5月以降は、蚊の数が増えてきます。 |
法律・制度上の注意
蚊の対策で関係する制度は、感染症の予防と薬剤の使い方です。厚生労働省は「蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針」(平成27年厚生労働省告示第260号。その後も一部改正)を定めており、ジカウイルス感染症は平成28年2月に四類感染症に追加されました。東京都は、蚊が媒介する感染症のまん延を防ぐには、一人ひとりが日頃から蚊の発生防止に努めることが重要としています。家庭用殺虫剤は使用上の注意をよく読んでから使い、用法・用量を守ります。肌に塗る忌避剤(虫よけ剤)も、使用上の注意を守って使います。
自分でできる対策
- 空き缶、空きびん、古タイヤ、放置された容器など、雨水がたまる不要な物を片づけるか、雨の当たらない場所へ移します。
- 植木鉢の受け皿や散水用の汲み置き水、ペットの水飲み皿は、週に1回は清掃や水の入れ換えを行い、使わないときは片づけるか逆さにします。
- つまった雨どいや側溝は清掃してつまりを除き、自転車やオートバイにかけた雨よけシートはたるみをなくして水がたまらないようにします。
- 風通しや日当たりの悪いやぶ、草むら、植え込みは、定期的にせん定や草刈りをして、成虫が潜む場所を減らします。
- 網戸の破れを補修して室内への侵入を防ぎ、屋外では長そで・長ズボンで肌の露出を控えます。虫よけ剤は使用上の注意を守って使います。
相談を考える目安
- たまり水の片づけや草刈りを続けても蚊が減らず、発生源が見つからないときは、市区町村の担当部署や保健所に相談します。
- 浄化槽、雨水ます、排水ますなど、自分では水を抜けない設備から発生していると考えられるとき。
- 集合住宅の共用部分、隣の空き地、道路や公園など、自分の管理でない場所の水たまりややぶが発生源と思われるときは、管理会社や施設の管理者、自治体に伝えます。
- 蚊に刺されたあとに高熱、頭痛、関節痛、発しんなどの症状が出たときは、医療機関を受診します。
蚊のよくある質問
- 蚊の発生源はどこですか?
- 幼虫(ボウフラ)が育つたまり水です。東京都の資料は、植木鉢の受け皿、空き缶や空きびん、古タイヤ、雨よけシートのくぼみ、つまった雨どいや側溝、雨水ます、散水用の汲み置き水、ペットの水飲み皿、木のくぼみを挙げています。ヒトスジシマカは小さなたまり水からも発生するため、家の周りを一つずつ確認します。
- 蚊は何月まで出ますか?
- 昼間に刺すヒトスジシマカは、10月下旬ごろまで活動します。厚生労働省の啓発資料では、活動時期は5月中旬から10月下旬ごろです。一方、アカイエカは成虫のまま冬を越し、春に暖かい日が続くと活動を始めるため、たまり水の管理は春から秋の終わりまで続けると安心です。
- 蚊はマンションの何階まで飛んできますか?
- KINCHOの解説では、蚊が自力で飛べる高さは2〜3階くらいまでが限度です。ただし、人に付いてエレベーターで上がったり、風に乗ったりして上の階に来ることはよくあります。高い階でもベランダに水たまりがあるとボウフラが育つことがあるため、植木鉢の受け皿などに水をためないようにします。
- 庭の蚊は殺虫剤をまけば減りますか?
- 殺虫剤だけに頼るより、発生源をなくすことが先です。東京都の資料は、蚊を減らすには水中の幼虫を退治することが最も有効で、たまり水をなくし、やぶや草むらの草刈りをすることも有効としています。雨水ますや排水ますには昆虫成長制御剤を入れる方法もあります。薬剤を使うときは、使用上の注意をよく読んでから使います。
- 蚊はなぜ血を吸うのですか?
- 卵を産むためです。血を吸うのはメスだけで、吸血によって卵巣を発達させて産卵します。ふだんは花の蜜や草の汁を主食にしています。東京都の資料では、ヒトスジシマカのメスは吸血と産卵を3〜4回繰り返します。産卵場所になるたまり水をなくすことが、次の世代を増やさない対策になります。
参考(確認日:2026年10月2日):厚生労働省|蚊媒介感染症、厚生労働省|発生源編:ジカ熱・デング熱の運び屋 ヒトスジシマカの発生源を叩け(PDF)、東京都保健医療局|蚊をなくして安全・安心!-感染症を媒介する蚊の発生防止対策-(PDF)、大阪市|蚊の発生防止について、KINCHO(大日本除虫菊)|害虫大百科 蚊 生態と種類を知る
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ゴキブリ・蚊・ハチ・羽アリ・ムカデ・ダニ・カメムシなどの発生時期を、自治体と公的団体の資料から月別に整理。地域差と暖房による時期のずれ、点検と相談の目安も紹介します。
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6記事調査を頼む前に、確認しておくこと。
被害への対応と建物の工事では、担当や費用の範囲が異なります。種類への対応可否、訪問費、追加作業の条件まで確かめましょう。
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