種類別の対策ガイド
ムササビ・モモンガの駆除・対策ガイド
屋根裏や戸袋に入った場合の対応と、法律上の扱いを知りたい。
ムササビとニホンモモンガは、前足と後ろ足の間の飛膜を使って滑空するリス科の動物で、どちらも本州、四国、九州に分布する日本固有種です。山梨県レッドデータブックによると、ムササビは頭胴長34〜48cm、尾長28〜41cm、体重700〜1,000g、ニホンモモンガは頭胴長14〜20cm、尾長10〜14cm、体重150〜220gで、大きさが大きく違います。北海道には、タイリクモモンガの固有亜種であるエゾモモンガがすんでいます。
どちらも夜行性で、ほぼ完全に樹上で暮らし、主に樹木の葉、芽、種子、果実を食べます。ねぐらや繁殖には樹洞を使いますが、山梨県の資料は、ムササビがリゾートマンションのベランダや家屋の屋根裏などで営巣することもあり、森林に隣接していれば人に近い場所でも生息できると説明しています。ムササビは社寺林など里山の環境でも確認されることが多い動物です。ニホンモモンガは山地帯から亜高山帯の森林にすみ、野鳥用の巣箱に入っていた観察例があります。
住宅で問題になるのは、森林や社寺林に近い建物の屋根裏などに入り込まれた場合です。山梨県では、孤立した社寺林でムササビが樹木の皮をはいだり食べたりする被害を起こした事例も記録されています。一方で、どちらも狩猟の対象ではない野生動物で、許可なく捕獲することはできません。屋根裏にいる動物の種類が分からない段階では、捕まえようとせず、姿や出入りの様子を確認して記録することから始めます。
ムササビ・モモンガの被害を見分ける手がかり
| 手がかり | 特徴と確認のしかた |
|---|---|
| 大きさと姿 | ムササビは頭胴長34〜48cmで尾も28〜41cmと長く、腹は白く、目と耳の間から頬にかけて帯状の淡い色の部分があります。ニホンモモンガは頭胴長14〜20cmと小さく、目が大きく、尾が扁平です。 |
| 活動する時間 | どちらも夜行性です。屋根裏や壁の中の物音が日没後から夜間に集中しているかどうかを、数日分記録します。日中にも物音が続く場合は、別の動物の可能性も考えます。 |
| 出入りする場所 | ムササビは樹洞のほか、家屋の屋根裏やベランダを巣に使うことがあります。軒や屋根の近くに出入りできるすき間がないか、屋根に届く庭木の枝がないかを、地上から見える範囲で確認します。 |
| 鳴き声 | 山梨県の資料は、ニホンモモンガはムササビに比べて体が小さく、鳴き声もほとんど出さないため、直接の観察が難しいとしています。夜に鳴き声が聞こえるかどうかも、種類を考える手がかりになります。 |
| 樹木の食べ跡 | 食べるのは主に樹木の葉、芽、種子、果実です。山梨県ではムササビが樹木の皮をはぐ被害を起こした事例があります。庭木の樹皮や新芽に傷みがあれば、場所と日付を記録しておきます。 |
| 周辺の環境 | ムササビは大径木の樹洞がある自然林、発達した二次林、針葉樹の植林、社寺林にすみ、低地から亜高山帯まで見られます。自宅が森林や社寺林に隣接しているかどうかが、可能性を考える手がかりです。 |
法律・制度上の注意
ムササビとモモンガは鳥獣保護管理法の対象となる野生動物で、環境省の資料では、狩猟鳥獣と誤認されやすい非狩猟鳥獣として示されています。狩猟の対象ではないため、捕獲や殺傷をするには、被害の防止などの目的で環境大臣または都道府県知事の許可を受ける必要があり、多くの都道府県では権限の一部が市町村長に移されています。狩猟で誤って捕獲することも違法とされています。なお、ペットとして輸入されたタイリクモモンガは外来生物法の特定外来生物に指定されていますが、北海道のエゾモモンガはその固有亜種で、国内に自然分布する野生動物です。
自分でできる対策
- 建物の周りを調べて侵入口を特定します。屋根やはしごに上がる作業は転落の危険があるため、地上や室内の点検口から見える範囲にとどめます。
- 侵入口をふさぐのは、動物が建物の中にいないことを確認してからにします。相模原市は、天井裏に入った動物は食べ物を探すために外へ出ると説明しています。
- 屋根裏への経路になる庭木の枝は、できるだけ切ります。屋根や軒に枝が届いていないかを定期的に確認します。
- 生ごみやペットが食べ残したエサを屋外に放置せず、建物の周りに食べ物になるものを残さないようにします。
- 物音がした日時、出入りを見た場所、フンや巣材の有無を記録し、可能であれば離れた場所から写真を撮ります。種類が分かると、自治体や業者への相談が進めやすくなります。
相談を考える目安
- 屋根裏にすみついた動物の種類が分からないとき。捕獲できるかどうかは種類で変わるため、対策の前に自治体や専門業者に確認します。
- 侵入口をふさぐなどの対策を行っても被害が続くとき。相模原市は、被害を受けている人が県や市の許可を受けたうえで捕獲できると案内しています。
- 屋根裏に子がいる、または巣材が大量に持ち込まれているとき。無理に取り除かず、自治体の鳥獣担当課に相談します。
- 侵入口が高所にあり、確認やふさぐ作業を安全に行えないとき。高所作業に対応できる専門業者に依頼します。
ムササビ・モモンガのよくある質問
- ムササビとモモンガの違いは?
- 最も分かりやすい違いは大きさです。山梨県レッドデータブックによると、ムササビは頭胴長34〜48cm、体重700〜1,000g、ニホンモモンガは頭胴長14〜20cm、体重150〜220gです。どちらも夜行性で飛膜を使って滑空し、樹洞を巣にします。ニホンモモンガは鳴き声をほとんど出さないとされています。
- ムササビは屋根裏に入る?
- 入ることがあります。山梨県の資料は、ムササビが家屋の屋根裏やリゾートマンションのベランダなどで営巣することもあり、森林に隣接する環境であれば人に近い場所でも生息できると説明しています。本来の巣は大径木にできた樹洞で、社寺林でも広く観察されています。
- ムササビは自分で駆除や捕獲をしてよい?
- 許可なく捕獲や殺傷をすることはできません。ムササビとモモンガは狩猟鳥獣ではなく、鳥獣保護管理法では、被害の防止などの目的で環境大臣や都道府県知事、権限が移されている場合は市町村長の許可を受けたときに捕獲が認められます。まず侵入口の確認と封鎖を検討し、自治体に相談します。
- 屋根裏のムササビ対策は何をすればよい?
- 相模原市は屋根裏にすみついた野生動物への対策として、侵入口を特定し、動物が中にいないことを確認してからふさぐこと、屋根裏への経路になる庭木の枝を切ること、生ごみやペットの食べ残しを放置しないことを挙げています。高所の作業や種類の判別が難しい場合は、自治体や専門業者に相談します。
- ムササビは何を食べる?夜行性?
- 夜行性で、主に樹木の葉、芽、種子、果実を食べます。山梨県の資料によると、ほぼ完全に樹上で生活し、ねぐらと繁殖のために樹洞を巣として使います。低地から亜高山帯まで、自然林、発達した二次林、針葉樹の植林などにすんでいます。
参考(確認日:2026年10月3日):山梨県|2018山梨県レッドデータブック 動物(哺乳類:ムササビ・ニホンモモンガ)、環境省|狩猟鳥獣の見分け方(誤認捕獲の防止のために)、相模原市|よくある質問「屋根裏に棲みついたハクビシン等で困っています」、国立環境研究所|侵入生物データベース・タイリクモモンガ、環境省|捕獲許可制度の概要
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ムササビが屋根裏に入ったら|駆除の法律と追い出し・封鎖の進め方
ムササビが屋根裏に入ったときの確認(夜の出入り・姿・声)、モモンガ・ハクビシン・テンとの違い、狩猟鳥獣でないため捕獲に許可が要る法律、追い出しと侵入口の封鎖の順序、相談先を整理します。
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