種類別の対策ガイド
ヒラタキクイムシの駆除・対策ガイド
木の小さな穴や粉。シロアリ以外の木材害虫も調べたい。
ヒラタキクイムシは、体長3〜7ミリメートルほどの細長い甲虫で、色は赤褐色から暗褐色です。日本全国に分布し、木材を食べるのは幼虫です。被害を受けるのはラワン材などの広葉樹や竹材で、なかでも広葉樹の柔らかい辺材が狙われます。長野県林業総合センターの資料では、デンプンを多く含む乾燥した広葉樹の辺材だけを食害し、針葉樹材や広葉樹の心材は加害しないとされています。東京文化財研究所は、よく似た外来種のアフリカヒラタキクイムシに被害が置き換わりつつあるとも説明しています。
住宅では、家具や建築材から粉末状の木くずが噴き出し、その下に直径約2ミリメートルの穴が見つかることで気づきます。幼虫は木材の表面を薄く残して内部を食べ進むため、外からは被害が分かりにくく、進行すると見た目以上に中がもろくなります。長野県林業総合センターの資料には、家具の棚が抜けた、床板を踏み抜いたという事例も紹介されています。
この虫は乾燥した木材だけを加害し、屋外では見つからないとされます。そのため、成虫が外から飛んできて被害が始まることはまれで、ほとんどは虫の入った家具や建材を家に持ち込むことが原因です。成虫は5月から7月に木材から出て夜に活動し、木材の切断面にある道管に産卵します。幼虫は材の中で育ち、翌春にさなぎを経て羽化します。年に1回発生し、加害を繰り返します。
ヒラタキクイムシの被害を見分ける手がかり
| 手がかり | 特徴と確認のしかた |
|---|---|
| 木くず | 家具や床、建材の表面や真下に、粉末状の細かい木くずがたまります。掃除しても同じ場所に繰り返し出るかを確かめます。 |
| 穴 | 木くずを取り除くと、直径約2ミリメートルの円形の穴が見つかります。成虫が木材の中から外へ出るときにあけた穴です。 |
| 成虫 | 茶褐色で細長い、体長数ミリメートルの甲虫が5月から7月ごろに室内で見つかります。穴のある木材の近くに虫がいないかを確認します。 |
| 被害の出る木材 | ラワン材など広葉樹の辺材や竹材に出ます。針葉樹材や広葉樹の心材は加害しないとされるため、針葉樹の柱の傷みは別の原因を考えます。 |
| 木材の強度 | 表面は薄く残るため見た目は保たれますが、内部は不規則な孔道でもろくなります。棚板のたわみや床の沈みがないかを手や足で確かめます。 |
| シロアリとの違い | ヒラタキクイムシは粉末状の木くずを出します。乾燥した木材から砂粒状の乾いたフンが出る場合は乾材シロアリ、基礎や土台に蟻道がある場合は地中から来るシロアリを疑います。 |
法律・制度上の注意
ヒラタキクイムシは昆虫のため、野生の鳥や獣のような捕獲許可の手続きはありません。長野県林業総合センターは、市販のキクイムシ防除用殺虫剤を被害部分の周辺に噴霧し、付属のノズルで穴にも注入する方法を紹介しています。薬剤を使うときは、製品の表示にある対象害虫、使える場所、使用方法を守り、表示にない使い方はしないでください。東京文化財研究所が挙げるガス燻蒸や低温などの殺虫処理は、文化財などの小規模な資料を対象にしたもので、家庭での方法として示されたものではありません。
自分でできる対策
- 木くずを取り除き、穴の位置に印を付けて日付と写真を残します。新しい木くずが出るかどうかが、現在も活動しているかを見る手がかりになります。
- 市販のキクイムシ防除用殺虫剤を使う場合は、表示に従って被害部分の周辺に噴霧し、付属のノズルで穴に注入します。
- 塗装されていない木の面は、ニスやラッカーなどで塗装すると産卵を防ぐことにつながります。
- 家具や木製品を買うときは防虫加工済みの製品を選び、穴や木くずのある木材を家に持ち込まないようにします。
相談を考える目安
- 複数の部屋や広い範囲で木くずが出ている、または毎年5月から7月に繰り返すときは専門業者に調査を相談します。
- 床が沈む、棚板がたわむなど、木材の強度に不安があるときは使用を控えて点検を依頼します。
- 新築やリフォームから間もない床や建具で見つけたときは、記録を添えて施工会社や販売店へ連絡します。
- シロアリかどうか判断できないとき、賃貸住宅で見つけたときは、処置の前に専門業者や管理会社へ確認します。
ヒラタキクイムシのよくある質問
- ヒラタキクイムシはどこから来るのですか?
- ほとんどは、虫が入った家具や建材を持ち込むことで発生します。長野県林業総合センターの資料では、乾燥した木材だけを加害して屋外では見つからないため、成虫が外から侵入して被害が起きることはまれだと説明されています。
- ヒラタキクイムシの成虫はいつ出ますか?
- 成虫は5月から7月にかけて、木材に2ミリメートルほどの丸い穴をあけて出てきます。年に1回の発生で、加害を繰り返すとされています。長野県林業総合センターの資料では、幼虫が表面近くに移る11月ごろと成虫発生前の4月中旬から下旬が、殺虫剤を木材の表面に塗布または噴霧する時期として示されています。
- ヒラタキクイムシは自分で駆除できますか?
- 範囲が小さければ、市販のキクイムシ防除用殺虫剤を表示どおりに使う方法があります。ただし幼虫は木材の内部にいて表面から見えないため、処置後も新しい木くずが出ないかを翌年まで確認します。範囲が広い場合や床の強度に不安がある場合は専門業者に相談してください。
- ヒラタキクイムシとシロアリはどう見分けますか?
- 出てくるものの形で見分けます。ヒラタキクイムシは粉末状の細かい木くずと直径約2ミリメートルの丸い穴が特徴です。乾材シロアリは砂粒状の乾いたフンを出し、地中から来るシロアリは基礎や土台に蟻道と呼ばれる通り道を作ります。
- ヒラタキクイムシは家の柱にも広がりますか?
- 加害するのはデンプンを多く含む乾燥した広葉樹の辺材で、針葉樹材や広葉樹の心材は加害しないとされています。広葉樹の辺材を使った床板や家具、ラワン材、竹製品などは対象になり得るため、木くずが出た場所の近くにある同じ種類の木材を確認します。
参考(確認日:2026年10月2日):東京文化財研究所|文化財害虫検索 ヒラタキクイムシ、長野県林業総合センター|ミニ技術情報 No.33 ヒラタキクイムシ(2001年)、日本しろあり対策協会|「乾材シロアリ」と言われるシロアリとはどんなシロアリですか、日本しろあり対策協会|誰でも簡単に確かめられるシロアリ発見法を教えて下さい
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1記事調査を頼む前に、確認しておくこと。
被害への対応と建物の工事では、担当や費用の範囲が異なります。種類への対応可否、訪問費、追加作業の条件まで確かめましょう。
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